「魔の4カ月」?赤ちゃんが泣き止まないときの理由と対処法

「魔の4カ月」?赤ちゃんが泣き止まないときの理由と対処法

2018.04.14

生後4カ月頃の赤ちゃんといえば、そろそろ生活リズムが整い始める時期。少し余裕が出てくるはずなのに、突然の激しいギャン泣きの理由がわからず戸惑っていませんか? 実はこの時期に泣き止まないのは、通称「魔の4カ月」とも呼ばれ、赤ちゃんが大きく成長しているサインなのです。この記事では、生後4カ月の赤ちゃんが泣き止まない主な理由を紹介。少しでもママの心が軽くなるヒントをお届けします。

※この記事の内容は、2025年9月30日に更新されたものです。

生後4カ月の赤ちゃんが泣き止まない!理由はあるの?

生後4カ月の月齢になり、急に泣くことが多くなる赤ちゃんもいるようです。ママ達に実体験を聞いてみました。

「それまではあまり泣かないと思っていたのに、生後4カ月になり急に泣くことが増え、なかなか泣き止まないので困りました。泣く理由がはっきりと分からないこともあり、悩みました」(30代ママ)

「普段はあまり泣かないのですが、夕方にギャン泣きするときもあり、一度泣くと泣き止むまでに時間がかかり大変でした」(30代ママ)

「娘が泣き止まないとき、少し距離を置いて様子を見てもよいのか、対応に困りました。保育園でママ友に相談すると同じ悩みを抱えている人もいたようでした」(20代ママ)

個人差はあるようですが、生後4カ月の頃から急に激しく泣くようになった赤ちゃんの対応に困る保護者の声は多く聞かれます。夜や明け方、外出時などに泣き止まないなどが続くと、保護者も疲れてしまったりストレスが溜まることもあるかもしれませんね。

【ママの声】生後4カ月の赤ちゃんが泣き止まない理由

ママたちはどのような理由で赤ちゃんが泣き止まないと感じていたのでしょうか?1つずつみていきましょう。

お腹がすいている

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「機嫌のよいときは泣かないけれど、お腹が空いているときや寝る前はびっくりするぐらい大きな声でギャン泣きします」(30代ママ)

「寝る前にしっかり母乳を飲めないで寝てしまったときは、夜中に起きてギャン泣きすることもありました」(30代ママ)

生後4カ月の赤ちゃんは、泣くことでお腹がすいたことを伝えているのかもしれません。ギャン泣きをするときは、まず授乳でしっかりお腹を満たしてあげるとよさそうです。

 体に不快感がある

「授乳をあげてもいつまでも泣き止まないので肌着をチェックしてあげたところ、肌着が濡れていたことがありました。気持ちが悪くて泣いていたのだなと気づきました」(30代ママ)

赤ちゃんが泣くときは、体のどこかが痒かったり、ゲップでお腹が苦しかったりと、体のどこかに違和感を感じているのかもしれません。肌着や体のすみずみをチェックして、不快感を取り除いてあげるとよいでしょう。

 眠いのに寝られない

「家族の笑い声やテレビの音などでびっくりして、泣いて起き、その後泣き止まないことがありました。家族にも協力してもらい、寝つくまでは少し静かにしてもらいました」(30代ママ)

眠たいのに寝られないときにギャン泣きをすることもあるようです。育児中であれば赤ちゃんが寝る前は、家族で協力し静かな環境を整えるようにするとよいかもしれません。

【ママの声】生後4カ月の赤ちゃんが泣き止まないときの対応

生後4カ月の赤ちゃんの泣き止まないとき、どのような対応をしていたのかママたちに聞いてみました。

 授乳やオムツ替えをする

「赤ちゃんがギャン泣きしてなかなか泣き止まないときは、まずはおむつの様子を確認し、それでも泣き止まないときは授乳をします」(30代ママ)

赤ちゃんが泣き止まないとき、まずオムツ替えと授乳をして様子を見るという保護者がいました。オムツがすっきりし、お腹が満たされれば泣き止むこともあるかもしれません。

 外の空気を吸う

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「パパの運転でドライブに出かけ、外の空気を吸うようにしました。車に乗せてドライブにでかけると、不思議とギャン泣きもおさまり、泣かないで寝てくれることもありました」(30代ママ)

