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子どもの読書活動を促進する絵本のよみきかせ。よみきかせにぴったりな絵本を紹介
親子のコミュニケーションにつながったり、子どもがよい刺激を受けたりと、絵本のよみきかせには多くの効果が期待できます。また、成長してからの読書習慣にも大きな影響を与えるようです。できるだけ多くの絵本をよみきかせしたいと考えるパパ・ママもいるのではないでしょうか。今回は、よみきかせにおすすめの絵本をタイプ別に紹介します。
絵本のよみきかせを子どもの読書活動につなげよう
読書は、子どもの読解力や想像力、思考力、表現力などを養うとともに、多くの知識を得たり多様な文化を理解したりすることにつながります。しかし、「本を読みましょう」と言われても積極的に読書に取り組める子どもとそうでない子どもがいます。その差は、もしかすると乳幼児期の絵本のよみきかせ経験によるかもしれません。
幼稚園教育要領及び保育所保育指針においても、乳幼児期の乳幼児が絵本や物語に親しむ活動を積極的につくることが期待されています。「乳幼児期は文字やその意味まで理解できていないだろうし、よみきかせをしても意味がないのでは」と考えるパパ・ママもいるかもしれません。
しかし、乳幼児期に読書の楽しさを知ることが、その後の読書活動への抵抗を減らすことに大きく役立つのです。
【タイプ別】よみきかせに適した絵本12選
よみきかせに適した絵本を、さまざまなタイプに分けて紹介します。お子さんの年齢や好みに合わせて選んでくださいね。
音を楽しむ絵本
オノマトペや繰り返しなど、リズミカルな音を楽しめる絵本は、まだ言葉を理解していない子どもへのよみきかせによいといわれています。
出典:【年齢別】読み聞かせにピッタリの絵本14選。年齢ごとの読み聞かせのコツ・選び方も大事なポイント
【ことばを育てるえほん あいうえオノマトペ】
「ことばを育てるえほん あいうえおオノマトペ」は、言語聴覚士が作った絵本です。どうぶつの鳴き声や消防車のサイレン、忍者が静かに歩く様子などを表現した、多彩なオノマトペが登場します。
子どもがついつい真似したくなるオノマトペたちが、ことばの世界やひらがなへの興味を広げることにつながりそうです。0歳から使えるので、おしゃべりを始める前のコミュニケーションを楽しむ機会として取り入れられます。
よみきかせや音読の練習にも活躍してくれるでしょう。
【トッペのオノマトペ ~花と音のふしぎな世界 Toppe-wonder flower and onomatopoeia~ 】
こちらもオノマトペを扱った絵本です。うさぎのトッペと音の世界を冒険しながら、豊かなオノマトペを絵や音で楽しめる作品。植物のツル螺旋を描いている様子や、雪が降り積もる様子、動物の寝息などが豊かなオノマトペで表現されています。読み終えた新聞や広告紙によるコラージュの挿絵がユニークで、引き込まれる子もいるのではないでしょうか。
また、二次元コードを読み込むと、世界各国の言葉でオノマトペの音声を聞くことができます。世界各国のオノマトペを聞き比べながら読むのも面白いでしょう。
【リズムでタッチ あかちゃんえほん けろ けろ ぱくっ!】
赤ちゃんのこころとことばを研究している、慶應義塾大学の「赤ちゃんラボ」が監修した絵本です。
「けろ けろ ぱくっ!」といった3拍子のフレーズに合わせ、赤ちゃんが食べ物を指差してあそべます。音と運動を同時に楽しむことで、将来の言語発達に良い影響を与える可能性が示されたようです。
効果的な遊び方の解説もついているので、初めてのよみきかせにも活用できるのではないでしょうか。
しかけを楽しむ絵本
しかけの付いた絵本は、触って遊んだりさまざまな角度から眺めたりできることが魅力です。コミュニケーションを取りながらのよみきかせに、適しているかもしれません。
【とびだす!うごく! どうぶつ 】
ポップアップや回転盤のしかけで動物の動きを楽しめる絵本です。キリンの首が伸びる、カバが大きく口をあけるなど、動物の特徴を分かりやすく表現している点も魅力。
オノマトペを交えたシンプルな文章で、新米パパ・新米ママにも読みやすいのではないでしょうか。
