「最低かと尋ねられたら最低です。でも…」他人の失敗を「ざまあ」と思う人に鍼灸師が授ける"黒い自分"の脱出法

「最低かと尋ねられたら最低です。でも…」他人の失敗を「ざまあ」と思う人に鍼灸師が授ける"黒い自分"の脱出法

人からの何気ないアドバイスでクサクサ、モヤモヤしていた気持ちが晴れ、体調が改善されることもある。元中学校教員で鍼灸師として約30年間でプロアスリートなど約8万人の治療実績があるやまざきあつこさんは「ネガティブな感情を無理やり消すのではなく、いなすように努めるといい」という――。 ※本稿は、やまざきあつこ『黒い感情と不安沼「消す」のではなく「いなす」方法』(小学館、取材・文 鳥居りんこ)を再編集したものです。

他人の成功や幸せが心に障る、ザラつくあなたへ

ときどき、「黒い自分を持て余す」と来院される方がいます。

「先生、私、心の中が真っ黒なんです。そんな自分が嫌いです」と。

紫ゆかりさん(45歳)が当院にいらした理由は胃痛、頭痛、腰痛、便秘に生理痛、むくみなどの症状からでした。

どの患者さんもそうですが、皆さん、はじめは体調不良を訴えます。体のどこかが痛いのですから当然です。でも、そのうちに、ポツリポツリと心の内側を話してくださるようになります。紫さんはこう言いました。

「最近、思うんです。私、心がザラついているって……」

紫さんの職場では、月末に社員の売上成績が発表される朝礼があるそうです。

紫さんには、自他共に認める営業センスがあり、努力の甲斐があって今では責任あるポストに就任しています。当然、後輩の面倒を見るべき立場ですが、最近はひとりの後輩の活躍が目覚ましいそうです。

「もちろん、お店としては喜ばしいことです。さらに彼女は私が手塩にかけてきた後輩です。もちろん、彼女が成績トップを表彰されるときは笑顔で拍手です。でも、何ですかね、私、悔しいとも違って……。うまく言えないんですが、心に障るんです、ザラッと。こんなこと、誰にも言えないですけど、黒い自分が疼くって感じですかね? そんなときですよね、消えてしまいたくなるのは……」

紫さんだけではなく、これは誰にでもある感情じゃないですかね。嫉妬や妬みという「相手の幸せを呪う」ほどの強い気持ちではなく、単純に「なんか、ザラつく」って感じ。

誰にでも、そんなときはあります。24時間365日、完全無欠のメンタルの人はいません。なぜなら、調子のバイオリズムは、瞬間瞬間で変わるから。

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2025.04.19

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