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共働き夫婦の生活事情。家事や子育てと両立するポイントや家計のやりくり
子どもを育てながら共働きをする夫婦は、子どもとどのような関わり方をしているのか、日々の家事をどうこなしているのかなど、気になる方もいるでしょう。仕事と家事や育児を両立させるポイントや、家計の管理方法などの、共働き夫婦の生活事情についてまとめました。
共働き夫婦の生活とは
仕事に家事、育児と毎日を忙しく過ごす共働き夫婦。どのような1日を送っているのか、仕事と家事や育児をどう工夫して両立しているのか、知りたい方もいるでしょう。
今回は、共働きをする夫婦のタイムスケジュールや、仕事と家事や育児を両立させるポイント、家計のやりくりなどについて、ママ・パパたちの声をもとに紹介していきます。
共働きを始めるタイミング
産休や育休、あるいは専業主婦の期間を経て、いつから仕事復帰しようかと迷うママもいるでしょう。いざ働こうと思っても、出産前と同様に働けるのか、開始時期の子どもの年齢は何歳を目途にしたらよいか、育児と仕事の両立はできるのかなど、悩みは尽きないかもしれません。
共働きを始める時期は、1年間の育休明けや子どもの預け先が見つかったタイミング、育児が落ち着いて余裕を感じられるようになった時期が多いようです。収入を増やすため、教育資金やマイホーム資金を貯金するため、育児負担が減り時間に余裕ができたため、社会との繋がりが欲しいためなど、ママが仕事を始める理由はさまざまな声がありました。
働き方は、子どもがまだ小さい場合、子育てとのバランスを考えて勤務時間の短いパートを選ぶ方も多いようです。一方、計画的に貯蓄していきたいという考えから、正社員での働き方を選んだという声もありました。
共働きのメリットは、何といっても収入源が2つになることかもしれません。実際にお金に余裕ができたり、いざというときの安心感につながったという声もありました。ほかにも、厚生年金や退職金などの老後に受け取るお金が増えることや、家庭以外でも自分が必要とされることにやりがいを感じるという点をメリットと考えるママもいるようです。
反対に、家事や育児との両立が難しいことをデメリットと感じているママたちは多いようです。また、夫の扶養から外れることで社会保険料が増えたり、保育料が上がったり、職場に着ていく洋服代がかかったりと、共働きを始めることで新たな出費が発生することをデメリットと感じるという声もありました。
共働き夫婦のタイムスケジュール
共働き夫婦はどのような1日を送っているのでしょうか。保育園に通う5歳と3歳の子どもを持つ、共働きのママとパパに聞いた、1日のタイムスケジュールを紹介します。
【ママの1日のタイムスケジュール】
7:40 起床・子どもを起こして朝食を食べさせる
8:00 入浴
8:30 身支度しながら子どもの着替えを見守る
9:00 車で子どもを保育園へ送り1度帰宅
9:20 自宅を出発
10:00 出勤
18:00 退勤
18:40 自宅に到着・車で保育園へお迎えに行く
19:00 帰宅
19:10 夕食準備
20:00 夕食
21:00 洗濯・片づけ等
22:00 寝かしつけ
22:30 自由時間
1:00 就寝
【パパの1日のタイムスケジュール】
7:30 起床・子どもの朝食準備
7:40 入浴・身支度
8:00 夫婦のお弁当作り・ゴミ出し
8:20 自宅を出発
9:00 出勤
19:00 退勤
19:50 帰宅
20:00 夕食
21:00 子どものお風呂・寝る支度
22:00 食器洗い
22:30 自由時間
1:00 就寝
今回話を聞いた夫婦は、朝は交代で入浴しながら子どもを見守ったり、夜は家事を分担して早く終わらせたりするなど、自分の時間も確保するためにも、さまざまな工夫をしているようです。
