3歳児に人気な絵本の特徴とは?しかけ絵本などおすすめを紹介

3歳児に人気な絵本の特徴とは?しかけ絵本などおすすめを紹介

2024.04.30

食事やトイレといった生活の基本が身についてきたり、自分でやりたいと思うことが増えたりする3歳児。また、言葉を覚えて会話の流れを少しずつ理解していく年齢ともいわれていますが、この時期にはどのような絵本が適しているのでしょうか。3歳児に人気の絵本の特徴や、おすすめの絵本を紹介します。

3歳児に人気な絵本の特徴

母と子
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3歳児は、食事やトイレといった身の回りのことが徐々にできるようになる年齢だと言われています。成長の速度は子どもによって異なりますが、自分のことを自分でやろうとする姿を見られることもあるでしょう。


また、今までよりも多くの言葉を覚えるともされており、家族や友だちとの会話がさらに楽しくなってくるかもしれません。そんな3歳児が喜んで読む絵本には、どのような特徴があるのでしょうか。代表的なものを紹介します。


出典:3歳児向けの絵本の読み聞かせ。絵本の選び方や読み聞かせのコツなど


体感型の絵本


3歳という年齢は「やってみたい」という気持ちが強くなりやすい時期と言われています。


しかけがある絵本や、読みながら遊べる絵本など、子どもが体験できるものは、興味を持ってもらえそうです。子ども自身が絵本の世界に入り込めるようなものは、夢中になるかもしれません。


出典:3歳児向けの絵本の読み聞かせ。絵本の選び方や読み聞かせのコツなど


ストーリーのある絵本


記憶できる言葉が増え、会話の流れを理解できるようになりつつある3歳児。中にはストーリーのある絵本を楽しむようになる子もいるでしょう。


また、3歳児には「繰り返し」を面白いと思う傾向もあるようです。同じ展開が続いたり、同じ言葉を繰り返したりするお話も、喜ぶのではないでしょうか。


出典:3歳児向けの絵本の読み聞かせ。絵本の選び方や読み聞かせのコツなど


イマジネーションを広げる絵本


3歳児になると、自分の発想からいろいろなことを考える子がいるかもしれません。例えば山の形を見て、似ているものを連想したり生き物が暮らしている様子を思い描いたりするのではないでしょうか。


絵を見て何が起きているのか考えるタイプの絵本や、登場人物に共感しやすい絵本なども、3歳児に適しているでしょう。


出典:3歳児向けの絵本の読み聞かせ。絵本の選び方や読み聞かせのコツなど


多くの言葉が出てくる絵本


言葉が増えるタイミングである3歳児には、多くの言葉と出合える絵本もおすすめです。


回文・しりとり・だじゃれなどの言葉あそびの絵本などを活用し、言葉の成長を促しましょう。


出典:【年齢別】読み聞かせにピッタリの絵本14選。年齢ごとの読み聞かせのコツ・選び方も大事なポイント

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3歳児に人気のある絵本の特徴をふまえて、おすすめの絵本を紹介します。


おなべさん


「おなべさん」は、リアリティのあるしかけと、つい声に出したくなる言葉で親子いっしょに楽しめるしかけ絵本です。


しかけ扉をめくるとすき焼きやおでん、カレーなどの鍋料理が、おいしそうな擬音語とともに登場。モチーフの形や動きにあわせたしかけで好奇心を育むことにつながりそうです。言葉や展開を繰り返す要素もあるので、3歳児のお気に入りになりやすいかもしれません。


おおきなおおきな木みたいに


「おおきなおおきな木みたいに」は、穴の仕掛けを使って「思いやり」と「わがまま」を表現したしかけ絵本です。


怒りやわがままの場面では友だちとの間に亀裂ができ、思いやりや友情の場面では木の幹が大きくなるしかけが付いています。言葉や態度によって人を悲しませたり喜ばせたりするのだということを、理解しやすくなる1冊ではないでしょうか。


たんじょうび おめでとう


わかやまけん氏による、こぐまちゃんシリーズの絵本。


主人公のこぐまちゃんが3歳の誕生日を迎え、できるようになったことや、まだ手助けが必要なこと、楽しいと思うことなどを振り返るというお話です。


こぐまちゃんと同じ3歳の子どもが、こぐまちゃんに自分を照らし合わせて物語に入り込めそうです。


とっています


「とっています」は、「同音異義語」をテーマにしたユニークな絵本。


漢字にすると「取っています」「撮っています」「執っています」「獲っています」……と、いろいろな字が当てはまって理由も変わる「とっています」という言葉。丸ごと1冊その言葉あそびでできています。


3歳児が好む「繰り返しの言葉」を楽しみながら、同じ音でも違う意味の言葉があるということを学べる絵本ではないでしょうか。


ぞぞぞぞでんしゃ


「ぞぞぞぞでんしゃ」は「おばけ」と「ごちそう」という意外な組み合わせでストーリーが展開する絵本です。


森の中を走っている電車が変な音を立て始め、乗客が窓から外を見ると不気味な顔がのぞいています。「きゃー、おばけ」と思ったら、実はそれが大きなケーキだったというお話。


たくさんのお菓子やおにぎり、海苔巻きなどが登場する場面は、絵を見ているだけでもワクワクするでしょう。物語に引き込まれ、ぞぞぞぞでんしゃに乗っている気持ちになれそうな1冊です。


よしよしよしおさん


「よしよし」することが仕事のおじさん、よしおさんが活躍する絵本です。


けんかしている子や困っている人の頭をよしよしすると、奇想天外な解決策が見つかるというお話。あっ!と驚く発想で、イマジネーションが広がりそうです。


はやくちことばえほん ももも すももも


「はやくちことばえほん ももも すももも」は、早口言葉による言葉遊びの絵本です。


定番から、オリジナリティのあるアレンジバージョンまでたくさんの早口言葉が載っていて、早口言葉のリズムを体感できます。パパ・ママの読み聞かせはもちろん、お子さんが声に出して読むことでも楽しめるでしょう。


おひるのアヒル


「おひるのアヒル」は、1文字変えるだけでまったく違う意味になる言葉を集めた絵本。「ラッコとだっこ」「かいじゅうのたいじゅう」など、声に出して読みたくなる言葉が載っています。


また、1文字で意味が変わる言葉を探して遊ぶといった使い方もできるのではないでしょうか。言葉に対する理解や興味が深まりそうな1冊です。

3歳児への読み聞かせには多彩な絵本を選んでみよう

絵本を読む親子
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できることが増え、言葉の理解度も高まりやすい3歳児。読み聞かせで興味をもつ絵本のバリエーションもグッと増えるのではないでしょうか。


この時期はぜひ、多彩な絵本の読み聞かせを楽しんでくださいね。

2024.04.30

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