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【調査】不妊治療経験者の66%が人工授精法へ。負担や会社での現状とは
不妊治療に関する話題がメディアでも露出されるようになり、社会の意識が変わってきているようだ。不妊治療経験者はどのように治療をはじめ、どのようなステップを経験しているのか。また、働きながら不妊治療を進めるために、会社や上司への報告はどうしていたのか、どのように仕事との両立をはかっていたのかを聞いた。
不妊治療の現状を調査
今回、30~50代の男女を対象に不妊治療の現状についてアンケートを実施した。回答者の属性は次の通り。
「不妊治療の経験がある」、もしくは「現在治療中」と答えた方は以下のような状況であった。
男性から不妊治療を提案した夫婦は約1割
「夫婦のどちらが不妊治療を提案したのか」という質問では、87%が「女性から提案」もしくは「どちらからともなく」ということが分かった。「男性から提案」したと回答した方は、全体の12.9%という結果であった。
タイミング法経験者の66%が人工授精法へステップ
不妊治療は段階的に治療方法をステップアップしていくことが主流であるが、今回の調査によると、最初のステップであるタイミング法で妊娠をした方は全体の3割未満であった。
不妊治療で大変だったこと「精神的な不安」が最多回答
「不妊治療で大変だったこと」については、「精神的な不安」が87.1%と最多、続いて「仕事との両立」77.4%、「経済面」74.2%が上位の結果であった。
会社や上司から「勤務時間などを調整」の配慮
「不妊治療を会社や上司に報告していたか」という質問については「はい」と回答した方が45.2%、「いいえ」の回答が54.8%とほぼ同等であった。
不妊治療を会社や上司に報告していたと回答した方に「会社や上司からどのような配慮があったか」と質問したところ、「勤務時間などを調整してくれた」が64.3%と最も多く、「配慮はなかった」と回答した方は14.3%にとどまった。
仕事の分配や休みの調整を自身で工夫
「働きながら不妊治療をするうえで、仕事の分配や時間の作り方など、どのように工夫していましたか?」という質問に関しては下記のような意見が上がった。
40代女性
30代女性
体のサイクルに合わせて通院する必要があるため、事前に休みを決められないことが大変でした。その中でも自分なりに通院の日を予測し、あらかじめ休みの申請をして対応していました。
未だ不妊治療はオープンにしづらいのが現状
不妊治療を会社や上司に報告していなかったと回答した方へ、なぜ報告をしなかったのかを聞くと、以下のような回答があった。
「あまり触れてほしくない話題だったため」 41.2%、「周囲に気を使ってほしくなかったため」29.4%、「気まずさを感じるため」23.5%と、オープンにしづらいと感じる現状があるようだ。
不妊治療を検討している方たちは……
不妊治療に興味があると回答した方たちからは、経済的な理由や、パートナーの理解が得られないために治療を始められない、という声もあげられた。
厚生労働省は、2022年度に不妊治療の保険適用を拡大する等、国として子どもを望む夫婦をサポートする動きが出てきている。また、近年メディアでも不妊治療の話題を取り上げることも増え、社会の意識も変わって生きているようだ。これまで以上に社会での認知度が上がることによって、会社や個人としても不妊治療への理解・サポートが進むことを願う。
【調査概要】
・対象:読者に向けてアンケート調査を実施
・調査期間:2021年4月28日~2021年5月6日
・回答数:56人
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上司や会社の理解がないと、いずれ無理が出てくると思います。できるだけ先取りして仕事を進めておくようにして、急に休むことになっても対処しやすいように備えていました。