通勤時間についても、子育て中の共働き夫婦へ聞いてみたところ、1時間未満から1時間半など、さまざまな声がありました。子どもと接する時間、保育園の送り迎え時間を考慮すると、1時間以内が妥当と考える夫婦も多いようです。
共働き家庭の家事事情
共働き家庭の家事は、夫婦互いの協力が必要不可欠でしょう。共働きの場合、仕事とのバランスを考えて家事の分担は明確には行わず、時間がある方がする、その家事を得意なほうがするなどしている家庭が多いようです。
料理
共働き夫婦に日々の食事や料理について聞くと、忙しい朝は、ママ・パパのどちらかが朝食づくりを担当する家庭もあれば、家を出る時間が異なるため各自で用意する家庭などさまざまなようです。メニューもご飯とみそ汁などの和食から、トーストとスープなどの洋食、シリアルまでさまざまな声がありました。
お弁当は出勤前に、20分程度で作っている夫婦が多いようです。夕食のおかずを多めに作っておいて詰めるだけにする、簡単に華やかさを演出できるよう彩り野菜を用意するなど、手間をかけずに作れるよう工夫をするとよいかもしれません。
残業などで帰宅が遅くなり、夕食の支度に時間をとることが難しい場合もあるでしょう。お腹を空かせた子どもを待たせず、なるべく早く夕食が食べられるよう、前日の夜や当日の朝に下ごしらえをしておいたり、無理して作らず冷凍食品やお惣菜を利用することもあるようです。
掃除・洗濯
集合住宅に住んでいると、洗濯機を回す、掃除機をかけるなどのタイミングに悩むこともあるかもしれません。
マンションなどに住む場合は、洗濯機の騒音が気にならないよう、朝に洗濯するという声がありました。一方で、朝は自分の支度と子どもの登園の準備で時間がないため、夜に洗濯をする家庭もあるようです。洗濯の頻度は、子どもの年齢や、何人家族かによっても変わってくるかもしれません。
掃除は普段から気が付いたときにこまめに行い、休日などの時間があるときに掃除機をかけるなどしっかりと行う家庭が多いようです。部屋だけでなく、お風呂やトイレ、洗面所など夫婦で分担し、手分けをして行っているという声もありました。
共働き家庭の子育て事情
子育てをしながら共働きをする場合、仕事との折り合いをどうつけるか、園や習い事はどのような点を意識して選ぶかなど、子どものことを重視して決めなければならないこともたくさんあるでしょう。
子どもに寂しい思いをさせないための関わり方や、2人目・3人目など次の子どもを考えるタイミングなど、共働きだからこその悩みもあるかもしれません。
共働きをするママやパパたちは、どのようにして子育てをしているのでしょうか。
子育てと仕事の両立
退勤時間が遅くなってしまってお迎えが間に合わない、子どもが体調不良のときの預け先はどうするかなど、仕事と子育ての両立には悩みがつきものかもしれません。子どもが幼稚園に通っている場合、夏休みや冬休みなど長期休みの対応に悩むこともあるよでしょう。
夫婦で交互に休んだり勤務時間を調整したりして、工夫しながら働くほか、仕事の調整がつかない場合は、園の預かり保育を利用したり、祖父母に子どもを預けるケースも多いようです。ほかに、仲のよいママ友に預かりをお願いしたり、職場が了承している場合は子どもを連れて仕事に行くという声もありました。
子育てをする共働き家庭の転勤事情を聞くと、単身赴任や家族で転勤先へ引っ越す、夫婦それぞれ職場の中間地点に住むなど、さまざまな選択肢があるようです。
家族でいっしょに住みたい、子どもを転園させたくないなどの理由や、現住所と転勤先の距離によっても変わってくるかもしれません。家族でしっかりと話し合い、よりよい選択ができるとよいですね。
子どもが通う園や習い事
夫婦ともに勤務時間が長い場合や、3歳以前の子どもを預けて働きたい場合などに保育園を選ぶという家庭は多いようです。自宅や職場の近くで通いやすいことや、料金が幼稚園よりも安いことを重視したという声もありました。
