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【魚屋さんの簡単お魚レシピ】レンジで本格ソース!ぶりのステーキ
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鮮魚店「魚武商店(うおたけしょうてん)」三代目
鮮魚店「魚武商店(うおたけしょうてん)」三代目
昭和49年 8月3日生まれ。 神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店『魚武商店(うおたけしょうてん)』の三代目。 父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。 その他、料理家としてレシピ本などの書籍やレシピ提案、レシピ提供、テレビ、料理教室など幅広く活動中。
子どもに食べさせたいと思いつつ、「レパートリーがない」「なんとなく苦手意識がある」などの理由で食卓にのぼることが少ない魚料理。この連載では魚屋三代目の柳田昇さんが、親子で魚好きになる簡単で飽きのこない魚レシピを紹介します。
こんにちは!魚屋三代目です!
連載4回目のレシピは「ぶり」を使ったレシピ。ぶりといえば照り焼きやぶり大根という料理が浮かんできます。
今回はそのぶりを使ってぶりステーキを焼いてみましょう。フライパンひとつと電子レンジで簡単で美味しい1品が出来上がりますよ。
ぶりの味付けはシンプルに塩と胡椒で。そしてこの料理の目玉は優しいたまねぎソース。味はシャリアピンソースを思い浮かべてください。
電子レンジで簡単に作れて、今回の魚料理以外にお肉料理やしゃぶしゃぶサラダ、その他色々な料理に使えます。多めに作って活用してくださいね!
ぶりのステーキ 優しい玉ねぎソース(3人前)
材料
・ぶりの切り身…3切れ
・胡椒…少々
・塩…少々
・サラダ油…大さじ1
・パセリのみじん切り…お好みで
*今回はグリーンアスパラを焼いて添えていますが、お好きな野菜を添えて彩りをつけて下さいね。
<優しいたまねぎソース>
・たまねぎ…1玉(細かめのみじん切り)
・しょうゆ…50ml
・日本酒…50ml
・酢…大さじ1
・砂糖…小さじ1
・にんにく…すり下ろし小さじ1(チューブの場合2センチくらい)
作り方
1. 電子レンジで使える耐熱のボウルなどにみじん切りにしたタマネギを入れ、ラップをして600wで3分加熱。
2. 加熱したタマネギが透き通っているのを確認したら、しょうゆ、日本酒、酢、砂糖、すり下ろしニンニクを加えてよく混ぜ、ラップをせず600wの電子レンジでさらに3分加熱(ここでアルコールはほぼ飛びます)。
3. ぶりの切り身に軽く塩をふって5分くらいおく。
4.水分にはぶりのクセやにおいなどが含まれているため、キッチンペーパーなどで吸い取る。
5.水分をとったら胡椒を振る。おすすめは粗挽き胡椒ですが小さなお子さん用には少なめに。
6. フライパンにサラダ油を熱し、つけ合わせの野菜がある場合はぶりの前に焼いて取り出してから、ぶりの切り身を焼いていく。焼き時間の目安は片面を中火もしくは様子を見ながら蓋をせず中弱火で2〜3分ずつ。
7.ぶりが焼き上がる前に1.と2.で作ったたまねぎソースを600wの電子レンジで2分ほど温め、優しいたまねぎソースの完成(最後にソースを温めることでアルコールを完全に飛ばし、ぶりステーキの温度を下げることなく食べられます)。
8.ぶりを中火で両面がこんがりとふっくら焼き上げたらアスパラと一緒に器に盛り付ける。
9. 盛り付けたぶりステーキに優しいたまねぎソースをかけ、お好みでパセリのみじん切りを散らせば完成。
料理のコツ・ポイント
青魚を調理する時にはとくに、塩を振って水分をとるだけで臭みが抜け、お子さんも食べやすくなるため、面倒でもこの工程を行ってくださいね。
クセをとる以外にも調味料などの味が入りやすくなるメリットがあります。
魚をステーキにする際のコツは、切り身がかなりぶ厚い場合、蓋をするのもよいですが、焼き目を香ばしく仕上げたい場合は蓋をしないほうがよいでしょう。
照り焼きや調味ダレの味を染み込ませたい場合は蓋をして弱火で仕上げるのがおすすめです。
ソースは、今回はお子さんも食べやすいシャリアピンソースに。少し手間がかかりますが、たまねぎをすりおろせば本格的なソースになります。
子どもも安心して食べられるよう醤油とニンニクの量を減らしていますが、しっかり目の味付けをする場合は醤油とニンニクを増やし、日本酒を赤ワインにすると洋風寄りになります。
食べる時にお好みでソースの上にバターを乗せてコクを加えるのもオススメです。
魚屋さんが教えるぶりの目利き・選び方
ぶりの切り身を選ぶポイントはまず血合の色を見ましょう。鮮やかな赤色でしたら鮮度が良く間違いありません。
ドリップ(水分)が出て血合の色も茶色く、身もくすんだものは避けてくださいね。
切り身の部位で食感や味が変わってきます。背の方の切り身は食感がよく脂の乗りもさっぱりめ。
逆に腹は柔らかく脂が乗っています。尾びれの方にいくにつれ脂が薄れ食感が強くなります。
魚屋さんが教えるぶりの豆知識
ぶりには青魚に多く含まれるDHA(ドコサへキサエン酸)とEPA(エイコサぺンタエン酸)が多く含まれ、 脳の発達を促進してくれるといわれているため、お子さんに食べてしほい魚のひとつです。
ぶり(鰤)は出世魚として知られ、幼魚から生魚になるまで名前が変わっていくことでも有名ですね。
この順番、みなさんは正しく言えますか?
一般的に関東ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリとなり、関西ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリと呼ばれます(その他の地域でも呼び名が変わります)。
ぶりと呼ばれるようになるには大体10キロ(小さくても8キロ以上)くらいの大きさのものになり、養殖ぶりのことをハマチと呼ぶことも多いです。
監修
Profile
魚屋三代目・柳田昇
昭和49年 8月3日生まれ。
神奈川県厚木市で60年以上続く鮮魚店『魚武商店(うおたけしょうてん)』の三代目。
父と魚屋を営むかたわら、旬の魚介の簡単な料理や捌き方をブログ『魚屋三代目日記』にて紹介しています。
その他、料理家としてレシピ本などの書籍やレシピ提案、レシピ提供、テレビ、料理教室など幅広く活動中。
<執筆、写真提供>柳田昇
<構成>KIDSNA編集部