【年齢別】読み聞かせにピッタリの絵本14選。年齢ごとの読み聞かせのコツ・選び方も大事なポイント

【年齢別】読み聞かせにピッタリの絵本14選。年齢ごとの読み聞かせのコツ・選び方も大事なポイント

子どもへの絵本の読み聞かせは「大切なのは分かるけど0歳に読み聞かせる意味はある?」、「読み聞かせのコツや効果を知りたい!」など、ママパパにとって気になることもたくさんあるでしょう。今回は、0歳から小学生以上まで年齢別の読み聞かせのポイントとおすすめ絵本をピックアップして紹介します。

0歳からの読み聞かせのポイントとおすすめ絵本

言葉の分からない0歳の子に絵本を読み聞かせても、あまり興味を示さないのではないか、と思っている新米ママパパもいるのではないでしょうか。0歳に読み聞かせを行なう場合は、絵本の選び方がポイントです。

0歳への読み聞かせのコツ・ポイント

0歳児がはじめて読み聞かせをしてもらうことは、言葉や絵本そのものに触れる機会になるでしょう。0歳の子が興味を持てる形、色、音などに出会える絵本を探してみましょう。

読み聞かせる際には、「ママ」「わんわん」といった同じ言葉を繰り返す絵本や、「音」として楽しめる言葉を読み聞かせできる絵本を、聞き取りやすいようにはっきりと発音しながら読んでみると、子どもの耳に届くかもしれません。

0歳への読み聞かせに対しては「絵本をしっかり見てくれない」「読み聞かせても興味なさそう」という保護者の声を耳にします。

添い寝や抱っこなど、スキンシップを交えながら読み聞かせをすることで「絵本を読んでもらう時間」を、楽しい・うれしい体験と感じることが、この時期には大切かもしれません。

子どもの様子や反応を見ながら、読み聞かせを楽しめるとよいでしょう。

出典:絵本の読み聞かせのコツ。赤ちゃんや幼児など年齢にあわせた読み方や絵本の終わり方とは


0歳からの読み聞かせにおすすめの絵本

モイモイとキーリー

東京大学「あかちゃんラボ」の開一夫教授が監修。2年間に及び、実際の赤ちゃんの視点や反応を実験した結果をもとに生み出された絵本です。

「ポルンポルン」「キルキル」といった不思議な語感と、それらの音のイメージを反映した柔らかな絵柄が、声に出して読んでいるうちにキャラクターや会話に思えてきます。音と色、タッチの妙を味わいながら楽しく読み聞かせましょう。


リズム

アフリカの伝統音楽のリズムをそのまま絵本にした、ビビッドカラーのページの中に生命力があふれる不思議な躍動感を感じられる絵本です。

人の営みと音楽が融合した切り絵のイラストを、太鼓の音色の「ゴド パッティパ」「カランコロン」などの擬音が彩ります。音を声に出す・身体で聞く楽しさが絵本から飛び出してくる感覚を味わえます。

1歳~2歳への読み聞かせのポイントとおすすめ絵本

1歳~2歳は、言葉やコミュニケーションを覚えはじめる時期です。読み聞かせは非常に大きな効果があると考えられます。意識的に絵本の読み聞かせを取り入れましょう。

1歳~2歳への読み聞かせのコツ・ポイント

身体や心の成長とともに、さまざまなことができるようになってくる1歳から2歳の子に向けた読み聞かせは、絵本の中の動作やシチュエーションを真似しながら、楽しんでみるのはいかがでしょうか。

たとえば、登場人物が転ぶような展開の時は、それに合わせて膝の上で子どもを揺らしてみたり、食べ物が出てくれば「あーん」など実際に食べる真似をしてみたりするなど、追体験をすることで、絵本の内容やキャラクターに共感する心を育むきっかけになりそうです。

体験・共感を絵本の読み聞かせを通して積み重ねることで、1歳や2歳の子に「はいどうぞ」や「バイバイ」「ありがとう」など、生活につながる言葉やコミュニケーションについて学んでいくことにもつながるでしょう。

出典:絵本の読み聞かせのコツ。赤ちゃんや幼児など年齢にあわせた読み方や絵本の終わり方とは


1歳~2歳への読み聞かせにおすすめの絵本

おいしいねおいしいよ

「こぐまちゃん」シリーズの作者・わかやまけんさんによる絵本。うさぎさん、きりんさん、ぺんぎんさんなどさまざまな動物の親子が、それぞれの好物をおいしく食べるほほえましい姿が描かれています。

動物たちが魚や木の実、肉などを食べる姿を読み聞かせることで、食の楽しさや生きるよろこびを感じとることができます。それぞれの動物の特徴や生態などに興味を持つことにもつながるでしょう。