一昔前は共働きなら保育園、そうでないなら幼稚園という考えが一般的であったかもしれませんが、昨今は預かり保育を実施する幼稚園が増え、共働き家庭の子どもの預け先として幼稚園を選ぶ家庭も増えているようです。
共働き夫婦が幼稚園を預け先に選ぶ理由は、幼児教育が受けられるため、園の教育方針や雰囲気が気にいったためなど、さまざまなようです。認可保育園に入れなかったことから、幼稚園を選択したという声もありました。
共働き家庭の子どもの習い事は、スイミングやサッカーなどスポーツ系から、プログラミングや学習塾といった学習系、ピアノなどの芸術系までとさまざまな声がありました。できるだけ子どもが興味を持った習い事に通わせている家庭が多いようです。
送迎バスのある習い事や、保育園や幼稚園が習い事を主催している場合もあるので、活用するとよいかもしれません。最近ではオンラインで受けられるレッスンもたくさんあるため、自宅でできる習い事を選ぶ家庭もあるようです。
園や習い事の送迎は、お互いの勤務時間に合わせて、どちらかが担当したり、交代で行ったりしている夫婦が多いようです。都合がつかない場合は、近くに住む祖父母にお願いしたり、送迎サービスを利用したりしているという声もありました。
子どもとの関わり方
日々忙しく過ごす共働き夫婦は、子どもに寂しい思いをさせないために、スキンシップを意識してとることや、いっしょにできる家事を増やすなどして工夫しているようです。
仕事がある日は子どもと十分に関わる時間がとれないため、休日にキャンプやテーマパークなど、子どもの希望を取り入れた場所に家族で出かけ、楽しい時間を過ごせるようにしているという声もありました。
共働きをしながらの妊娠
共働きをしている夫婦の中には、次の子どもを考えているけれど、仕事と子育ての両立や妊娠のタイミングなどで悩む方もいるようです。
共働き夫婦が次の子どもを考えるタイミングは、子どもが1歳~2歳になったときや、自身の年齢を考えたときなど、家庭によってさまざまなようです。育休の延長制度を利用したいと考え、1人目が生まれてすぐというママや、育児に余裕ができたタイミングでというママの声もありました。
共働きをしながら妊娠をすると、自身のつわりなどの体調不良はもちろん、子どもが体調を崩し、仕事との調整がうまくつかないこともあるようです。そんなときは、夫や両親、職場の方の協力を得ながら、大変な時期を乗り切ったという声もありました。
出産後に仕事復帰した場合は、仕事も子育ても思うようにならず悩むこともあるでしょう。また、共働きをしながらきょうだいを育てる場合は、大変さを感じる一方で、赤ちゃんのお世話など上の子が積極的に協力してくれるようになった、日々いっしょに遊ぶ中で喧嘩をしたり助け合ったり、子どもたちの成長や人間関係を楽しんで見守ることが楽しいなど、よかった点をあげるママたちの声がありました。
共働き夫婦の仕事と家事や育児を両立するためのポイント
子育て中の共働き夫婦は、仕事と家事や育児を両立するため、さまざまな工夫を行っているようです。
料理は、時間があるときに食材の下ごしらえをして冷凍保存をしておくことで、調理時間の短縮になります。献立を考えることや食材の買い出しも意外と時間のかかるもの。休日などにまとめて済ませておくと、仕事帰りにスーパーに寄る必要もなく、すぐに調理に取り掛かることができそうです。
品数にこだわらず、疲れている日や帰宅が遅くなった日は、お惣菜や冷凍食品、レトルトや食材キットを活用してもよいですね。無理してすべてこなそうとせず、家事代行やシッターさんにお願いするのも、家事や育児を両立させるひとつの方法でしょう。
円滑に家事をこなすため、自動調理なべや食洗器、ロボット掃除機や乾燥機付き洗濯機などの便利家電を取り入れているという声も多くありました。
