妊娠中の食べ物で気をつけること。意識したい栄養素と食事メニュー

妊娠中の食べ物で気をつけること。意識したい栄養素と食事メニュー

2020.12.10

妊娠中に食べ物を食べるとき、どのようなことを気をつけるとよいのでしょうか。妊娠中に気をつける食材や意識したい栄養素、バランスのよい食事のメニューについて、ご紹介します。

妊娠中の食べ物で気をつけたいもの

妊娠すると、普段食べるものに悩むこともあるかもしれません。

たとえば妊娠中の食べ物で、気をつけたいものをまとめました。


即席食品

妊娠中に味覚が変化して、カップラーメンなどの即席食品を食べたくなったというママの声がありました。

妊娠中に即席食品を食べても、赤ちゃんに影響はないようですが、栄養が偏らないよう野菜を加えたり、塩分をとりすぎないようスープを残したりして、食べ方を注意することが必要のようです。

【産婦人科医師監修】妊娠中の食事、カップラーメンは食べてもよい?赤ちゃんへの影響について

【産婦人科医監修】妊娠中のカップラーメンは食べてもよい?胎児への影響について

お菓子

おやつに甘いものやお菓子を食べるときは、種類や量、タイミングに気をつけるとよさそうです。

また、どのようなお菓子も食べすぎることがないよう気をつけ、食べたあとは歯磨きなどのケアも忘れないようにしましょう。医薬品に分類されるものもあるのど飴は、自己判断せずにまずは医師に相談するとよいかもしれません。

【産婦人科医監修】妊娠中のおやつにナッツは食べても大丈夫?何粒が目安?量や胎児への影響

【産婦人科医監修】妊娠中のおやつにナッツは食べても大丈夫?量や胎児への影響

【産婦人科医監修】妊娠中のアイスがやめられないときの注意点と対処法

【産婦人科医監修】妊娠中のアイスがやめられないときの注意点と対処法

【産婦人科医監修】妊娠中にのど飴はなめてもよい?選び方の注意点

【産婦人科医監修】妊娠中にのど飴はなめてもよい?選び方の注意点

フルーツ

baibaz/Shutterstock.com
baibaz/Shutterstock.com

妊娠中に果物を食べるときは、いちごやグレープフルーツなど葉酸が含まれたものや、バナナやキウイのようなカリウムを含むもの、みかんや柿などビタミンを含む果物を食べるとよいようです。

反対に、メロンや梨などの水分量が多い果物は、体を冷やしやすいため、過剰摂取は控えて少なめにしましょう。

妊娠中に食欲がないときや小腹が空いたときなど、フルーツは手軽で食べやすい食べ物ですが、積極的に食べるというよりも間食程度に食べることを意識するとよいかもしれません。

【産婦人科医監修】妊娠中の果物摂取は注意が必要?おすすめの果物

【産婦人科医監修】妊娠中の果物摂取は注意が必要?おすすめの果物

妊娠中に食べたいフルーツは?フルーツが食べたくなるときや食べる量

妊娠中に食べたいフルーツは?フルーツが食べたくなるときや食べる量

辛いもの

辛いものがお腹の赤ちゃんに影響することはないようです。

食べすぎることで、高血圧やむくみ、胃痛や下痢を起こす可能性もあるようなので、食べる量や食べ方を工夫するようにしましょう。

【産婦人科医監修】妊娠中の辛いものは赤ちゃんへ影響するのか

【産婦人科医監修】妊娠中の辛いものは赤ちゃんへ影響するのか

いわしは離乳食でいつから使える?つみれレシピと小骨処理や冷凍方法

離乳食のいわしはいつから?つみれなどのレシピと小骨処理や冷凍方法

チーズ

妊娠中にナチュラルチーズを食べるとリステリア菌に感染する可能性があるため注意が必要です。感染しても重症化することはほとんどないようですが、重症化するケースもあるため注意が必要でしょう。

