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子どものしつけの進め方。具体的な方法やコツ、ママたちの体験談など
子育てをする中で、しつけについて悩むこともあるでしょう。なかには、始めるタイミングや具体的な叱り方がわからないというママやパパもいるかもしれません。今回は、子どものしつけの進め方やママたちが実践したしつけの方法、子どもにしつけを伝えるときのコツ、しつけにまつわる体験談についてまとめました。
子どものしつけについて
子どもが成長するにつれて気になってくるしつけのこと。ほかのママたちが実践している方法や、子どもへ効果的に伝わるコツがあれば知りたいという方も多いかもしれません。
そこで今回は、年齢別の子どものしつけの進め方から、シーン別のしつけの方法、子どもにしつけを伝えるときのコツまでご紹介します。
【年齢別】子どものしつけの進め方
子どものしつけについて、まず悩むのがいつからどのように始めるかということではないでしょうか。子どものしつけの進め方について、ママたちの体験談を交えながら年齢別にご紹介します。
0歳~1歳
0歳児の時期は、しつけの前の準備期間として、まずは赤ちゃんとの信頼関係を築くことが大切なようです。授乳やオムツ替え、入浴などの日常のお世話のなかで、積極的にコミュニケーションをとることを意識してみるとよいでしょう。
トイレトレーニングの前段階であるこの時期のオムツ替えは、「気持ち悪いからオムツを替えようね」などと声を掛けつつ行うとよいようです。赤ちゃんの頃から清潔が気持ちのよいことであるという感覚が伝わるよう、排泄の意識を身につけておくと、トイレトレーニングにつながりやすいかもしれません。
1歳を迎え、子どもがひとりでできることが増えてくると、食事の際のマナーや外出時の行動など、親として気になることも徐々に出てくるでしょう。一方で、こんな小さいうちからしつけるべきかと悩むこともあるかもしれません。
さまざまなことができるようになってくる1歳の時期に、細かいしつけをしてしまうと、子どもはやる気を失い、可能性をつぶしてしまうことも考えられるため、この時期のしつけは、そこまで厳しくする必要はないようです。
しかし、基本的な生活習慣を小さい時期から身につけておくことは必要。ご飯の前後にはあいさつをする、ご飯のあとには歯を磨く、外から帰ったら手を洗うなど、ママやパパがしている姿を見せたり、子どもといっしょに行ったりして、習慣づくようにしてするとよいでしょう。
2歳~3歳
子どもが2歳~3歳頃になると、言葉でコミュニケーションが取れるようになることも増えてくるのではないでしょうか。子どもは大人がしている様子を真似して身につけることもたくさんあることから、この時期にママやパパがお手本となり、あいさつや片づけ、食事の仕方などを教えたという声がありました。
一方で、イヤイヤ期を迎え、しつけを伝えてもてもイヤ!と自分の意見を主張してきたり、自分の思うようにならないと癇癪を起こしたりすることもあるかもしれません。
この時期の子どもにしつけを伝えるのはママやパパも大変かもしれませんが、いきなり叱るのではなく、まずは子どもの話に耳を傾け、子どもにもわかりやすい言葉で根気強く伝えることが大切なようです。危険なことや他人を傷つける行為などをしたときは、しっかりと厳しく叱るようにし、繰り返すことのないよう、理由もあわせて伝えられるとよいでしょう。
4歳~
4歳~5歳頃になると、着替えやトイレなど、基本的な身の回りのことは自分でできるようになり、箸を使った食事や片付けなどの生活習慣が身についてくる子もいるかもしれません。子どもが何でも自分でしたがるようになる一方で、大人がするよりも時間が掛かり、朝の忙しい時間帯などはイライラしたり急かしたりしてしまうことに、心当たりのある方もいるのではないでしょうか。
この時期には、ママやパパが何でも手伝うのではなく、子どもが自分でしようとしている姿勢を大切にし、できるだけじっくり挑戦できるよう、時間に余裕を持って見守れるとよいようです。どうしてもできないところは大人が手伝うなどして工夫し、できたときには大いに褒めると、子どもの自信につながるかもしれません。
