パートで扶養から外れる金額は?扶養内の時間と金額の計算について説明

パートで扶養から外れる金額は?扶養内の時間と金額の計算について説明

2018.08.17

パートはいくらまでの金額を稼ぐと扶養家族から外れてしまうのか気になるママやパパはいるかもしれません。扶養内で働くための金額と時間の目安や給料計算、扶養手当について説明します。

扶養から外れるとは?

世帯の中心的な収入源となっている所得者に養ってもらっている状況を扶養に入っている(扶養内)ということができ、扶養内の人を被扶養者とも呼びます。

扶養から外れるということは、扶養者が経済的に余裕があり自立ができているなどと認識されることです。その場合は、扶養者自身で保険料などを負担することになります。

扶養の例として、結婚した夫婦に子どもが生まれた場合、夫が世帯の中心的な収入源となっている所得者なら、その妻と子どもは「扶養家族」に当たります。

扶養者や扶養家族に収入がある場合、それがある一定の金額を越えなければ、扶養者や扶養家族にかかる税金や保険料などが安くなることもあります。

さまざまな世帯の形はありますが、今回は夫の扶養に入っている妻というご家庭の例で説明していきます。

パートで扶養から外れる金額

パート中の妻
iStock.com/maroke

妻の雇用形態がパートの場合、扶養から外れてしまう収入の金額はいくらくらいなのでしょうか。


税金関係は150万円が限度額

扶養家族である妻の年収が150万円を超えると夫の税金扶養から外れます。「150万円の壁」と呼ばれているようです。この年収の限度額は給与所得のみの計算となります。扶養に入っていると配偶者控除を受けることができ、夫の課税所得が38万円減額されるので所得税額が安くなります。

また、収入が150万円を超えても201万円までは「夫の所得が1,000万円以下の範囲内」かつ「妻の合計所得金額が38万円超えの76万円未満」であれば、配偶者特別控除が受けられる対象となる場合があります。

配偶者特別控除は、一律38万円の配偶者控除とは違い控除額の最高金額38万円から配偶者の合計所得金額が増えるほど控除される額が少なくなっていく控除制度です。

平成29年度の税制改正によって「103万円」から「150万円」に改正されました。この改正内容は平成30年分の所得税から適用されているようです。

出典:給与所得の方へ/国税庁

社会保険関係は106万円が限度額

扶養家族である妻の年収が106万円を超えると夫の社会保険に一緒に加入することができなくなります。「106万円の壁」とも呼ばれているようです。社会保険の扶養から外れることになりますので、妻で社会保険に加入し保険料などを支払う必要もあります。

元々130万円が限度額でしたが、厚生年金保険・健康保険に加入対象を拡大するために平成28年10月に106万円に改正されました。

単純計算するとだいたい月収8.8万円以上の収入があると106万円の限度額を超える可能性があります。

夫の扶養から外れ、妻がパート先などの社会保険に加入することになった場合は、生涯にもらえる年金が増えたり、医療保険(健康保険)の給付等も充実した内容になるなどのメリットもあるようです。

出典:平成28年10月から厚生年金保険・健康保険の加入対象が広がっています!(社会保険の適用拡大)/厚生労働省

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扶養内で働くための時間と金額の目安

電卓
eamesBot/Shutterstock.com

扶養内で働くために、だいたい月に何時間程度働き、いくらまでの金額を稼ぐのがベストなのでしょうか。税金の扶養内と社会保険の扶養内の2つに焦点を当て紹介していきます。


【税金】150万円以内での給料計算

年収が150万以内で働くためには、だいたい月収12万円以下で働くのがギリギリのラインでしょう。税金の扶養内でいるために計算の例として週4日6時間勤務(時給1000円)程度を目安として働くのがよいかもしれません。


【社会保険】106万円以内での給料計算

年収が106万円以内で働くためには、だいたい月収8.8万円となるように働くとよいようです。社会保険の扶養内でいるためには、計算の例として週4日4時間勤務(時給1000円)程度を目安として働くのがよいかもしれません。


自分にあった働き方を選ぶ

扶養内で働きたいといっても150万円以内なのか106万円以内なのかで、働き方は変わってきます。

106万円以下の場合は税金も社会保険も扶養内でまかなうことはできますが、収入自体は低くなりますので、子どもの年齢や夫婦それぞれのキャリアプランなど、それぞれのご家庭の状況に合った働き方を考えてみてはいかがでしょうか。

扶養手当をもらう基準はさまざま

扶養手当は「家族手当」「配偶者手当」と会社によって呼び方が違います。扶養手当は通常の賃金にて支給されているもので、賃金などは会社と従業員ごとの労働条件にしたがって決定されています。

扶養手当が支給される基準やどのくらいの金額がもらえるのかというのは会社によって異なりますので、勤務先に問い合わせてみるとよいでしょう。

出典:女性の活躍促進に向けた配偶者手当の在り方に関する検討会/厚生労働省

家族の収入を把握しておこう

夫婦でのコミュケーション
iStock.com/Yagi-Studio

パートで働く妻や子どもが扶養から外れるラインは収入が150万円、106万円までとなっています。夫が扶養手当などを受ける場合には、扶養家族が月にどのくらいの時間で勤務し、いくらまで稼いでいるかなどを事前に計算しておくとよいかもしれません。


※記事内で使用している参照内容は、2018年8月14日時点で作成した記事になります。

2018.08.17

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