KIDSNA編集部の連載企画『#私の子育て』。#01は犬山紙子氏にインタビュー。ママ業に加え、執筆やコメンテーターの仕事、ボランティア活動、頑張るために欠かせないプライベートの時間、この4つを同時進行で進めながら、どのように両立しているのだろうか。
「産休で自分が座っている席を空けることがとても怖かった」
「悪いことをしたら謝罪する大切さを、私の後悔を通して教えられたらいい」
「子育ての最大のテーマは、子どもの自己肯定感を高めること」
こう語るのは、2歳児のママであり、エッセイやコラムの執筆、コメンテーターなど多方面で活躍する犬山紙子氏。
大学卒業後、ファッション誌の編集者として就職した後、親の介護のため退職。6年間、介護を続けながら夢だった漫画家を目指し、2011年、ブログをきっかけに「負け美女 ルックスが仇になる」(マガジンハウス)にてエッセイストデビューする。
友人たちの恋愛エピソードをネタにしたこのエッセイが話題となり、以来、エッセイスト、コラムニスト、ニュース番組等のコメンテーターとしてメディアを中心に活躍。女性誌にも多く連載を持ち、鋭い人間観察力と女性のリアルな価値観をユーモアたっぷりに書き上げるスタイルは女性を中心に高い支持を得ている。
2017年には女児を出産し、育児体験者への取材と自身の妊娠・出産を収録した「私、子ども欲しいかもしれない」(平凡社)を出版。これまで10冊の著書を出版している。
2018年からはボランティアチーム「こどものいのちはこどものもの」をスタート。児童虐待防止を目指す同志とともに、8万人を超えるフォロワーに向けて子どもを取り巻く問題に関する情報発信を行い、6,000件を超えるリツイートを得ている。
フリーランスとして働く犬山紙子氏は、自由な生き方、働き方を得ているように映るかもしれない。しかし、フリーだからこその責任感は想像以上に大きく重いものがある。
幼い子どもを育てながらも仕事と自分に必要なタスクをこなす彼女は、いかにして多忙な日々を乗り越えているのだろうか。犬山紙子氏の仕事に対するスタンスと、今彼女を取り巻いている環境を踏まえ、その方法や考え方についてひも解いていく。
エッセイストやコメンテーターなど、華やかな世界で自分の「好き」を基盤に仕事をこなしている犬山紙子氏。直筆いただいた質問シートからは、家族と自分のバランスを偏りなく保つこだわりが感じられる。
フリーランスとしてメディアやボランティアで活動をしている彼女に対し、好きな仕事を自由に楽しんでいる印象を持つ人は多いだろう。自宅で仕事をこなす時間も多く、サラリーマンとして働くママからしたら、自由度が高くうらやましく感じることもあるかもしれない。
しかし、フリーランスで働きながらそのポジションを保ち続けるには、いかなる状況にあっても与えられた仕事を期日までに必ず終える、または番組出演の約束を必ず守るという、目には見えない大きなプレッシャーがのしかかっている。
さらには、産後にレギュラー番組のワイドショー出演時に児童虐待のニュースに向き合うことがボランティア活動をスタートするきっかけとなり、忙しい状況に自ら変えてしまった現在をどのように打破していくか、岐路に立たされているという。
好きな仕事に全力で向かう責任感とパワーを持つがゆえに避けられない、子育てや家庭とのバランス。悩みながらもどのように今を過ごしているのか、彼女の仕事、育児に対する考えを聞いた。
著書「私、子ども欲しいかもしれない」では、育児経験者への取材を通じて、子どもを持つことや出産に伴う休業に対する不安を綴っていたが、実際に妊娠、出産を経験した今、どのように育児と仕事の両立を図っているのだろうか。
ーー実際に産休、育休を取って、どう感じられましたか?
ーー家族のバランスや預け先などさまざまな考えを巡らせながら子育てをする中で、仕事に対する考えは変わりましたか?
エッセイスト、コラムニストとしての仕事を持つ彼女は、自宅での作業量も多い。コメンテーターやボランティアの立ち上げメンバーとしての顔も持つ。どのような意識で日常を切り抜けているのだろうか。
ーーお忙しい中で、お子さんといっしょに過ごすときに気にかけていることはありますか?
ーーお子さんの成長に伴う生活バランスの工夫などは考えていますか?
「育児と仕事とボランティア活動とプライベート、この4つを良い加減で続けられるバランスを見つけることが第一だと考えています。
好きなことを仕事にしていく努力も続けていきたい。好きなことを仕事にできることは、安定につながると思っています。好きならどんどん仕事を取ろうと思えるし、やる気も出る。良いものも書けると思うんです。
ただ、夫の仕事が今よりも忙しくなったら、自分にとって大切なバランスでも変えていくかもしれませんね。
ゆくゆくは、いつか私がおばあちゃんになったときに、好きなゲームをして過ごせているといいなと思っています(笑)」
好きなことを仕事にすることも、バランスを保つために大切だと語る。子育てにより執筆スピードを上げてきた自信が、今よりも忙しくなったとしても必ずこなしていける、という確信へとつながっているのだろう。
夫婦ともにフリーランスの家庭では、お互いの仕事に対する理解と許容が必要になる印象を持つ。犬山紙子氏は、どのようにバランス調整を実践しているのだろうか。
ーー子育てと仕事やボランティア活動を両立するうえで、決めているルールはありますか?
ママとなってから試行錯誤を続けた2年間の中で、すでに今、1つの折り返し地点を迎えていると語る。
ーー子育てをしていて、ターニングポイントだと感じたことはありますか?
妊娠、出産に不安を覚え、さまざまな意見を集め解消してきた彼女は、今、子育てとどのような想いで向き合っているのだろうか。
ーー子育てを始められてから今まで、気にかけてきたことを教えてください。
メディアで観るとおり、犬山紙子氏は気持ちが良いほど豪快によく笑う、明快な人柄だった。現状に悩み、家族の状況に目を配りながら、こだわりと妥協のバランスを見極め「これでいい」と信じて突き進む姿に、逞しい母親像が垣間見えた。
<取材・執筆・撮影>KIDSNA編集部
2019年01月28日
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