外の空気にふれることで赤ちゃんも気分転換になるのかもしれません。ベビーカーや抱っこ紐で散歩にでかける保護者もいるようです。

 部屋の環境を見直す

「娘が夜寝る前にギャン泣きしてひどい寝ぐずりする日が続きました。眠いのに寝られないのかもしれないと考え、部屋の照明を落としたり、眠りやすい環境を作ることを意識しました」(30代ママ)

寝る前にひどく泣く場合は、眠いのに寝られない状態なのかもしれません。音や光を調整し、赤ちゃんがスムーズに寝られるような環境を作ってあげるとよさそうです。

 声をかけながら様子を見る

「何をやっても娘が泣き止まないときは、『どうしたのかな?』と声をかけたり、周囲に危ないものがないか確認をして『ママちょっとキッチンに行くから待っててね』と少し離れて様子を見ていました。放置をするのではなく、赤ちゃんとコミュニケーションをとりながら対応するよう心がけていました」(20代ママ)

授乳をしたり、オムツを変えたりしても赤ちゃんが泣き止まず、イライラとしてしまい、距離を置いて様子を見てもよいのか迷う保護者もいるかもしれません何をしても赤ちゃんが泣き止まないときは、声をかけながら少し離れて見守ることも一つの方法のようです。赤ちゃんの周りが安全かどうか確認をして、様子が分かる距離から見守るとよいでしょう。

発達から見る生後4カ月の赤ちゃんが泣き止まない理由

生後4カ月の赤ちゃんは、通称「魔の4カ月」と呼ばれ、この時期の育児に悩むママやパパは多いようです。その理由は、この時期の赤ちゃんは心身ともに著しく発達し、変化が生じるから。どのような発達や変化があるかを1つずつみていきましょう。

 メンタルリープ

この時期の赤ちゃんが泣き止まない理由として、特に可能性が高いのが「メンタルリープ」です。メンタルリープとは、オランダのプローイュ夫妻が提唱した、赤ちゃんの脳の発達が急激に進む時期を指します。生後2歳半までに約10回訪れるといわれており、急激な発達による刺激への不安や不快感から、赤ちゃんは頻繁に泣くようになります。また、メンタルリープ中は、赤ちゃんの睡眠パターンが乱れやすいため、夜泣きが増えることも特徴の一つです。

ただしメンタルリープには個人差があるため、全ての赤ちゃんが4カ月頃におきるわけではありません。育児発達成長が急激に進むわけではなく、起きる月齢には差があるでしょう。

睡眠サイクルの変化

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生後4カ月頃は、赤ちゃんの睡眠パターンが大きく変化するタイミングでもあります。赤ちゃんは成長に伴い体力がつき、昼寝の回数や時間が自然と減っていきます。しかし、この微妙な睡眠サイクルの変化は非常に分かりづらいため「実はまだ眠くないのに寝かしつけられた」または「眠いのになぜか寝付けない」といった状況になり、泣き止まない原因となることがあります。赤ちゃんの睡眠の変化を知ることで、泣きの理由が理解でき、適切な対処が見えてくるでしょう。 

哺乳量の変化

生後4カ月頃の赤ちゃんは成長が早く、体重が一気に増えるタイミングでもあります。体が大きくなると、当然ながら哺乳量も増えます。そのため、いつもと同じように授乳していても、赤ちゃんにとっては足りていない場合があり、空腹感から泣き止まない原因となることがあります。

また、満腹感は入眠にも大きく影響します。これまではお腹がいっぱいになって満ち足りた気持ちでスムーズに入眠できていた赤ちゃんが、量が足りないためにうまく寝付けないことで泣いてしまうケースもあるようです。 

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赤ちゃんが泣き止まないときに相談できるサポート先

赤ちゃんの泣き声は、成長と発達の証でもあります。しかし、急によく泣くようになると、保護者としては周囲の目を気にしてしまうこともあるでしょう。ここでは、周囲ができることや相談・協力できる相手について解説します。

