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共働き夫婦の家計管理方法。FPに聞く、1日300円からはじめるお金の節約
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ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー
株式会社アドキャスト FP事業部係長。2級FP、トータルライフコンサルタント。
共働き家庭では家計の管理はどうしてるのか?どういう管理の仕方が一番節約できてお金が貯蓄できるか、気になるところです。今回はファイナンシャルプランナー(FP)の滝本博文さんに、節約できる家計の管理方法を聞いてみました。
余裕があるからこそしっかりしたい家計管理
一般的に、共働きの家庭ですと、シングルインカムの家庭よりは余裕があるものです。ついつい衝動買いしてしまったり、いつか使うであろうと、まとめ買いしてしまったり…そんな経験はありませんか?
余裕があるのは良いですが、思うままに使ってしまっては、残るものも残りません。逆に、貯蓄額をむやみに増やしすぎてしまい、日常生活が苦しくなってしまっても、逆効果です。
共働き家庭は、収入に余裕があるからこそ「支出」と「貯蓄」バランスの良いところを早めに見極めて、安定した家計管理体制にしていきたいものです。
夫婦で家計管理方法を話し合いましょう
共働き家庭の家計管理方法でよくあるタイプは、共有のお財布に、それぞれ毎月決まったお金を入れ、そこから、住宅費や教育費、食費や水道光熱費を支払っていく方法。
あるいは、支出項目毎に支出担当を決めている方法もあるかと思います。いずれも、共有費以外のお金は夫婦別々で管理・やりくりをしている独立管理タイプ。
また、ご夫婦どちらかが、一定金額の日常生活費を家庭に入れ、その他の固定費などもすべて支払っていく。もう一方の収入からは、各支出補填をしながら、残りを貯蓄などにあてているという担当タイプをとっている家庭もあるでしょう。
どのような家計管理方法を取り入れていても、大事なのは、
・夫婦それぞれが、何に対していくら支出しているかを把握していること。
・"何のための貯金か"を明確にして、毎月貯蓄にまわすお金を先取りしていること。
しかし、家計簿をつけていないので支出の詳細がわからなかったり、貯蓄が大事だと分かっていても、先取りすることができないなど、行動に移せないという方も少なくありません。
家計管理方法や支出額、貯蓄額などを夫婦一緒に話し合いながら、出来るだけ早めに、家庭に合致する安心できる家計管理体制を築いていきたいものです。
一度染みついた支出習慣を変えるのは困難
家計を潤沢にしていく第一歩として、「支出の管理」は有効です。住宅費や教育費などを削減するのは至難ですが、日常生活費などの変動費を管理・節約できると、少しずつ家計の体質も変わってきます。
しかし、一度染みついた生活レベルや支出癖は、なかなか変えられないものです。節約しよう!といって、それまでは何の気なしに購入していたモノなどを急に抑え込んでしまうと、瞬間的には節約できますが、いずれ、欲求が爆発して、リバウンドしてしまうことにもなってしまいます。
そこで、ひとつの節約方法として、意識をするという癖をつけて、徐々に節約シフトにしていくのも悪くないでしょう。意識をするということでは、ひとつ、ゲーム感覚で実行できる方法があります。
ゲーム感覚でトライできる節約方法
節約方法①
お店で商品を手にとるときに、「A:今、絶対必要不可欠なもの」「B:今は必要ないが、欲しいと思ったもの」どちらかをまず真剣に考えてみる。その二つをきちんと意識し覚えておくだけで、最初はどちらでも今まで通り購入する。
節約方法②
パソコンや家計簿などに「絶対必要不可欠なもの」「欲しいと思ったもの」欄をつくり、そこに購入した品名・金額を記入していく。それをまずは一カ月継続してみる。
節約方法③
終わってみて、それぞれいくらの支出であったかを確認する。
節約方法④
Bの支出金額がわかったら、次の月からは、意識しながらBを減らしていく意識をもって支出行動してみる。
節約方法⑤
これを3カ月ほど繰り返してみる。
これでしたら、スマートフォンなどを使って、リアルタイムで入力できたり管理ができるので、あまり面倒なことはないですね。
必要なものは購入しながら、Bの支出を意識して減らしていくことで、家計の節約につながっていきます。
これを3カ月ほどやってみると、何に対していくらのお金を払っているのかだけでなく、普段のご自身の性格や行動パターンもわかってきて、面白さもありますよ。
1日300円のB部分の節約ができると、一カ月で約10,000円の貯蓄ができることになるんです!
目的意識をもって夫婦二人三脚で家計管理
これを機に、家計管理方法の見直しや収支管理をやってみよう!と思った方は、次のことをやってみてください。
1 夫婦の手取収入を合算してみる。
↓
2 貯蓄額を仮決めする。
↓
3 月の支出額を確認~固定費、平均月額生活費を確認。夫婦別会計の場合は、それぞれの支出額を知る。(家計簿をつける/無くてもよい支出(先述)を極力削減する) ⇒ 支出予算を決める
↓
4 貯金額を決定。
家族の思いを実現するために
一番大事なのは、ご自身たちがどうしたいのか? それを実現するために何をすべきか?という意識と行動面です。
共働き夫婦は忙しいため、家計チェックをするのも大事です。そんなとき、ファイナンシャルプランナーなどに相談してみるのも効果的です。収支バランスチェックからお金の色分けまでアドバイスしてくれるので、これからの家計管理にきっと役立つでしょう。
執筆:滝本 博文
神奈川県横浜市出身。“お金”のことを気軽に・真剣に相談できる人が周囲にいないことの重大性・重要性に気付き、広告・マーケティング業界から一転、外資系生命保険会社に転職。
『ライフプラン』を軸にした保険コンサルティング営業を経験・従事。トータルライフコンサルタント、ファイナンシャル・プランナー資格も取得。その経験を活かし、現在FP事務所にて、すべての人に不可欠であるテーマ「資産形成」「リスクマネジメント」を中心としたコンサルティング業務に従事。
「ライフ・プランニング」をベースに、「保険」の力と「不動産」の力を組み合わせながら、お金にまつわる悩み事・不安事を、お客様と一緒に考え、一緒に解決していくお手伝いをしております。