【産婦人科医監修】妊娠中の飲み物は「お水」がおすすめ?水分補給のコツや飲用水の種類、特徴

【産婦人科医監修】妊娠中の飲み物は「お水」がおすすめ?水分補給のコツや飲用水の種類、特徴

2023.04.18

Profile

杉山太朗

杉山太朗

田園調布オリーブレディースクリニック院長/医学博士/東海大学医学部客員講師/日本産科婦人科学会専門医、指導医/母体保護法指定医/女性ヘルスケア専門医/日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)/日本内視鏡外科学会技術認定医/がん治療認定医

信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

妊娠中の飲み物として「お水」を選ぶ時、どんな種類を選ぶとよいか悩むママもいるのではないでしょうか。飲む際の注意点やポイントも気になるもの。そこで今回は、妊娠中に飲む「お水」の身体への影響や代表的な飲用水の種類、特徴、水分補給のコツ、ママたちの体験談についてご紹介します。

妊娠中に飲む「お水」の体への影響

※写真はイメージ(iStock.com/fizkes)
※写真はイメージ(iStock.com/fizkes)

妊娠中は、一般的にこまめな水分補給が必要と言われています。

妊娠するとお腹の赤ちゃんに酸素や栄養を送るため、ママの体の血液量は増えていきます。血液をサラサラに保つためにも、十分な水分量を摂取することが大切です。

また、新陳代謝も活発になるため汗をかきやすく、のどが渇くことが多いでしょう。

赤ちゃんが大きくなってくると、ホルモンの影響などで便秘になることもあるため、予防として意識的にたくさん水分を補給する必要があります。

毎日、十分な水分補給をすることは大変かもしれません。無理に感じてしまわないように色々な飲み物を試すなどしながら、飽きずに進められるとよいでしょう。

例えば、飲み物の種類として「お水」は、妊娠中に控えるべき糖分やカフェインなど余分な成分が含まれていません。お腹の中の赤ちゃんに影響を与えにくく無味で飽きにくいため、妊娠中の飲み物の候補としてぴったりです。

妊娠中の飲み物はどうしている?おすすめのカフェインレスの飲み物など

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代表的な飲用水の種類や特徴

代表的な飲用水の種類や特徴について、妊婦さんへのアドバイスを交えてご紹介します。


軟水

妊娠中は軟水と硬水どちらが良いか迷うママも多いかもしれません。

衛生的な水であればどちらでも問題ありませんがそれぞれメリットがあるため、それを踏まえたうえで上手に活用しましょう。

まず、軟水には天然水や浄水器でろ過した水などがあります。

口当たりが軽く癖がないためつわりの時期でも飲みやすく、ミネラル分も硬水に比べると少ないので消化器官への負担もかけにくいでしょう。


硬水

※写真はイメージ(iStock.com/Xesai)
※写真はイメージ(iStock.com/Xesai)

硬水は、ミネラルを豊富に含んでおり、そのなかでもマグネシウムは腸を刺激してくれるので妊娠中の便秘に効果的です。

しかし、摂取しすぎるとお腹を壊してしまう場合もあるため、硬度が1,000mg/Lを超えないものを選び、飲みすぎに注意しましょう。


水道水

日本の水道水は、塩素殺菌されているため妊娠中でも問題なく飲めます。

地域や設備によっては、おいしくないと感じることもありますが、その場合は5分以上沸騰させればカルキ抜きできます。気になる風味やにおいなどが少しでも改善できるかもしれません。


井戸水

一般家庭にある井戸水については、、地下水を汲み上げただけで殺菌処理が行われていないため、妊娠中かどうかにかかわらずあまり飲まない方がよいでしょう。

非常時などどうしても飲み水として必要な場合は、必ず加熱処理をするようにします。


ウォーターサーバー

高性能で浄水したお水が定額制で使える天然水のウォーターサーバーは、たっぷりと飲めるほか温度調節機能を利用すれば白湯を作ることもできます。

チャイルドロックがついているタイプのものであれば、子どもが生まれてからも安心して利用できるでしょう。

契約前、実際に水を飲んでみたい方のために、ペットボトルのお試しコースが用意されていることもあります。

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妊娠中の水分補給のコツ

1日の目安量やタイミングなど、妊娠中の水分補給に関するコツをご紹介します。


1日の目安は約2リットル

妊娠中は、さまざまな変化が体に起こるため、こまめな水分補給が必要です。

1日の目安としては、食事で得られる水分を除いて約2リットルを目指すとよいでしょう。


冷たい水は避ける

妊娠中に「お水」で水分を補給する際は、常温かあたためた白湯がよいでしょう。冷たい水だと体を冷やしてしまいむくみの原因にもなります。

白湯は、コップ1杯(200ml)を10分以上かけてゆっくりと飲むのがポイント。温度は50℃ほどで体温より少し熱めにすると、体内により吸収されやすいと言われています。また、飲みすぎると下痢の原因にもなるため注意が必要です。


白湯を起床時と就寝前に飲む

※写真はイメージ(iStock.com/nerudol)
※写真はイメージ(iStock.com/nerudol)

あたたかい白湯は、朝の寝起きに飲むと体温があがって血行が良くなり、体が目覚めやすくなるのでおすすめです。

胃腸も刺激され、朝食の栄養をしっかりと消化・吸収しやすく、デトックスや美容効果も期待できます。

また、白湯を就寝前にコップ1杯飲むと体があたたまり、心身のリラックスや寝つきが良くなる効果が期待できます。

夜中にトイレに起きてしまわないように、寝る30分前までに飲んでおくとよいでしょう。

妊娠中に飲む「お水」についてママたちの体験談

※写真はイメージ(iStock.com/SunnyVMD)
※写真はイメージ(iStock.com/SunnyVMD)

妊娠中に飲む「お水」についてママたちの体験談をご紹介します。

 
 

妊娠中は、コーヒーなどを飲みすぎないように、できるだけ水分補給は水からとるように気を付けていました。

あと、できるだけ常温で飲もうと思っていたので、ウォーターサーバーの冷水と温水を混ぜて飲んでいました。今でも、我が家では妊娠中かどうかを問わず、ウォーターサーバーの水を飲み続けています!

 
 

妊娠中は水道水はあまり飲まずに、個人的に一番飲みやすいと思っているアルカリイオン水のペットボトルを箱買いして飲んでいました。

電気ケトルで軽く沸騰させてから、いつでも飲めるように魔法瓶に入れて持ち歩いてました。

 
 

妊娠中から現在も、水道に浄水器を取り付けて飲んでいます。妊娠中はあたためて飲むようにしていて、夏でもできるだけ白湯を飲んでいました!

 
 

ブリタの浄水器を使うか、ペットボトルの水を購入して飲んでいました

妊娠中でも無理せず効果的に水分補給しよう

※写真はイメージ(iStock.com/Saito Fam)
※写真はイメージ(iStock.com/Saito Fam)

妊婦さんの体にはさまざまな変化が起こるため、こまめな水分補給が必要になります。

味やカロリーなどを気にせずに安心して飲める「お水」は、妊娠中の飲み物として適しているでしょう。

衛生的で良質な水を手軽に飲めるようにウォーターサーバーを利用する、白湯を起床時と就寝前に飲むなど、無理なく続けられる方法や効果的な工夫で水分補給し、快適なマタニティライフを過ごせるといいですね。


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杉山太朗

杉山太朗

信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

2023.04.18

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