定年後のエネルギーをぶつけてくる高齢男性クレーマーに効く…マナー講師が教える"電話切り上げフレーズ"

定年後のエネルギーをぶつけてくる高齢男性クレーマーに効く…マナー講師が教える"電話切り上げフレーズ"

対応を間違えると相手は再び興奮状態に…

次から次へとクレームをつける常習クレーマーにはどのように対応すべきか。ビジネスマナー講師の尾形圭子さんは「企業やお店の従業員に『説教』することが目的になっているクレームは長期化しやすい。丁寧に対応しつつも、どこで毅然とした態度をとるのか、基準を設けておくことが大切だ」という――。 ※本稿は、尾形圭子『ソツのない受け答えからクレーム対応まで[新版]一生使える「電話のマナー」』(大和出版)の一部を再編集したものです。

時間を区切って対応する

基本:※時間を区切って、エスカレーション対応に切り替える
「たいへん申し訳ございませんが、上司と検討させていただきますので、折り返しのお電話でよろしいでしょうか?」

応用:※悪質クレームには毅然とした態度で話を切り上げる
「私どもも誠意をもって対応させていただきましたが、ご納得いただけず残念です。会社としてこれ以上はご期待に沿うことができかねます」

近年、急増しているのが、論理的な男性高齢者からのクレームです。定年退職後、もてあましたエネルギーをクレームという形で発散している可能性が高いようです。

このタイプは、商品やサービスそのものについて苦情を訴えているのでもなければ、金品をせしめようとしているわけでもありません。企業やお店の従業員に「説教」することが目的になっているのです。しかも、このタイプの多くはかつて“企業戦士”として身につけたスキルがあり、それを武器に理路整然と苦情を申し立てます。

こうしたケースでは、ていねいな対応をしつつ、あらかじめ対応する時間を決めておくことが必要です。たとえば「話が30分以上続いたら、リーダーにかわる」などの基準を設けておくといいでしょう。エスカレーション対応によって、相手の自尊心をある程度満足させることができます。

また、このタイプは「報告書を出せ」「書き方が違う」などと要求し続け、クレームが長期化する傾向もあります。こちらとしては、どこで毅然とした態度をとるのか、基準を設けておくことが大切です。

● 常習クレーマーには「時短のクレーム対応」を心がけよう

話が一巡したら言葉をかける

基本:
① 怒りが静まるまで聞き役に徹する
② 「○○様、誠に申し訳ございません。たいへんご迷惑をおかけいたしました」※話が一巡したら

応用:※あいづちの打ち方に変化をもたせる
① 最初は長いスパンで、あいづちを打つ
②こちらの話に耳を傾けてもらえるようになったら、あいづちの間隔を短くする

最近、怒りを暴発させるお客様も目立っています。こうしたタイプのお客様に対しては、怒りが静まるまで聞き役に徹するしかありません。

ただし、じっと待っているだけでは収拾がつきません。お客様の話が一巡したら、「○○様、誠に申し訳ございません。たいへんご迷惑をおかけいたしました」と呼びかけます。

脳科学によれば、怒りはだいたい20分間でいったん収まるといわれています。ところが、感情の高ぶりに酔ってしまうと、再び興奮状態に陥ってしまいます。したがって、タイミングを見計らって、話し合いのテーブルについてもらうことが必要なのです。

ここで難しいのは、あいづちの打ち方です。ただ黙って聴いていると、「オマエ、聴いているのか!」となり、小刻みにあいづちを打つと、「本当に聴いているのか!」となります。つまり、こちらが「真剣に聴いている」ことを上手に伝える必要があるのです。

そこで、あいづちは最初、長いスパンで打ち、こちらの話に耳を傾けてくれるようになったら、あいづちの間隔を短くするといいでしょう。そして、徐々に復唱・確認につなげていきます。こうした細やかな扱いが奏功することも少なくありません。

● 話の途中で反論したり、けんか腰になったりしてはいけない

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2025.10.18

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