加熱をしたチーズであればリステリア菌も死滅するため、加熱殺菌処理が義務付けられている、国内産のチーズを選ぶことがポイントのようです。

【産婦人科医監修】妊娠中にチーズはNG?注意が必要なチーズの種類

【産婦人科医監修】妊娠中にチーズはNG?注意が必要なチーズの種類

カフェイン

カフェインが含まれるコーヒーや紅茶が好きなママは、1日に飲む量が多すぎないように注意していたようです。飲み物を飲むときは、カフェインが含まれないルイボスティーなどに切り替えると安心でしょう。

また、カフェインレスの飲み物を愛用していたというママの声もありました。さまざまな種類のカフェインレス飲料があるようなので、お気に入りのものを見つけてみてもよいかもしれません。


刺身などの生もの

また、妊娠中は刺身などの生ものを控えたという声もありました。我慢するのが大変と思うときは、出産後のご褒美として捉えて、前向きな姿勢をもちましょう。

妊娠初期に気をつけることとは?気をつけたい食べ物や行動、パパにお願いしたいこと

妊娠初期に気をつけることとは?気をつけたい食べ物や行動、パパにお願いしたいこと

妊娠中に意識したい栄養素

妊娠中はお腹の赤ちゃんやママの健康を維持するために、さまざまな栄養を摂ることが大切のようです。

どのような栄養素を意識したらよいのか、それぞれの特徴と働きについてまとめました。

【産婦人科医監修】妊娠中に必要な栄養は?栄養ドリンクや栄養補助食品は

【産婦人科医監修】妊娠中に必要な栄養は?栄養ドリンクや栄養補助食品は

ビタミンB6

iStock.com/Wildroze
iStock.com/Wildroze

ビタミンB6は水に溶けやすい水溶性ビタミンのひとつで、吐き気や食欲不振などの症状を緩和させる効果があります。

また、皮膚や粘膜の健康を維持する、血液や筋肉を作る、ホルモンバランスを整えるなどの役割もあるようなので、ビタミンB6を多く含む豚肉やじゃがいも、かつお、ごまなどの食材を普段の食事に取り入れるとよいでしょう。

【産婦人科医監修】つわりにはビタミンB6がよい?摂取量や上限量について

【産婦人科医監修】つわりにはビタミンB6がよい?摂取量や上限量について

鉄分

妊娠中は赤ちゃんに酸素や栄養を送ることで血液量が増加し、母体の鉄分が不足しがちになるようです。

実際に妊娠中に体の鉄分が不足したママの中には、集中力や思考力が低下したり、血行不良でむくみやすくなったという声もありました。鉄分の吸収率を高めるために、ビタミンCやタンパク質、クエン酸を含む食材と組み合わせて食事のメニューを考えるとよいかもしれません。

【産婦人科医監修】妊娠中に必要な鉄分とは?おすすめメニューと摂取方法

【産婦人科医監修】妊娠中に必要な鉄分とは?おすすめメニューと摂取方法

葉酸

妊娠前からの摂取が望ましいとされている葉酸は、食事だけで摂ろうとしても栄養バランスが崩れてしまうため、サプリでの摂取が推奨されているようです。

葉酸サプリを選ぶときは、鉄分やビタミンなど他の栄養素が含まれているものではなく、シンプルに葉酸だけが入ったサプリを選びましょう。過剰摂取にならないよう、合成添加物を使用していないサプリなど、原材料をチェックして選ぶことがポイントのようです。

妊娠中だけじゃない!2人目妊活や産後にも重要な【葉酸】管理栄養士が教える、正しい摂り方とは?

妊娠中だけじゃない!2人目妊活や産後にも重要な【葉酸】管理栄養士が教える、正しい摂り方とは?