ぼうし とったら

独特のタッチのイラストが楽しい、人気作家ユニットtupera tuperaのベストセラー絵本。ページごとに縦にめくれる仕掛け絵本になっていて、帽子の中のにぎやかでシュールな展開が楽しめます。

「〇〇のぼうし とったら」の繰り返しフレーズに続いて仕掛け部分をめくると、予測不可能な楽しい世界が飛び出します。「とったら……」と少し溜めて読んでからめくって、帽子の中身を楽しみましょう。


とりかえっこ とりかえっこ

りんご、バナナ、メロンなどの果物たちが、皮(おようふく)を「ぬぎぬぎ」してとりかえるお話。それぞれの形に合わせた特徴的な「脱ぐ」姿は、読み聞かせながらも自然と笑顔になりそうです。

りんごがメロンの皮を着たり、みかんがバナナの皮を着たりする展開は、子どもでもカオスを感じられて楽しく読み進められそうです。果物たちのコミカルな表情や動きを読み聞かせで表現しましょう。

3歳~4歳への読み聞かせのポイントとおすすめ絵本

3歳、4歳になると絵本のストーリーや台詞を楽しむようにもなるかもしれません。言葉への興味を刺激できるようなものを選んだり、読み聞かせを楽しいと感じられる体験を重ねたりしましょう。

3歳~4歳への読み聞かせのコツ・ポイント

3歳や4歳の子には、ストーリーの展開に合わせて、子どもが絵本の世界に入り込めるよう意識して読み聞かせができるとよいでしょう。

最後まで飽きないようにテンポよく読んだり、「悲しくなっちゃったのかな?」「びっくりしたね」など、内容に合わせて子どもの感情を引き出したりしながら読んでみるのもよいかもしれません。

読み聞かせを聞きながら、子どもは絵本のストーリーやキャラクターに共感したり「自分だったらこうする」と考えたり、自分が絵本の登場人物になりきったりすることも。語りかけるように読みながら、子どもの想像力を大事にできるとよいでしょう。

また、絵本の読み聞かせを通して、回文やしりとり、だじゃれなどの言葉遊びに触れることで、語彙が増えたり言葉への興味や楽しさを感じたりすることにもつながるでしょう。

出典:絵本の読み聞かせのコツ。赤ちゃんや幼児など年齢にあわせた読み方や絵本の終わり方とは

3歳~4歳からの読み聞かせにおすすめの絵本

さかさことばで うんどうかい

とぼけた顔の動物たちによる運動会が、選手入場から各種目・昼休み・表彰式まで、すべてさかさことば(回文)だけで進行します。「ぞうくん ぱん くうぞ」などの回文を楽しみながらまさかの展開も。

長い文から短い文までさまざまな「さかさことば」が登場するので、文字を指でなぞりながら言葉遊びを楽しみましょう。声に出して読んだときの独特なリズム感がクセになりそうです。


いったでしょ

長いキャリアの中で幾多のベストセラー絵本を生み出してきた五味太郎さんによる、子ども・親どちらも「あるある!」と言いたくなってしまう親子の日常を切りとったコミカルで優しい絵本です。

「おちますよ」「すべりますよ」と親が諭しても、忠告を聞かずに落ちたり滑ったりする子ども。それもいいよね、と親子で楽な気持ちになれるかもしれません。希望が持てるラストは元気に読みましょう。


おおかみのおなかのなかで

オオカミに食べられてしまったねずみのあっと驚く展開が楽しい絵本。子どもたちも「どうなるの?」「楽しそう!」と集中して予測できない物語の世界に没頭してくれそうです。

オオカミや猟師が登場するので童話のテイストで入り込みやすいですが、物語はかなりシュールでユーモアたっぷりです。驚がくの展開を迎えるラストに向けてテンポよく読み進めながら楽しみましょう。

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5歳~6歳への読み聞かせのポイントとおすすめ絵本

5歳以降は、昔ばなしや童話など、起承転結のあるストーリーを楽しめるようになってくる子もいるでしょう。子どもへの共感を促すような絵本のセレクトと読み聞かせが効果的です。


5歳~6歳への読み聞かせのコツ・ポイント

5歳を過ぎてくると、子どもながらに幼稚園や保育園での人間関係や日常生活の中でさまざまなことを感じたり思案したり、ときには悩んだりすることも経験するようになってきます。

