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専業主婦かパートか、時短勤務かフルタイムか……子育て中の女性は「働く」「働かない」のなかにも選択肢が多く、何を選択すればよいか迷っている人は多いと思います。この記事では「子どもと一緒にいたいけど、金銭的に不安」「専業主婦の割合って?」と考えているママに、専業主婦世帯の割合や経済面における生活の工夫を紹介します。それぞれの家庭に合った選択をするためにぜひ参考にしてみてください。
専業主婦世帯と共働き世帯の割合
独立行政法人 労働政策研究・研修機構のサイトでは、1980年から2024年までの専業主婦と共働き世帯の割合をグラフで表しています。
2024年の時点では専業主婦世帯が508万世帯に対し、共働き世帯は1300万世帯でした。共働き世帯が専業主婦世帯の2倍以上いることがわかります。1990年代までは共働き世帯よりも専業主婦世帯が優勢だったものの、それ以降は共働き世帯が優勢となり、以後はその差はどんどん開いていることがわかります。現代において、専業主婦世帯は少数派であるものの3~4世帯に1世帯は専業主婦世帯のようです。
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子どもがいない世帯の割合
全体における専業主婦世帯と共働き世帯の割合を見てみると、共働き世帯が優勢ですが子どもがいる・いない世帯に限定して見てみると割合が大きく変わります。
総務省統計局が行っている「国勢調査」によると、2020年に子どもがいない世帯の専業主婦世帯は38.8%に対し共働き世帯は33.6%と全体の割合とは逆転していました。2010年代以前は子どもがいない世帯の専業主婦世帯割合は共働き世帯よりも少ない結果となっていましたが、2010年代に逆転しています。
子どもがいる世帯の割合
子どもがいる世帯の専業主婦世帯と共働き世帯の割合は、子どもの数によって大きく差が出るようです。
子どもが1人の世帯は専業主婦世帯は32.0%に対し共働き世帯は29.0%でした。一方で子どもが2人の世帯は専業主婦世帯は22.7%に対し共働き世帯は28.4%、子どもが3人の世帯は専業主婦世帯は6.6%に対し共働き世帯は9.0%と、子どもの数が多くなるほど専業主婦世帯の割合が減っていくことがわかります。
専業主婦になりたい人の割合は?
厚生労働所の調査によると、18歳以下の児童がいる世帯における母親の就業率は約8割でした。子どもがいる世帯において、ほとんどの母親がワーママとして働いていることがわかります。
一方で同じく厚生労働省が実施した「若者の意識に関する調査」によると、「結婚(事実婚含む)したあとは専業主婦になりたいと思いますか」に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答したのは34.2%となっていました。共働き世帯が主流となりつつも、一定数の女性が専業主婦を望んでいることがわかります。
専業主婦世帯と共働き世帯の収入
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夫婦共働きの世帯と専業主婦の世帯では、毎月の収入についても差が出てくる場合もあるでしょう。
総務省統計局による2017年の調査では、夫婦の就業状態別の家計収支についてグラフで表しています。夫のみが働いている専業主婦世帯の一カ月の収入平均は 50万2839円で、そのうち夫の収入は 45万7432円でした。
一方で共働き世帯の一カ月の収入平均は 60万8491円で、そのうち夫の収入は 44万1141円、妻の収入は13万7767円でした。夫婦の収入を合計すると57万8908円なので、専業主婦世帯との収入差は12万1476円あるようです。
上記の調査は「勤労者世帯」を対象した結果です。勤労者世帯とは世帯主が会社や官公庁、学校、工場、商店などに勤めている世帯を意味します。会社の社長や役員、自営業の方などは含まれません。
いわゆる子育て世帯だけを対象とした調査ではありませんが、収入面の参考にしてみてはいかがでしょうか。
専業主婦を選んだ理由
共働き世帯が増えてきている中、専業主婦を選ぶ理由はなんでしょう。専業主婦をしているママや、専業主婦をしていたママたちの声を集めました。
育児に専念したいため
30代ママ
30代ママ
出産を機に退職を選びました。子どもが小さいうちは育児に専念し、再就職は子どもがもう少し大きくなってからにしたいと思っています。