ビタミンA

iStock.com/Sasha_Suzi
iStock.com/Sasha_Suzi

ビタミンAは骨や皮膚、粘膜を守ったり、肝臓の機能を正常に保つ役割など、さまざまな作用をもたらす栄養素です。

妊娠してから1~3カ月くらいの妊娠初期にあたる時期にビタミンAを過剰摂取すると、赤ちゃんの体や機能に先天的な形態異常を引き起こす恐れがあると言われているようです。ビタミンAが多く含まれているレバーなどの食材は、食べ過ぎるとあっという間に上限を越してしまうかもしれません。過剰摂取しないよう、食事には注意しましょう。

【産婦人科医監修】妊娠中のビタミンAの理想的な摂取量。上限や含有量の多い食品など

【産婦人科医監修】妊娠中のビタミンAの理想的な摂取量。上限や含有量の多い食品など

こちらの記事も読まれています

妊娠中の食事メニュー

妊娠中は栄養バランスのとれたメニューを心がけたいですよね。

根菜が入った炊き込みご飯や野菜スープ、豆腐ステーキなど、主食と主菜、副菜や汁物に使う食材を工夫して、和食を中心とした食事を意識するとよいかもしれません。短時間で簡単に調理できるメニューにするなどして、体調にあわせて食べやすい食事を用意しましょう。

妊娠中にパンを毎日食べたいときの工夫やレシピ

妊娠中にパンを毎日食べたいときの工夫やレシピ

妊娠中に用意した食事のメニュー。食事作りのポイントや意識したこと

妊娠中に用意した食事のメニュー。食事作りのポイントや意識したこと

授乳中のママの食べ物はどうする?ママたちが食べていた食事や料理を調査

授乳中のママの食べ物はどうする?ママたちが食べていた食事や料理を調査

食べ物や食事以外で心がけていたこと

食事以外にママたちは妊娠中にどのようなことを気をつけていたのでしょうか。


つわり対策

妊娠中にひどいつわりに悩むママもいるかもしれません。なかには、ご飯が食べられなかったり、強い眠気で頭がさえないこともあるようです。

つわりで食べ物が食べられないときも、必要な栄養は赤ちゃんに優先的にいくようになっているようです。無理をせず、食べられるときに食べて、こまめな水分補給を心がけましょう。

【産婦人科医監修】つわりで食べ物が食べられない!赤ちゃんへの栄養や食事のとり方

【産婦人科医監修】つわりで食べ物が食べられない!赤ちゃんへの栄養や食事のとり方

つわりの時期に食べていた朝ご飯は?朝食後に気持ちが悪いときの対処法

つわりの時期に食べていた朝ご飯は?朝食後に気持ちが悪いときの対処法

【体験談】つわりのときに楽な姿勢は?妊娠初期から後期に楽だった体勢と気をつけたいこと

【体験談】つわりのときに楽な姿勢。妊娠初期から後期に楽だった体勢と気をつけたいこと

【体験談】つわりのときのうどん料理。アレンジレシピや気をつけたこと

【体験談】つわりのときのうどん料理。アレンジレシピや気をつけたこと

なかには、つわりや妊娠中の体調変化で今まで通りに仕事ができないケースもあるようです。仕事内容や職場の雰囲気によって、仕事を続けるかどうか悩んだという声も聞かれました。

G-Stock Studio/Shutterstock.com
G-Stock Studio/Shutterstock.com

体調が安定しない場合は、早めに会社へ報告することで、気持ちが楽になることもあるかもしれません。また、勤務時間や業務内容などを相談して調整してもらうことで、無理をせず働けることもあるようです。

