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ダブルワークにおすすめの仕事とは。気になる制度や上手に働くポイント
収入や自分のスキルアップのために、ダブルワークをしたいと考える方もいるでしょう。また、政府による働き方改革によって関心をもった方もいるかもしれません。そもそもダブルワークとは何なのか、ダブルワークをするためにおさえておきたい法律や税金などの制度、ダブルワークを上手にするポイントなどをご紹介します。
ダブルワークへの高まる関心
政府による副業の推進により、仕事をかけもちするダブルワークに関心を寄せている方もいるかもしれません。
厚生労働省は、「働き方改革」で、少子高齢化や働く方のニーズの多様化などの状況に対して、柔軟な働き方を選択できる社会を実現することを目指す、としています。
さらに、現在流行している新型ウイルス肺炎の影響により、これまでの働き方が大きく見直されているタイミングでもあるでしょう。
そもそも、ダブルワークとは何なのか、また、法律や税金など、ダブルワークをするときに気になる制度、ダブルワークをする上でのポイントなどをまとめました。
ダブルワークとは
ダブルワークとは、2つの仕事を同時にかけもちして行うことを指し、正職員が副業している際や、パートやアルバイトを兼業している際に用いられる言葉のようです。
ダブルワークをしたことがあるママたちに聞いてみると、雑貨販売とライターを兼業していたり、日中フルタイムの仕事をしつつ、平日の夜や土日にコピーライティングの仕事を請け負っていたり、飲食店の経営とweb関連の仕事をかけもっていたりと、さまざまな働き方があるようです。
女性の社会進出が目まぐるしい近年、ダブルワークを始める女性も増えているのかもしれません。
ダブルワークをするときに気になる制度
ダブルワークをする際は、就業規則や社会保険、税金の制度など、頭に入れておきたい点がいくつかあるようです。
就業規則
多くの会社には就業規則というものがあります。副業についての規則が、その就業規則に提示されていることが一般的で、その規則は会社によってさまざまなようです。
副業を検討するときは、事前に就業規則を確認し、副業が可能な場合も規則の範囲内で行うようにしましょう。
社会保険
社会保険とは、健康保険や厚生年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の総称ですが、それぞれの社会保険の加入条件には違いもあるようです。
雇用保険は、就労先での労働時間が週に20時間以上かつ、継続して31日以上雇用される場合に加入対象になります。一方で、厚生年金保険や健康保険は、就業先ごとに適用条件が判断されるため、加入が必要がどうかは、就業先に確認するようにしましょう。
労災保険は、事業所で働く従業員に適用されるものです。そのため、労災保険の保険料は事業所が全額負担し、従業員の保険料負担はないようです。
税金
ダブルワークをするときは、複数の収入があることで税金の支払いなどが複雑になるため、所得税といった税金のシステムをよく理解することが大切でしょう。
給与所得の場合、本業と副業をあわせて103万円以内の収入であれば所得税はかかりません。また、収入によって所得税がかかるときに、会社に勤めている場合は「源泉徴収」、個人で収入を得ている場合は「確定申告」と、納税の仕方がそれぞれ異なります。自分の所得の状況をよく確認し、わからないことがある場合は、税務署に相談してみるのもよいかもしれません。
所得税を計算するときは、所得控除を考慮して所得金額を計算することが必要です。累進課税制度によって、所得税率も変わってくるため、国税庁の資料にある所得税の速算表を利用してみるとよいでしょう。
ダブルワークをするときに、副業の所得が年間20万円を超える場合は確定申告をしなければいけません。さらに、在宅ワーカーなどフリーランスで働いている方は、個人事業主にあたるため、必要な経費の計算ともあわせて収入金額を把握しなければならないようです。
雇用されている場合は、一般的に所得税の納税は年末調整によって完了となりますが、年の途中で退職すると年末調整による過不足分が清算されずに、所得税の納めすぎで損をしてしまう可能性もあるようです。中途退職した年に再就職した場合は、新しい勤務先での年末調整で解消されるようですが、再就職しない場合は必ず確定申告をしましょう。
労働時間
労働時間については、労働基準法第三十二条により、「使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない」「使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない」と定められています。
また、労働基準法第三十八条では、「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」と定められています。
つまり、ダブルワークをする場合も、一週間40時間、一日8時間の労働時間が法定の労働時間となり、ダブルワークの労働時間は通算で計算することになるようです。
労働基準法が適用されるのは雇用関係にある働き方をする労働者のため、「正社員とアルバイト」または「アルバイトとアルバイト」といった働き方をする場合は、通算一日8時間を超える労働をすると残業代が発生するようです。
時間外手当がどの就業先から出るかは、働き方によってさまざまなケースがあるため、ダブルワークをするときは、それぞれの労働時間を就業先に報告し、自分がどのケースに該当するのか確認するとよいかもしれません。
ダブルワークをするときにおさえたいポイント
生活を充実させるためのダブルワークとなるように、事前におさえておきたいポイントについてまとめました。
志望する職種や動機を考える
ダブルワークでどのような仕事をするか考えるとき、自分の希望の職種が見つかるまでじっくり探したというママの声がありました。
仕事の時間が増えて、体力的につらいと感じるときも、自分がやりたい仕事であれば、やりがいをもって続きやすく、キャリアアップにつながることもあるかもしれません。
また、志望動機は希望する理由を具体的に伝えるとやる気が伝わりそうです。仕事に自分がどのように携わっていけるのかなどのアピールポイントも、いっしょに伝えられるとよいでしょう。
無理のないシフトを組む
ダブルワークをする場合、本業のほかに副業の時間を確保しなければならず、子育てや家事の時間も考慮してシフトを組むことが大切かもしれません。
ダブルワークをするママやパパの中には、朝早く起きて副業の時間にあてたり、子どもが寝たあとに時間を作っているという声もありました。
働く時間が増えることで、自分や家族との時間が減ったり、体調を崩したりしないよう、無理のないシフトの組み方をしましょう。
ダブルワークにおすすめの仕事や働き方
ダブルワークをしているママたちは、どのような職種を選んでいるのでしょうか。
ママたちに聞くと、平日はサービス業で働き、夕方や週末の空いた時間にライター業をする、などメインの仕事を持ちつつ短時間でできる仕事をかけもちしているという声がありました。
また、週に2~3日など日にちが固定されている仕事をしているママは、空いた時間を使って日にち指定で派遣会社に登録し、自分のペースに合った仕事を選んでいるケースもあるようです。
収入を増やすことやスキルアップを目的として、空いた時間を有効活用したいと考えるダブルワーカーが多いようです。
また、いろいろな働き方が注目されている今、ダブルワークとして在宅で仕事がしたい方も増えているようです。
実際に在宅ワークをしているママたちからは、子育てとの両立がしやすい、通勤がないため仕事をしたいときにすぐできる、仕事量を自分で調整しやすい、などの声がありました。
ライターやデータ入力、文字起こしなどの仕事は在宅ワークとしても選びやすく、クラウドサービスサイトなどでは単発で発注している場合もあるようなので、短い期間だけダブルワークをしたい方にも始めやすい仕事かもしれません。
無理せず楽しいダブルワークをしよう
ダブルワークをするときは、収入やスキルアップなど、自分の目的にあった仕事を無理のないペースですることが大切です。家庭との両立やそれぞれの業務に影響しないようにするためにも、スケジュールの管理と調整をきちんとしましょう。
また、社会保険や税金などの制度を理解したうえで、どのような働き方をするとよいか事前に計画することも必要かもしれません。
生活を充実させ、楽しくダブルワークを続けられるように、時間の使い方や気持ちの切り替えなどを工夫できるとよいですね。