また、2歳~3歳の頃と同様に、子どもの意見を聞く、理由を説明する、大人がお手本を見せることはしつけをする上で大切なポイントのようです。加えて、子どもが自分で考えられるようになったら、大人が教えるのではなく、どうしたらよかったのか子ども自身で気付けるような声掛けができると、子どもも一層理解が深まり、してはいけないことを繰り返さなくなるかもしれませんね。
【シーン別】ママたちが実践した子どものしつけの方法
一言でしつけと言っても、食事や片付けなど、大人が子どもに教えなければいけないことはたくさんありますよね。それぞれの場面で子どもにしつけを行うには、具体的にどのような方法で進めたらよいのでしょうか。
ママたちが実践したしつけについて、シーン別にご紹介していきます。
食事
食事に関して、あまりに早くから厳しくしつけたり、できないことを無理やりさせたりしてしまうと、「ご飯の時間になるといつも怒られる=ご飯の時間は楽しくない」と、子どもにとって食事が苦痛な時間になってしまう可能性も。食事のしつけは、子どもができるようになったことに応じて進めていくことが大切なようです。
まずは食事は楽しいことなんだと感じられるような声掛けをしながら、しつけやマナーが身につくように進められるとよいでしょう。最初は食事前後のあいさつや食事中には席を立たずに座って食べるなどの基本的なことから教え、4歳頃を目途に正しい箸の持ち方や口を閉じて食べること、手に持つ食器や持たない食器、お味噌汁のお椀とご飯の場所など、一般的な食事マナーを教える家庭も多いようです。
また、子どもが食事に集中できるよう、テレビを消す、おもちゃを片づけるなどの環境作りも大切でしょう。食事にかなり時間が掛かる、完食できないなどの場合は、ご飯の量を一度減らし、完食できたら褒めるようにすると、子どもの自信につながったのか、それをきっかけに完食できることが増えるようになったという声もありました。
基本的生活習慣
基本的生活習慣とは、日常で繰り返される体にかかわる習慣のことをいい、睡眠、食事、トイレ、清潔、衣服の着脱の5つが挙げられるようです。これらは子どもが健康に育つための生活の基盤になるもので、かついつの間にかできるようになるものではないため、しつけの一環として、家庭での日頃からの心がけが大切とされています。
たとえば、子どもが遅寝になると、十分な睡眠時間を確保できず、睡眠不足を招くことも。子どもは親の生活スタイルに影響を受けやすいことも考えられるので、子どもに合わせて夜は早く寝るようにし、朝は早く起きて家事などを片づけてしまうのもひとつの手かもしれません。
子どもの遅寝がなかなか改善されない場合は、早寝つながるよう、朝早く起こす習慣から始めてみてはいかがでしょうか。言葉だけでしつけをするだけではなく、環境の工夫も意識できるとよいですね。
礼儀や行儀
あいさつや言葉遣いなどの礼儀は、大人になってからも人間関係を築くために重要なこと。子どもが小さいうちから、気持ちのよいあいさつや、正しい言葉遣いは身につけておきたいと考える家庭も多いでしょう。
言葉遣いなどは、園のお友だちやテレビ番組などの影響を受けることもあるようですが、普段いっしょに生活する大人のお手本が、より一層大切になってくるようです。まずはママやパパの普段の行動や言動を見直し、子どものよいお手本を示すことができるよう意識してみるとよいでしょう。
保育園や幼稚園で集団生活が始まると、順番を守る、人の話を聞くなど、我慢が必要な場面もたくさんありますよね。子どもがそわそわしたりぐずったりし始めたら「今は我慢する時間だよ」と語りかけるなどし、なぜ我慢が必要なのか、そのあとにどのようなよいことがあるのかも合わせて伝えてあげられるとよいかもしれません。
約束を守ること
生活の中で、子どもとさまざまな約束をすることもあるでしょう。しかし、自我が芽生えてきたり、約束自体を忘れてしまったりして、守れなかったということもあるかもしれません。約束を守るということは、人間関係を良好に保つためにも重要であるため、小さな頃からしっかりと守る癖をつけておきたいですよね。
