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子どものしつけ事情。始めるタイミングや方法、ママたちの体験談など
子育てをするママやパパのなかには、しつけをいつから始めるか、子どもにどう伝えるか悩む方もいるのでは。また、しつけを伝えるときのコツについて知りたいという方もいるかもしれません。そこで今回は、子どものしつけを始めるタイミングから、しつけの方法や伝え方のコツ、ママたちの体験談についてまとめました。
子どものしつけを始めるタイミング
子どもが成長するにつれて、いつからしつけを始めようか悩む家庭もあるでしょう。入園や入学をする前に、これだけは身につくようしつけておきたいなどと考えるママやパパもいるかもしれません。
実際にしつけを始めたタイミングについてママたちに聞くと、子どもが1歳の頃にご飯のあとには歯を磨く、外から帰ったら手を洗うなどの生活習慣が身につくようしつけを始めたという声や、3歳の頃に食事前後のあいさつや食事中に席を立たないことなどを教えたという声がありました。
しつけと聞くと、言葉でコミュニケーションが取れるようになってから子どもに教えることというイメージが強いかもしれませんが、たとえば離乳食を通して食の楽しさを伝えることもしつけのひとつ。
ひとくちにしつけと言っても、食事や片付けなど、保護者が子どもに教えなければならないことはさまざまあり、何をいつから教えるかはしつけの内容や家庭によってもさまざまなようです。
【シーン別】ママたちに聞いたしつけの方法や進め方
しつけを始めたいけれど方法がわからない、しつけをしているけれど子どもにうまく伝わらないなどと悩むママやパパも多いかもしれません。
子どもにしつけを行うには、具体的にどのような方法で進めたらよいのでしょうか。ママたちが実践したしつけについて、シーン別にご紹介していきます。
食事
食事のしつけは、いつからと決めずに子どもができるようになったことに応じて進めていくのがよいようです。あまりに早くから厳しくしつけたり、できないことを無理やりさせたりしてしまうと、子どもにとって食事が苦痛な時間になってしまうかもしれません。
3歳頃の時期は大人の真似をすることが多くなってくるため、食事のときの挨拶を各家庭で習慣づけることで、子どもも挨拶が自然と身につくようになるでしょう。料理のお手伝いを通して、食事の楽しみを広げてあげるのもよいですね。
4~5歳頃になったら、食事に関する少し細かいルールを教えてもよいかもしれません。箸の持ち方や茶碗とお椀の位置をはじめ、食べ物を口に入れたまま喋らない、咀嚼するときは口を閉じておく、テーブルに肘をつかないなど、食事のマナー全般を教えたママもいるようです。
あいさつや言葉遣い
気持ちのよいあいさつや正しい言葉遣いは、大人になっても人間関係を構築する上で大切なこと。子どもが使う言葉は、大人や周りの人たち、テレビなどで耳にした話し方の真似をしたケースが多いようです。まずはママやパパが子どものお手本となるようなあいさつや言葉遣いができているかどうか見直してみましょう。
「友だちを叩いた」「おもちゃを奪い取った」「順番を抜かした」など、子どもの同士の遊び場では謝る場面がたくさんありますよね。できる限りその都度理由を説明し、子どもが「ごめんなさい」と言えたら、たくさんほめてあげましょう。
子どもが乱暴な言葉や人を馬鹿にする言葉、命令する言葉などを使うようになり困った経験のあるママやパパもいるのではないでしょうか。そんなときは、言葉の意味や、言われた相手がどんな気持ちになるかを伝えられると、子どもが言葉遣いを改める意識が生まれるかもしれませんね。
片付け
おもちゃや絵本など、子どもの片付けに関するしつけに悩む家庭も多いかもしれません。片付けのしつけを始めるときは、収納場所が一目でわかるようラベルを貼る、子どもが出し入れしやすい収納グッズを使うなど、まずは子どもが片付けやすい環境を整えることが大切なようです。
また、お片付け競争や曲が終わるまでに片付けるゲームなどを取り入れ、遊び感覚で促すと子どもが進んで片付けをするようになったという声も。子どもの好奇心を刺激するような伝え方を工夫できると、片付けが楽しく身につくかもしれませんね。
歯磨き
子どもが歯磨きを嫌がることに頭を抱えるママやパパもいるのではないでしょうか。子どもが歯磨きに対して前向きな気持ちになるよう、取り入れていることについてママたちに聞くと、子どもがお気に入りの人形や子ども用の電動歯ブラシを使う、歌やゲームで歯磨きを楽しむなどの声がありました。