妊娠中も仕事を続けるときは、周りに協力してもらいながら環境を整えて、感謝の気持ちを忘れずに過ごしたいですね。

妊娠した女性が仕事を続ける理由、辞める理由とは

妊娠した女性が仕事を続ける理由、辞める理由とは

妊娠したけれど立ち仕事は大丈夫?先輩ママの体験談から対処法と働き方を学ぶ

妊娠したけれど立ち仕事は大丈夫?先輩ママの体験談から対処法と働き方を学ぶ

妊娠3カ月や4カ月など初期の頃の仕事。報告のタイミングやつわり対策、気をつけたいこと

妊娠3カ月や4カ月など初期の頃の仕事。報告のタイミングやつわり対策、気をつけたいこと

体重管理や冷え対策

妊娠すると、体重が増えすぎないように体重管理に気をつかう妊婦さんもいるようです。

妊娠中は、ホルモンの関係で脂肪がつきやすくなったり、食べすぎたりすることもあるかもしれませんが、妊娠中や分娩時のトラブルを減らすためにも、適度な体重管理を意識しましょう。

栄養バランスの整った食事や、食材を低カロリーのものに代替するなど工夫していけるとよいかもしれません。

【産婦人科医監修】妊娠中の体重管理はいつから?食事メニューやコツ

【産婦人科医監修】妊娠中の体重管理はいつから?食事メニューやコツ

食事以外の面では、妊娠した途端に冷え性になったというママの声がありました。

妊娠中の冷えには、エアコンなどの外的環境や自律神経の乱れ、無理な姿勢などにも原因があるようです。冷えによる手足のむくみや腰痛の悪化、下痢などに悩まないよう、できるだけ体をあたためる食事をとり、寒い季節はソックスや腹巻なども活用しましょう。

【産婦人科医監修】妊婦と冷え性の関係。冷えからくる、腹痛やお腹の張りへの影響や対策

【産婦人科医監修】妊婦と冷え性の関係。冷えからくる、腹痛やお腹の張りへの影響や対策

妊娠期間を楽しむ

iStock.com/tetsuomorita
iStock.com/tetsuomorita

妊娠中は多くのマイナートラブルがあるなかで、できるだけリラックスして妊娠期間を楽しむ気持ちをもつことが大切のようです。

妊娠中の過ごし方。暇な時間の使い方や仕事など妊娠初期に気をつけたこと

妊娠中の過ごし方。暇な時間の使い方や仕事など妊娠初期に気をつけたこと

妊娠中に指輪がきついと感じたらいつから外す?指輪の管理方法と抜けないときの対処法

妊娠中に指輪がきついと感じたらいつから外す?指輪の管理方法と抜けないときの対処法

妊娠中は食べ物に気をつけて健やかに過ごそう

View Apart/Shutterstock.com
View Apart/Shutterstock.com

妊娠中は、つわりで食事がとれなかったり、妊娠をきっかけに味覚が変わってしまったりすることもあるかもしれません。ママたちは体調を優先しながら、食べる時間や量に気をつけて上手に必要な栄養をとっているようです。

また、食事を作るときは、野菜やお肉など、いろいろな食材をバランスよく取り入れて、一つの栄養素を過剰に摂取しないようコントロールすることも大切でしょう。

妊娠中も健康管理に気を使いながら、マタニティライフを楽しめるとよいですね。

2020.12.10

生活カテゴリの記事

天才はどう育ったのか?幼少期〜現在までの育ちを解明

天才の育て方

この連載を見る
メディアにも多数出演する現役東大生や人工知能の若手プロフェッショナル、アプリ開発やゲームクリエイターなど多方面で活躍する若手や両親へ天才のルーツや親子のコミュニケーションについてインタビュー。子どもの成長を伸ばすヒントや子育ての合間に楽しめるコンテンツです。ぜひご覧ください。
てぃ先生が見守る!卒園生たちの”チャレンジダンスプロジェクト”

入園当初にコロナ禍となりリアルイベントが少なかった園児たちが、卒園を迎えるシーズンとなりました。園児たちのかけがえのない思い出を作りたいという想いから、”チャレンジダンスプロジェクト”が始動。子どもたちが「卒園ダンス」に取り組む様子から、てぃ先生に子どもの成長を促進するコミュニケーションを教えていただきます。コナミスポーツクラブの全面協力のもと、ダンス未経験の園児たちが一生懸命取り組み、イベント当日を目指す様子を密着取材しました。