そんな頃に読み聞かせたい絵本には、いっしょに悩み考えられる友人のような登場人物や、共感できるストーリーのものを選んでみてはいかがでしょうか。

子どもの想像や発想を大切にしながら、読んだあとに子どもの考えや感じたことを話してみるのもよいでしょう。

子どもの思いを受け止め、気持ちに寄り添うことで、子どもにとって「読み聞かせ」の時間は大切なものになり、のちの読書にもつながっていくでしょう。

出典:絵本の読み聞かせのコツ。赤ちゃんや幼児など年齢にあわせた読み方や絵本の終わり方とは


5歳~6歳からの読み聞かせにおすすめの絵本


オレ、カエルやめるや

ユーモラスな手書き文字とカエル父子のコミカルなやりとりが楽しい一冊。カエル以外の生き物になりたい子カエルがつぶやく子どもならではの理由と「なんで?」の繰り返しで楽しく読めます。

ボケとツッコミのようなテンポのよい親子の会話に突如割り込む、オオカミの登場が読み聞かせのハイライト。「あ……な……」「アナグマ?」のくだりで子どもたちの予想と笑いが引き出せれば大成功です。


とげとげ

不思議なデザインの引っ込み思案な女の子「とげとげ」が、相手を傷つけてしまう自分の造形に悩みながら、似たもの同士のパートナーと出会う現代的なラブストーリーです。

やまあらしのトムに心を開くことで、とげとげが自分らしい生き方と愛情を見つけることができるプロセスを、ゆっくりかみしめるように読み聞かせてみましょう。親子で絵本の世界を堪能できます。


ほんとうのことをいってもいいの?


お母さんについてしまった嘘を後悔した経験から「これからはほんとうのことだけをいおう」と決意するリビー。だけど正直なことを言うと周囲を傷つけてしまう…そんな子どもの葛藤を描いた絵本です。

主人公の気持ちに共感しながら「思いやりってなんだろう」「言いたいことをどう伝える?」と考えるきっかけが生まれます。主人公や同じ思いを抱える子どもの思いに寄り添いながら読みましょう。

小学生以上への読み聞かせのポイントとおすすめ絵本

番外編として、小学生以上への読み聞かせにおすすめの絵本を紹介します。

子どもが小学生になると、教室での読み聞かせボランティアなどに参加する機会があるかもしれません。

そんなときにも登板させられそうな、膝の上や添い寝しながらとは趣向を変えて、たくさんの子に呼びかけるスタイルの読み聞かせに合いそうな絵本をセレクトしました。

小学生も大人も楽しみながらともに考えるきっかけにもなる、アートとしても魅力的な絵本を選んでみるのはいかがでしょうか。


小学生以上への読み聞かせにおすすめの絵本

とのさまと海


落語家が即興で噺を創る「三題噺」から生まれた創作落語を原作にした絵本。浮世絵やだまし絵のような、随所にユーモアとセンスがちりばめられたダイナミックな絵や擬音、破天荒な展開が魅力です。

大判の絵本ですが、いかにも落語らしい言葉遊びのきいた「サゲ」で終わるなど、小学生以上から大人が楽しめそうです。会話でストーリーが進むので、大きな声で臨場感たっぷりに読み聞かせましょう。


はじまりの日

ノーベル文学賞を受賞したシンガーソングライター、ボブ・ディランの名曲「Forever Young」を絵本にした一冊。歌詞の一節ごとに添えられた絵が、未来へ歩き出す子どもたちへのエールに感じられます。

進学など新しい世界へ羽ばたこうとする子どもたちに向けて、心を込めて読み聞かせると、大人も襟を正される思いがするかもしれません。読み聞かせの後は曲も併せて鑑賞できるとよいでしょう。



だれのせい?

異文化を持つ者同士が共存するには、という問いや、争いや紛争の背景にあるものは、などの命題をシックでデザイン性の高い絵柄と、クマやブタなどの会話や行動を通して考えさせられる絵本です。

と言っても決して難しい話ではなく、小学生なら寓話として理解できるシンプルなストーリーです。普段は本を読む習慣のない子でも、読み聞かせることで上質な物語の世界に入り込めるでしょう。

年齢別の読み聞かせのコツを押さえて子どもと楽しい絵本タイムを

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iStock.com/maroke

0歳の子でも小学生でも、親や大人が心を込めて絵本の世界を表現する「読み聞かせ」には大きな意味があるようです。

子どもが読んでほしいと言ってきた絵本も、親が読んであげたい絵本も、どちらも同じように楽しむ気持ちで読み聞かせれば、貴重な親子の時間を作ってくれます。

国内や海外、昔ながらのものから世相を反映した最新のものまで、ありとあらゆる絵本の世界観に浸りながら、絵やストーリー、仕掛けなどを楽しんで、読み聞かせの時間を過ごしましょう。

2024.02.19

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