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寡婦控除のみなし適用とは?保育料や児童手当の制度など
自治体で受けられる優遇措置の例
寡婦控除のみなし適用について気になっているママやパパもいるかもしれません。今回の記事では、改正された保育料や児童手当、障害者支援や医療費助成などのみなし適用の概要と、控除額や計算方法などの制度の内容について、内閣府や国税庁、大田区の資料や体験談を交えてご紹介します。
寡婦控除と寡婦控除みなし適用
寡婦控除と寡婦控除のみなし適用とでは、どのような違いがあるのでしょう。それぞれについて内閣府の資料をまとめてみました。
寡婦控除とは
国税庁の資料によると、納税者自身が一般の寡婦であるときに受けることができる所得控除のようです。
寡婦控除の対象は、夫と死別または離婚しその後婚姻をしていない人、扶養親族がいる人、合計所得金額が500万円以下である人、などの条件があるようです。
寡婦控除のみなし適用とは
内閣府の資料によると、寡婦控除のみなし適用とは、婚姻せずに母または父となり現在も婚姻をしていない人について、地方税法上の寡婦控除が適用されたものとみなして実施する措置のことのようです。
この措置は地方自治体によって実施されており、保育料の補助についてはすでに全市町村の2割強が実施しているとのことです。
また、内閣府の方針には「子ども・子育て支援法施行例の改正」で保育料の算出などに必要な「市町村民税所得割合算額」を計算するための特例を設けることなどが記載されています。
寡婦控除のみなし適用の概要
内閣府の資料に「政令又は通知等の改正により、未婚のひとり親に対する寡婦控除のみなし適用を実施」とあり、未婚の一人親家庭の母または父を対象に、保育料の軽減などについて実施内容が紹介されています。
実際にどのような事業について、寡婦控除のみなし適用が実施されているのかみていきましょう。
子ども関係
保育料や児童手当などの子ども関係の事業には「子どものための教育・保育給付交付金」「児童手当」「児童扶養手当」などがあります。適用内容には児童手当などの支給を制限する場合の所得額の計算方法や給付額の決定などがあるようです。
障害関係
内閣府から出された障害関係の事業には「特別児童扶養手当等給付諸費」「障害者医療費負担金」などがあり、それぞれに支給を制限する場合の所得額の計算方法や利用者負担額などの適用内容があるようです。
健康関係
健康関係の事業は「難病医療費助成制度」や「感染症医療費負担金」など10項目ほどが決められているようです。寡婦控除のみなし適用の内容としては、それぞれの自己負担額の決定などがあるようです。
自治体のみなし適用の制度
寡婦控除のみなし適用については自治体によって制度の内容に違いがあるようです。今回は大田区の例をご紹介します。
対象者
大田区のホームページには「児童手当」「児童育成手当」「児童扶養手当」「障がい者への支援」など、それぞれに手当を受けられる人や対象者が記載されています。
例えば、児童育成手当を受けられる人には「母が婚姻によらないで出生した児童」のように条件があるようです。
保育料や児童手当
保育料については大田区のホームページ内の「保育料一覧表」に月額の保育料が詳しく記載されています。これによると「現年度の区市町村民税が非課税のひとり親世帯」や「区市町村民税所得割」などによって保育料が変わってきます。また、区市町村民税が7,101円未満でひとり親世帯に該当する場合の保育料の軽減措置もあるようです。
「児童手当」などについては「児童に関する手当」というページ内に詳しい記載があります。このなかで寡婦控除のみなし適用に該当する内容は「児童育成手当」「児童扶養手当」のようです。
「児童育成手当」は児童1人につき月額13,500円とされ、1年を3期に分けて支払われるとされています。また「児童育成手当」の支給対象となる方については、所得が控除されることもあるようです。
医療費
大田区にはひとり親家庭などに対して医療費の一部を助成する制度があります。対象条件は、大田区内に住所があり健康保険に加入していること、所得限度額内であること、などがあるようです。
対象と認定されると「ひとり親医療証」が交付され、この医療証と健康保険証を都内の医療機関の窓口に提示することにより、大田区ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例による一部負担金相当額を支払うだけで受診できるそうです。
みなし適用の制度を利用するポイント
寡婦控除のみなし適用の制度を利用するためには、どのようなことに気をつけるとよいのでしょう。制度を利用するためのポイントをママたちに聞いてました。
該当するかを確認する
20代ママ
寡婦控除のみなし適用を受けるためには市区町村毎に設けられた条件があるようなので、申請する前に該当するかどうかを窓口に相談してみるとよさそうです。合計所得額の計算に不安があったので、市役所の窓口に問いあわせたというママの声もありました。
手当などを申請するための書類を準備する
30代ママ
児童手当について寡婦控除のみなし適用を受けるために、私と子どもの記載がある戸籍謄本や私名義の口座の通帳と印鑑などを準備しました。また所得額のわかる書類も必要になると聞き、市役所で発行してもらいました。
児童手当や医療費などの寡婦控除のみなし適用を受ける場合は、必要な書類がいくつかあるようです、大田区の場合は「ひとり親医療証」を申請するために健康保険証や1カ月以内に発行された戸籍謄本、支給事由に該当することがわかる公的証明書などが必要になるようです。
みなし適用の制度について知って利用しよう
寡婦控除のみなし適用の制度は市区町村などの自治体によって違いがあるようです。改正後の保育料や児童手当、障害者医療費負担金や子どもの医療費の補助などのサービスが受けられるかを確認して申請するとよいでしょう。
所得額の合計を計算し、手当てを受ける条件に当てはまるかを確認するなどして、みなし適用の制度を利用できるとよいですね。
※記事内で使用している参照内容は、2019年5月20日時点で作成した記事になります。
寡婦控除のみなし適用を受けるためにはさまざまな条件があると聞いたので、区役所に該当するかを相談しました。市町村民税や所得の状況により負担額や手当が変わらないこともあるようですが、私の場合は該当するようなので申請することにしました。