そのほか、歯磨き習慣が身につくよう、決まった時間やタイミングに行う、歯を磨かなければいけない理由を絵本やDVDを通して伝える、ママやパパが歯磨きする姿を見せるなどして、ママたちは工夫しているようです。
どうしても嫌がるときは、無理強いをせずガーゼでさっとふくなどの工夫をしたり、歯磨きを嫌がる理由を子どもに聞いて方法を見直したりしたという声もあったので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
危ないことをしたときや周りの迷惑になるとき
周りの迷惑となるような行動を子どもがしたときや、子どもに危険が及ぶことをしたとき、とっさに感情的に叱ってしまうこともありますよね。
子どもが人に向かって物を投げる、店内で走り回る、静かにしてほしい場面で騒ぐなど、周りの人にとって危害となったり迷惑となったりする行動をしたときは、いけないことである理由をしっかりと説明し、理解させるようにするとよいようです。
1歳前後になり行動範囲が広がると、テーブルによじ登ったり、突然道路に飛び出そうとしたりしてヒヤッとした経験のあるママやパパもいるのではないでしょうか。ただダメだと伝えるのでは、理由がわからず繰り返してしまうこともあるかもしれません。なぜダメなのか、危険だということをしっかりと伝えましょう。
子どもが危ないことをしたときは、本気でびしっと叱ることも大切です。その場できちんと叱った上で、そのあと落ち着いて話せるときに改めて説明し、フォローするようにしましょう。
そのほかのしつけ
赤ちゃんの歯が生え始めると、授乳中に胸を噛んだり、物や人を噛んだりといった噛み癖が気になることもあるでしょう。歯が生えてくる感覚が気になるのはわかるけれど、噛まれると痛いことや噛んではいけない物があることはきちんと伝えたいですよね。
噛み癖のしつけ方についてママたちに聞くと、噛まれると痛いことを根気強く言葉で伝えたり、赤ちゃんの噛みたい気持ちを満たしてくれる、歯固めなどの育児グッズを利用したりしているという声がありました。
なかには、子どもが幼児期になると、勉強を習慣づけたいと考える家庭もあるかもしれません。ママたちは、子どもが楽しく取り組める通信教材やドリル、勉強ができたときの達成感を大切にするためのシール、子どもの筆圧でも使いやすい文房具を用意するなどして、子どもが楽しみながら勉強が習慣づくよう工夫しているようです。
勉強に集中できるようこまめに片付けをするように伝える、1日の生活リズムやスケジュールを守るように伝えるなどの基本的なことのほか、1日に取り組む勉強の範囲を伝える、勉強ができたときは具体的に褒めるなど、子どもが飽きずに取り組むことができ、かつ意欲につながるような声掛けの仕方を、保護者も意識できるとよいかもしれませんね。
子どもにしつけを伝えるときのコツ
子どもに効果的にしつけを伝えるためのコツはあるのでしょうか。ママたちが実践しているコツについて聞いてみました。
子どもの気持ちを受け止める
子どもがしてはいけないことをしたとき、すぐに「ダメ!」と叱ってしまうこともあるでしょう。しかし、よく話を聞いてみると、そのような行動をとった子どもなりの理由があるということも。
自分の意見を頭ごなしに否定されると、大人でもあまり気分はよくありませんよね。事柄やそのときの子どもの姿だけを見て叱らずに、まずなぜそうしたのか子どもの言い分を聞いて、気持ちを受け止めてあげましょう。そうすることで、子どもも保護者の伝えたいことを受け入れやすくなるかもしれません。
また、子どもは叱られているときは特に、大人の目線が上にあるだけで威圧感を感じてしまうようです。かがむなどして子どもの目線に合わせて伝えてみてはいかがでしょうか。
感情的にならない
保護者が感情的になって叱ってしまうと、子どもも言っていることを理解することができず、混乱したり逆に意固地になったりしてなかなかうまく伝わらないことも。子どもがわかるような短い言葉で、落ち着いて伝えられると子どもの心に響くかもかもしれません。
また、後になってから「なんであんなことをしたの?」と叱らず、事柄が起こったそのときに叱るようにすることも大切なようです。してはいけないことをきちんと子どもが理解できるようにするためにも、タイミングを逃さず、かつ感情的にならない伝え方を意識してみてはいかがでしょうか。
声掛けの仕方を考える
「~しちゃダメ」「~しないで」などの否定の言葉を使うと、子どもはその状況を頭の中でイメージするのが難しく、行動に移しにくくなるようです。例えば、「走っちゃダメ」と言うよりも「ゆっくり歩こうね」、「落とさないでね」よりも「しっかり持ってね」と声掛けすることで、より子どもに伝わったというママの声がありました。