【ひらがなよんで! 】
「ひらがなよんで!」は「あ」や「い」などのひらがなが書かれている横に付いている扉を開くと、その音を含む言葉と絵が表れる仕掛け絵本です。しかけ扉が多いことが特徴で、飽きずに長く楽しめるのではないでしょうか。
また、声に出して読むことでひらがなを覚える助けになるかもしれません。
【たべるのだあれ? 】
「たべるのだあれ?」はさまざまな動物が登場し、バナナやりんごなどの食べ物を食べる様子をテーマにしたポップアップ絵本です。
動物の口元にしかけがついており「もぐもぐ・むしゃむしゃ」と動かして遊べます。食べ物を模したカードを作って口に入れるなど、幅広い楽しみ方ができそうです。
知る・学ぶを楽しむ絵本
身の回りのことや世の中のルール、学問に関する初歩的な知識を得られるような絵本もあります。よみきかせをすることで、社会性が身につきやすくなるかもしれません。
【おやくそくえほん はじめての「よのなかルールブック」】
社会生活で役立つ習慣を、楽しく納得しながら身につけられる絵本です。小学校入学前後に身につけたい42の習慣を、「おやくそく」として紹介しています。
- なにかしてもらったら、「ありがとう」という
- 「いや」とかんじたことは、ちゃんとあいてにつたえる
- おみせのしょうひんをベタベタさわらない
など、「どんなことをどう伝えたらいいのだろう」と悩むパパ・ママを応援してくれる内容。よみきかせをしながら、親子で「なぜこのルールを守った方がよいのか」を考えられるのではないでしょうか。
【にぼしと かつおの 子どもあんぜん絵本】
「にぼしと かつおの 子どもあんぜん絵本」は、「事故や犯罪の被害から身を守るためには、どう行動すればよいか」をコミカルな猫の「にぼし」と「かつお」が教えてくれる絵本。小学校に入学すると、ひとりで外出する機会が増え、行動範囲が広がり、犯罪被害や事故などの危険性もあります。
にぼしたちと一緒に危険を乗り越えながら、「あやしいひとってどんな人?「こんなときどうする?」といった問いかけに対して親子で会話したり、お子さん自身が自分で考えたりすることで、楽しみながら本当に役に立つ知識が身につくでしょう。
【1日10分でちずをおぼえる絵本】
「えびのかたちは あおもりけん」「うさぎのかたちはかながわけん」など、都道府県を形で覚えられる絵本です。
特産物や名所なども取り上げられており、お子さんが地理に興味を持つきっかけになるかもしれません。パパ・ママも一緒になってこの本で地図に親しみ、子どもと都道府県クイズを出し合ってあそぶというのも、素敵なコミュニケーションになりそうです。
ストーリーを楽しむ絵本
ストーリーのある絵本は、登場人物によって声色を変えたり場面を仕草でまねしてみたりと、よみきかせの表現を広げやすいことが特徴です。イマジネーションが膨らむ絵本を見ていきましょう。
【考える力が育つ絵本 3さいの世界と日本の昔ばなし】
「考える力が育つ絵本 3さいの世界と日本の昔ばなし」は、定番の昔ばなしを3歳児の成長に合わせて伝える絵本です。おむすびころりんやおおかみと7匹の子ヤギなど10話が収録されています。3歳児保育の専門家による解説つきで、内容を深く理解しやすいことも特徴です。
【おすしが ふくを かいにきた】
「おすしが ふくを かいにきた」は、模型を使った写真絵本。
おすしやアイスクリーム、ソーセージやいちごが、とってもリアルな仮想の街で愉快なお買い物を楽しみます。言葉の言い回しも面白く、よみきかせで大喜びする子もいるのではないでしょうか。
【ふたりはともだち】
がまくんとかえるくんの友情にまつわる5つの物語が読める絵本です。中でも「おてがみ」というお話は傑作と言われ、国語の教科書にも採用されたそうです。がまくんの悲しい気持ちにかえるくんが寄り添う姿は、思いやりの心を育ててくれるかもしれません。
美しい自然を描いた挿絵も魅力的です。
絵本のよみきかせで子どもの世界を広げよう
幼い時期の絵本のよみきかせは、子どもが本とふれ合うための第一歩とも言えるでしょう。
よみきかせの習慣によって本に親しむようになれば、子どもの世界は大きく広がっていくかもしれません。ぜひ積極的に、よみきかせの時間を作ってくださいね。