パートナーや家族

赤ちゃんが泣いている時間があまりに長いと、保護者も夜寝ることができず育児ストレスもたまる可能性があるでしょう。パートナーや家族に協力を求め、保護者どちらか片方に負担がかたよらないよう、休息をとれる時間を確保することが重要です。

ママ友や保育園、小児科医

ママ友など立場が近い友人や相談できる人との交流もよい気分転換になるかもしれません。保育園に通っている場合は、保育園の先生に相談するのも有効です。専門家に相談することで効果的な対処法を教えてもらえるかもしれません。

赤ちゃんが泣き止まない!イライラしたときのストレス解消法

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生後4カ月の赤ちゃんが泣き止まないときは保護者も疲れがたまりイライラしてしまうこともあるようです。イライラしてしまうときのメンタルケアを聞いてみました。

楽しみの時間を作る

「パパにときどきおいしいお菓子を買ってきてもらいました。そのお菓子を食べることを楽しみにがんばることができました」(30代ママ)

「母乳育児で睡眠不足が続いていましたが、1日20分だけはなんとか時間を確保してヨガをすることにしました。短時間でも自分の時間ができると、メンタルリープ期の育児ストレスが軽減されました」(30代ママ) 

「ママ友と週1回オンラインでお茶会をすることにしました。育児や生活の悩みを共有し、お互いの成長を喜びあえる時間が、大きな励みになっています」(20代ママ)

赤ちゃんが泣き止まないことが続くと、赤ちゃんのお世話に時間がかかり、イライラしてしまうこともあるのではないでしょうか。保護者が自分のための時間を少しでも作ることで、気分もリフレッシュでき、前向きな気持ちで育児と向き合えるようになるかもしれませんね。

短時間でも自分の趣味や楽しみの時間を確保することで、育児へのモチベーションを保つことができます。またママ友との交流は、育児の悩みを共有し、解決策を一緒に考える機会となります。

家族と協力する

「娘が泣き止まないときはパパと交代で抱っこをしました。パパが抱っこしてくれている間は少し休むことができるので、とてもありがたかったです」(30代ママ) 

「近所に住む母のところによく遊びに行っていました。母が赤ちゃんを見てくれている間だけは少し休むことができてありがたかったです」(20代ママ) 

育児には休みがありません。黄昏泣きしている赤ちゃんをひとりでお世話するのは負担が大きくなって当然でしょう。パートナーや実家など家族にも相談して育児に協力してもらうことで、家族みんなで対処法を探していきましょう。

育児の情報収集

「小児科の先生からもらった発達や成長に関する資料を読んで、月齢に合わせた睡眠パターンや生活リズムを学びました。黄昏泣きへの対処法も見つかって気持ちが楽になりました」(30代ママ)

「地域の育児サークルに参加して、同じ月齢の赤ちゃんを持つママ友と知り合いました。みんなで情報交換をする中で、娘の登園時の泣き声対策や母乳育児の悩みなどアドバイスをたくさんもらえました」(30代ママ)

育児について積極的に情報を集め、同じ立場の人とつながることで、新しい視点や対処法を得られることも対処法の一つかもしれません。

個人差はありますが、同じような悩みを経験した人たちと情報交換することで、自分だけが悩んでいるわけではないと気づき、心の負担が軽くなることもあります。

生後4カ月の赤ちゃんが泣き止まない理由はさまざま

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生後4カ月の赤ちゃんが泣き止まないのは、発達や成長の証であり、メンタルリープなど月齢特有の現象が関係している可能性があります。一方で、赤ちゃんの成長には大きな個人差があります。周囲の子と比べず、「わが子にとって、今はそういう時期なんだ」と割り切る気持ちも大切にしましょう。

赤ちゃんが泣き止まないと、保護者はストレスを感じる場面が増えると思います。なるべく一人で抱え込まず、適度に息抜きをしたり、周囲に頼ったりしながら、この大変な時期を一緒に乗り越えていきましょうね。

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