今回のアンケートでは、育児に専念するため退職し専業主婦を選んだという声が最も多く聞かれました。子どもの成長をそばで見守りたいと思う方は多いようです。
仕事との両立が難しいため
30代ママ
以前勤めていた会社は残業も多く、子育てしながら働くイメージがわきませんでした。出産を機に退職し、しばらくは専業主婦をしていました。
働き方や職場環境などによっては、子育てと仕事の両立が難しい状況もあるようです。育休から復帰し同じ職場に務めている女性が増えているとはいえ、全ての職場で子育てとの両立が叶うわけではないのかもしれませんね。
保育園に入園できなかったため
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20代ママ
育休中でしたが、保育園に入園できなかったので退職し専業主婦になりました。
子どもが保育園に入れず専業主婦になったという声も聞かれました。働く意思があっても、やむを得ず専業主婦を選ぶケースもるようです。
ママたちが実践している節約のコツ
専業主婦のママたちは日々の生活の中でどのような工夫をしているのでしょう。パパの収入だけでも充実した生活を送るコツを聞きました。
フリマアプリの利用
30代ママ
短い期間しか利用しなそうな育児グッズは、フリマアプリなどを利用して購入しました。定価よりも安く買えるのでお得感がありました。
30代ママ
フリマアプリで手作り小物を出品しています。収入はお小遣い程度ですが、売れるとうれしいし生活費の足しになるので楽しみながら使っています。
手作り品や私物などを気軽に売り買いできるフリマアプリを利用しているという声もありました。さまざまな商品が扱われているようなので、育児グッズなど欲しい商品などがあれば、フリマアプリで探してみてはいかがでしょうか。
遊び方を工夫する
30代ママ
ショッピングモールより近くの公園で遊んだり、作れそうなおもちゃがあれば、子どもといっしょに手作りしています。うちの子はよく走り回るのでお店より公園内の方が楽しそうですし、手作りしたおもちゃは大切に遊んでくれるので、節約以外のメリットも感じています。
30代ママ
天気のよい日は簡易テントをもって公園でピクニックをすることが多いです。家族みんなでのんびりできるし、お弁当なら外食費も抑えられます。お財布にやさしい遊び方だと思ってます。
専業主婦の方の中には、子どもとの遊び方を工夫している場合もあるようです。お金をかけずに子どもと楽しむ方法は意外と多いかもしれませんね。
ポイ活
30代ママ
自分の化粧品などはクレジットカードで貯めたポイントで購入するようにしています。
30代ママ
家事や育児の隙間時間でアンケートに答えたり、ポイントサイト経由でネットショッピングをしてポイントを貯めています。収入はなくともポイントでいろいろ購入できるので、買いたい商品があったらそれを目標にポイ活しています。
さまざまな商品と交換できるポイントを貯める、通称ポイ活を利用しているという声もありました。キャッシュレス化が進む中、いろいろなサービスが提供されているようです。パパの収入とは別に貯めたり使ったりできるので、専業主婦の方も気軽に利用できるのかもしれませんね。
専業主婦の割合は減少傾向。工夫次第で金銭面の不安は解決できるかも
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共働き世帯と比べ、専業主婦主婦世帯は減少傾向にあるようです。一方で子どもがいない世帯や1人っ子世帯は専業主婦の割合が多く、子どもが2人以上いる世帯は共働きの割合が多いことから、子育て世帯は金銭的な面から共働きを選択している世帯が多いと予想できます。
複数子どもがいる世帯では専業主婦は少数派ではありますが、パパやママの両親が頼れる状況か、子どもの年齢や特性などによっても働くうえでの難易度は変わります。金銭面の問題については、工夫をして節約すれば解決できる部分もありますので、「世の中の割合がどうか」よりも「家族にとっての最適解」を見つけることが重要です。どのような働き方や家族の在り方が自分たちにあっているのか、パパも交えて考えてみてはいかがでしょうか。
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育児に専念したいと思ったからです。自分の親も専業主婦だったので、母親がいつも家にいて、子どもの側にいるのは当たり前だと思っていました。