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絵本で性教育。心と身体を大切にするための性教育・性について考えられる絵本を紹介
子どもが自分や他者の心と身体を尊重し、性犯罪から身を守れるようになるためには、幼児期から性教育を行うことが望ましいでしょう。しかし「どう伝えればよいのだろう?」と迷うパパ・ママは多いのではないでしょうか。お子さんの性教育で悩んだときには、絵本が役に立つかもしれません。性について分かりやすく教えてくれる絵本を紹介します。
子どもの性教育に絵本を活用しよう
命の大切さを理解したり、性犯罪の被害から身を守ったりするためには、性教育が重要といわれています。
しかし2023年にKIDSNA STYLEが行った調査では、家庭での性教育を実施していると回答した保護者は25%という結果でした。必要性は理解していても「教えるきっかけがつかめない」「伝え方が分からない」といったことで性教育に難しさを感じることが多いのではないでしょうか。
子どもの性教育には、絵本を使う方法があります。性教育に活用しやすい絵本の例を見ていきましょう。
子どもの性教育に活用しやすい絵本10選
性について、小さな子にも分かりやすく教えてくれる絵本を紹介します。性教育を始めるきっかけ作りにも役立つのではないでしょうか。
性の絵本 みんながもってるたからものってなーんだ?
「性の絵本 みんながもってるたからものってなーんだ?」は、男性・女性の身体の違いから赤ちゃんができる仕組みまで、やさしい言葉と絵で説明した産婦人科医監修の絵本です。
3歳から読めるとされているので、初めて性について教える際に、特に活用しやすいかもしれません。
いいタッチわるいタッチ <だいじょうぶの絵本>
「いいタッチわるいタッチ <だいじょうぶの絵本>」は、子どもが性犯罪から身を守るために役立ちそうな絵本。人を愛したり守ったりする「いいタッチ」と、人に暴力をふるい権利を奪う「わるいタッチ」があることを教えてくれます。
また、プライベートゾーンについての解説もあるので、自分の身を守るだけでなく「人に嫌な思いをさせないように注意しよう」と思えるのではないでしょうか。
なぜなの ママ? -3歳からの性教育絵本-
「なぜなの ママ? -3歳からの性教育絵本-」は、日本で初めての性教育絵本と言われる1冊です。出版されたのは1972年で、当時は性教育がタブー視されていたためバッシングを受けたのだそう。
しかしこの絵本は「自分たちがどうやってこの世に生まれてきたのか」を正しく伝える名著とも言われています。そのため、性教育の重要性が認識され始めている現代に新たな編集で復刊しました。
やなせたかし氏によるいきいきとしたイラストも魅力です。
なぜなの パパ? -3歳からの性教育絵本-
「なぜなの ママ? -3歳からの性教育絵本-」と同じシリーズの絵本です。
男性の身体に焦点を当てていることが特徴で「ママから生まれたのにどうしてパパにも似ているの?」という疑問を分かりやすく解消してくれます。受精の仕組みや遺伝、出産といったことの他、育児におけるパパの役割も紹介。家族全員で読みたい1冊ではないでしょうか。
おとなになるっていうこと (性とからだの絵本)
産婦人科の先生が作った絵本で、ストーリー仕立てになっていることが特徴です。
主人公は小学生の男の子です。お姉さんが合宿の準備をしている時に「せいりようひん」という言葉が聞こえたことをきっかけに、思春期に起こる心と身体の変化についてお母さんから教わるという内容。トランスジェンダーについても解説しています。
対象年齢は小学校低学年からなので、主人公の疑問に共感しながら性の知識を得られるのではないでしょうか。
あっ!そうなんだ!性と生: 幼児・小学生そしておとなへ
性と生に関する21の疑問に答える絵本です。主なテーマは「おとなのからだになるってどういうこと?」「赤ちゃんはどうやってできるの?」「人を好きになるって?」など。「絵本編」と「解説編」の二部構成になっているため、初めて性に触れる子どもにとっても興味を持ちやすいのではないでしょうか。
大人に向けた補足の解説や、子どもに伝える際のアドバイスなども記載されています。
おうちせいきょういくえほん
「おうちせいきょういくえほん」は、シールで遊びながら性について学べる絵本です。絵本には精子や卵子のシールがついており、子宮を模したページに貼ることで、赤ちゃんができる仕組みを学べます。
また、赤ちゃんが少しずつ大きくなっていく様子も分かるので「命が育つ」ということを感覚で理解しやすいのではないでしょうか。
ようこそ! あかちゃん せかいじゅうの家族のはじまりのおはなし
受精から妊娠、出産までを科学的に説明したイギリス発の絵本です。性教育の国際スタンダードを反映しており、性に関する真実を、包み隠さず教えてくれる一冊です。
また、人権や多様性についても扱っており、同性愛カップルや養子など、さまざまな家族のあり方にも触れていることが特徴。命の仕組みを学ぶだけでなく、広い世界を知ることのきっかけにもなるかもしれません。
キミのからだはキミのもの
「性暴力が身近にあることを知ってほしい、防ぎたい」という願いから生まれた絵本です。性暴力の被害を防ぐために「プライベートゾーン」や「同意」について分かりやすく解説しています。
被害にあいそうになったときの対処方法にも触れているので、身を守るための知識を得られるのではないでしょうか。
うみとりくの からだのはなし (性とからだの絵本)
双子のうみとりくを主人公とした、ストーリー仕立ての性教育絵本です。りくはお母さんになでられるのが好きだけど、うみは苦手という設定で、「感じ方は人それぞれ違う」ということを教えてくれます。
また、人の身体に触れるときは相手の同意が必要なことや、プライベートパーツを触られそうになったときの対処方法なども解説。絵柄がシンプルで、理解しやすいのではないでしょうか。
性教育の第一歩として絵本を活用しよう
性についての正しい知識をやさしい言葉や分かりやすいイラストで教えてくれる絵本は、初めての性教育に適しているかもしれません。
一般的な絵本と同じように、読み聞かせることで性教育ができます。お子さんの年齢や理解度に応じた絵本を、家庭での性教育に取り入れてはいかがでしょうか