「自分も疲れているのに、相手が家事や育児を率先してやってくれない」「相手のほうが仕事が早く終わり家事や育児をやってくれるのはよいが、やり方が自分のやり方と違うのが気になる」など、共働きだからこその不満や悩みは尽きませんが、相手がしてくれることが当たり前と思わず、柔軟な考え方を持つことで解決できるかもしれません。また、日頃から感謝を伝え合うことも、重要なポイントのようです。
とはいえ、息抜きする場がないと疲労が蓄積していくため、たまには忙しい日々の生活から自分を解放して、ひとりで自由に過ごす時間を作ったり、自分を褒めたりして、バランスを取りながら仕事と家事・育児を両立できるとよいですね。
共働き家庭の家計事情
子どもを育てる共働き夫婦は、どのくらいの収入と支出があり、どのように家計をやりくりしているのでしょうか。
収入と支出
総務省統計局の資料によると、世帯主が30代の勤労者世帯での平均収入は、社会保証給付金なども含めた実収入として月平均44万8786円、世帯主が40代の世帯では月平均50万7512円となっているようです。
共働きと一括りで言っても、夫が正社員で妻がパート、夫婦共に正社員、夫婦のどちらかがフリーランスなど、さまざまな働き方があります。どのような職業なのか、どの程度働いているのかなど、家庭によって収入は大きく変わるようです。
一方、支出についてKIDSNA独自のアンケート調査を行ったところ、月の生活費は10~15万円という回答が多くありました。住む地域や、持ち家か賃貸かどうかによっても、生活費は大きく変わるかもしれません。
生活費の内訳は、家賃やローンなどの住居費が1番多く、次いで食費という声が多くありました。夫婦がお互い働いていると夕飯を支度する時間がとれないことから、お惣菜や外食を利用する機会が多くなり、月の食費が高くなってしまうこともあるかもしれません。
出典:平成26年全国消費実態調査 二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果 結果の概要/総務省統計局
家計の管理方法
夫婦で収入に差がある場合は、収入が多い方が中心に生活費を支払ったり、家賃や食費など支出の大きい項目を負担している家庭が多いようです。夫婦の収入に差がない場合は、負担の割合を折半にしているという声もありました。
家計全体を見えやすくするため、2人の収入をまとめて管理したり、生活費用の共有口座を作っりお互いに決まった額を出し合ったりしている家庭もあるようです。出費ごとの口座や財布を作って管理してもよいでしょう。
夫婦それぞれ収入があると、お互いにどれだけ使っているのかの把握しにくかったり、使いすぎてしまったりすることで、逆に家計に余裕がないという場合もあるかもしれません。家計に余裕を生み出すためには、お互いの収入や貯金額を共有し、何にどれくらいの支出があるのかを正確に把握することがポイントのようです。
子どもの教育資金や家族の将来のために、着実に貯蓄をしていきたいと考える方もいるでしょう。貯金用の口座を作って毎月それぞれの月収から決まった額を入れたり、給料が出た段階で貯金分を先取りしたりするとうまく貯金ができたという声もありました。
共働きの生活は夫婦で協力して
共働きを始める時期や理由は家庭によってさまざまなようです。共働きをすることにより、世帯収入が増えることや家庭以外でも必要とされることにメリットを感じる一方、家事や育児との両立が難しいという声もありました。
仕事も家事も育児も全力で完璧にこなそうとすると、疲れてしまうこともあるかもしれません。子どもに寂しい思いをさせないよう、家族の時間を持つことは大切ですが、時には自分ひとりの自由時間を持つことも大切かもしれません。
何より家事、育児は夫婦で上手く分担し、どちらかに負担がかからないよう協力することが重要なようです。相手がしてくれることが当たり前と思わず、日頃から感謝を伝え合うことも大切でしょう。共働き夫婦に聞いた、家事と育児を両立させるポイントや家計のやりくりの方法などを参考にしながら工夫してみてはいかがでしょうか。