カミさんに看取られるはずだったのに…闘病6年の末に死期を悟ったやなせたかしの妻、暢が秘書に残した言葉【2025年9月BEST】
朝ドラ「あんぱん」最終週で描かれた、おしどり夫婦の結末
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2025年9月に、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト3をお送りします。朝ドラ部門の第1位は――。 ▼第1位 カミさんに看取られるはずだったのに…闘病6年の末に死期を悟ったやなせたかしの妻、暢が秘書に残した言葉 ▼第2位 「あんぱん」で河合優実演じる蘭子のモデルは向田邦子か…やなせたかしが慕った女性脚本家との知られざる関係 ▼第3位 ばいきんまんでもバタコさんでもない…やなせたかしが「大好きな母の面影」を感じたアンパンマンの人気キャラ
朝ドラ「あんぱん」(NHK)は、やなせたかし氏をモデルとする嵩(北村匠海)とその妻のぶ(今田美桜)の夫婦愛を描いてきた。やなせたかし氏の自伝などを調べた田幸和歌子さんは「やなせ氏は65歳で引退し、しっかり者の妻・暢さんに最期を看取ってもらおうと考えていたが、現実にはそうはならなかった」という――。
「アンパンマン」テレビアニメ化の経緯は?
NHK連続テレビ小説「あんぱん」第25週「怪傑アンパンマン」では、絵本『あんぱんまん』が出版され、ミュージカル化が始動した。
ミュージカルではアンパンマン役を浜野謙太が演じ、いせたくや(大森元貴)が音楽を担当。観客には、のぶの茶道教室の生徒・中尾星子(古川琴音)もいた。アンパンマンの魅力に早くから惚れ込む星子は、やなせ夫妻の意志を受け継いでいく人物として描かれており、星子のモデルは、やなせの秘書を長年務めた、現在やなせスタジオ代表の越尾正子さんと見られる。
史実では絵本『あんぱんまん』は1973年に出版され、3年後(1976年)にミュージカル「怪傑アンパンマン」が初演、その12年後(1988年)にテレビアニメ「それいけ!アンパンマン」の放送がスタートする。
やなせの著書『アンパンマンの遺書』(岩波現代文庫)によると、昭和59年(1984年)からアンパンマンのテレビアニメ化の話は進んでおり、NHK、日本テレビ、東京ムービー新社から話があった中、紆余曲折を経て、プロデューサーの武井英彦が粘り強く何度も企画を提出し、88年10月にとうとうテレビ放送が決定したという経緯がある。