合わせて、どうしてダメなのか、どうしてそのような行動をしたほうがよいのか、理由もいっしょに説明することで、子どももよいことと悪いことの判断がつくようになるでしょう。
できたことを褒める
子どもが以前に叱られたことを意識して行動できたときは、大いに褒めてあげるとよいでしょう。褒められたことは子どもにとってうれしい経験として記憶に残り、次も同じように意識するようになるようです。
やらないことやできないことに目を向けてしつけを行なうのではなく、少しでもできたときに褒めることを意識できると、子どもも自信が持てるかもしれません。
ママとパパが協力する
たとえば同じ事柄で叱られたとき、ママとパパで言っていることがちぐはぐだと、子どももどう行動したらよいのか混乱してしまいますよね。子どもにしつけを行うときは、夫婦で方針がぶれないよう、認識を合わせておくことが大切なようです。
また、ママが叱ったあとはパパがフォローにまわるなど、子どもが泣いたときに対応できるよう、夫婦で同時に叱らないようにすることも重要なポイントでしょう。どちらか片方がいつも叱る役になるのではなく、シチュエーションに合わせて分担できるとよいですね。
絵本を通して伝える
子どものしつけを、絵本を通して伝えたという声も多くありました。あいさつや食事、着替え、トイレトレーニングなど、子どもに身につけてほしい生活習慣に関する絵本はたくさんあるようです。
好きなアニメのキャラクターが出てくる、飛び出す仕掛けがついているなど、子どもの興味を引く絵本を用意できると、より楽しくしつけが身につくかもしれませんね。
子どものしつけにまつわる体験談
実際にママたちが経験した、しつけを伝えたときの子どもの様子やママたちが感じたことについて、体験談をご紹介します。
3歳男の子ママ
4歳男の子ママ
スーパーで買い物中、店内で息子が走り回るので困っていました。何度か叱ってもなかなか言うことを聞かず、困っていました。
ちょっと言い方を変えて「走り回るのはよくないよ、それよりいっしょにお菓子を見に行かない?」と誘ってみると、その日は走り回るのをやめて楽しくお菓子を選ぶことができました。何度かこれを繰り返しているうちに、今ではだいぶ走り回る癖がなくなりました。
3歳女の子ママ
保育園帰りに娘と手をつないで帰ったときのこと。娘は落ち葉を拾うのが好きでその日も片手に落ち葉を握っていました。信号待ちをしていると、手に持っていた落ち葉が道路の方に転がって行ってしまい、娘はそれを追いかけ突然車道に飛び出そうとしました。
思わず私は「危ない!勝手に道路に出たらダメ!」と叱り、娘はびっくりして泣いてしまいました。そのあと、家で落ち着いてからもう一度話をしました。それからは、車道に飛び出すことがほとんどなくなりました。
子どもの気持ちに寄り添った声掛けをしたり、一度その場でびしっと叱り、再度改めて落ち着いてから話したりすることで、子どもにより伝わったと感じるというママがいました。
子育ては毎日のことで、つい感情的に叱ってしまう場面もあるかもしれませんが、声掛けの仕方や叱り方を少し意識するだけで、子どもが素直に聞いてくれるようになるかもしれません。
しつけの方法は子どもの様子に合わせて
子どものしつけを始めるタイミングは、しつけの内容や家庭によってもさまざまなようです。あまりに早くから厳しくしつけたり、できないことを無理やりさせたりせず、子どもの様子や成長に合わせて、できるようになったことに応じて進めていくとよいでしょう。
子どもにしつけを伝えるときは、子どもの気持ちを受け止め、感情的にならない声掛けの仕方を意識できるとよいようです。また、子どもが混乱しないよう、夫婦でしつけの方針を統一し、できたことはしっかりと褒めることで、子どもの自信につながり身につくでしょう。
さまざまな伝え方を試して、我が子に合ったしつけの方法を見つけてみてはいかがでしょうか。
子育てセンターに行ったとき、息子が積み木で遊んでいると、他の子が目の前を通ったときに積み木が崩れてしまいました。さらに今度は別の子がやって来て、積み木を黙って持って行ってしまうと、息子は泣きながら積み木を投げ始めてしまいました。
私は抱き上げて落ち着かせ、「積み木が崩れて悲しかったんだよね」と共感したあと、「お友だちに当たってケガしちゃったらどんな気持ちになる?」「投げたらいけないよ」と言い聞かせると理解してくれたようでした。強めに伝えるより、やさしく落ち着いて伝えると子どもが理解しやすいのかなと思いました。