ママたちに約束を守れるようにするしつけのポイントについて聞くと、約束を守れたときに褒める、肯定的な言葉遣いをするなどの声がありました。なかには、子どもが自分で考える癖がつくよう、約束の内容を子ども自身に決めてもらうといった声も。自分自身で決めた約束であれば、「ママに言われたから」と受け身にもなりにくいかもしれませんね。
お片付け
おもちゃや絵本など、片付けのしつけを始めるときは、収納場所が一目でわかるようラベルを貼る、子どもが出し入れしやすい収納グッズを使うなど、まずは子ども目線で片付けやすい環境を整えることが大切なようです。
また、お片付け競争や曲が終わるまでに片付けるゲームなどを取り入れ、遊び感覚で片付けを促すと、子どもが進んで取り組むようになったという声も。子どもの好奇心を刺激する伝え方を工夫できると、片付けが楽しく身につくかもしれませんね。
歯磨き
子どもが歯磨きを嫌がることに悩む家庭も多いのではないでしょうか。子どもが歯磨きに対して前向きな気持ちになるよう、子どもがお気に入りの人形や子ども用の電動歯ブラシを使う、歌やゲームを取り入れるなどして、ママたちは工夫を凝らしているようです。
なかには、歯磨き習慣が身につくよう、決まった時間やタイミングに行う、歯を磨かなければいけない理由を絵本やDVDを通して伝える、ママやパパが楽しく歯磨きする姿を見せるというママもいました。
どうしても嫌がるときは、無理強いをせずガーゼでさっとふくなどの工夫をしたり、歯磨きを嫌がる理由を子どもに聞き方法を見直したりしたという声も。子どもの様子に合わせて試してみてもよいかもしれません。
危ないことをしたときや周りの迷惑になることをしたとき
子どもが人に向かって物を投げる、店内で走り回る、静かにしてほしい場面で騒ぐなど、周りの人にとって危害や迷惑となる行動をしたときは、いけないことである理由をしっかりと説明し、理解させるようにするとよいようです。
1歳前後になり行動範囲が広がると、テーブルによじ登ったり、突然道路に飛び出そうとしたりして、ヒヤッとした経験のあるママやパパもいるかもしれません。ただダメだと伝えるのでは、理由がわからず繰り返してしまうことも。なぜダメなのか、危険だということをしっかりと伝えましょう。
子どもが危ないことをしたときは、たとえ子どもが泣いたとしても、本気でびしっと叱ることも大切です。その場できちんと叱った上で、そのあと落ち着いて話せるときに改めて説明し、フォローするようにしましょう。
そのほかのしつけ
赤ちゃんの歯が生え始めると、授乳中に胸を噛んだり、物や人を噛んだりといった噛み癖が気になることもあるかもしれません。歯が生えてくる感覚が気になるのはわかるけれど、噛まれると痛いことや、誤飲につながる可能性もあるため、噛んではいけない物があることはきちんと伝えたいですよね。
噛み癖のしつけ方についてママたちに聞くと、噛まれると痛いことを根気強く言葉で伝えたり、赤ちゃんの噛みたい気持ちを満たしてくれる、歯固めなどの育児グッズを利用したりしているという声がありました。
幼児期の子どもを育てる中で、勉強を習慣づけたいと考える家庭もあるかもしれません。ママたちは、子どもが楽しく取り組める通信教材やドリル、勉強ができたときの達成感を大切にするためのシール、子どもの筆圧でも使いやすい文房具を用意するなどして、楽しみながら勉強が習慣づくよう工夫しているようです。
勉強に集中できるようこまめに片付けをするように伝える、1日の生活リズムやスケジュールを守るように伝えるなどの基本的なことのほか、1日に取り組む勉強の範囲を伝える、勉強ができたときは具体的に褒めるなど、子どもが飽きずに取り組むことができ、かつ意欲につながるような声掛けの仕方を、大人も意識できるとよいかもしれませんね。
子どもにしつけを伝えるときのコツ
どうすれば子どもに効果的にしつけを伝えることができるのか、気になるママやパパもいるでしょう。ママたちの声をもとに、しつけのコツについてまとめました。
感情的にならない
大人が感情的になって叱ってしまうと、子どもも言っていることが理解することができず、なかなかうまく伝わらないこともあるようです。子どもがわかるような短い言葉で、落ち着いて伝えられると子どもの心に響くかもしれません。
また、後になってから「なんであんなことをしたの?」と叱らず、事柄が起こったその場で叱ることも大切なようです。してはいけないことをきちんと子どもが理解できるためにも、タイミングを逃さず、かつ感情的にならない伝え方を意識してみてはいかがでしょうか。
ママとパパが協力する
たとえば同じ事柄で叱られたとき、ママとパパで言っていることがちぐはぐだと、子どももどう行動したらよいのか混乱してしまいますよね。子どもにしつけを行うときは、夫婦で方針がぶれないよう、認識をすり合わせておくことが大切なようです。
また、パパが叱ったあとはママがフォローにまわるなど、子どもが泣いたときに対応できるよう、夫婦で同時に叱らないことも重要なポイントでしょう。どちらか片方がいつも叱る役になるのではなく、シチュエーションに合わせて分担できるとよいですね。
絵本を通して伝える
子どものしつけを、絵本を通して伝えるという家庭は多くあるようです。あいさつや食事、着替え、トイレトレーニングなど、子どもに身につけてほしい生活習慣に関する絵本はたくさんあるようなので、しつけの進み具合に合った題材ものを選んでみるとよいかもしれません。
好きなアニメのキャラクターが出てくる、飛び出す仕掛けがついているなど、子どもの興味を引きつける絵本を用意できると、より楽しくしつけが身につくかもしれませんね。
子どものしつけにまつわる体験談
4歳と6歳の子どもを育てるママたちに聞いた、しつけにまつわる体験談をご紹介します。
4歳の子どものママ
4歳の子どものママ
息子が公園でお友だちとケンカになったとき、相手の子に謝ることができず叱ったのですが、「自分は悪くない!」の一点張りでした。帰ってから息子の言い分を聞いてみると、息子が怒る気持ちもよくわかり、「悪いと決めつけてしまってママもごめんね」と伝えました。そしたら息子も「ケンカしてごめんなさい」と私に謝り、翌日お友だちにもごめんなさいが言えて仲直りすることができました
6歳の子どものママ
うちの子どもは口が達者で困ります。少し注意しただけで言い返してくることは日常茶飯事で、毎日ふたりで言い合いのようになり疲れてしまいます。そこで、すぐ注意をするのではなく、子どもの自主性に任せるようにしつけの仕方を変えてみると、子どもが少し落ち着いてきたような気がします
大人であっても、理不尽なことで叱られたり、今からしようと思っていたことを注意されたりすると、あまり気分がよくないもの。子どもの話をしっかりと聞く、自主性に任せるなどは見習いたいしつけの方法ですね。
また、子どもの性格や様子に合わせて、楽しく取り組める工夫ができると、子どもの意識も変わるかもしれません。
しつけの伝え方は子どもの様子に合わせて
しつけを始める時期や進め方は、しつける内容や家庭によっても異なるようです。あまりに早くから厳しくしつけたり、できないことを無理やりさせたりしようせず、子どもの様子や成長に合わせて、できるようになったことに応じて進められるとよいですね。
子どもにしつけを伝えるときは、まず大人がお手本となるような行動を心掛けましょう。また、一方的に叱ったり注意したりするのではなく、子どもの意見を聞く、理由を説明する、子どもの自主性に任せてみることなども、子どもにしつけを教える上で大切なポイントかもしれません。
上手にできたときは大いに褒めるようにし、子どもの自信とやる気を伸ばしながら、さまざまなしつけが身についていくとよいですね。
息子が片付けを進んでしないことに困っていたので、楽しく片付けができる工夫をしました。お片付け箱に画用紙で目や口をつけて「お片付けモンスター」を作り、フタをパクパクさせながら「おなかがすいたよ~おもちゃを食べさせて~」などと誘うと、楽しくおもちゃをボックスに片付けることができました