【小児科医監修】子どもの日焼け、海、プール、自転車などシーン別対策とケア

【小児科医監修】子どもの日焼け、海、プール、自転車などシーン別対策とケア

夏は子どもと海水浴などのレジャーやおでかけが楽しみなママも多いでしょう。そこで気になるのが日焼けによるダメージです。今回は海、プールなどの水着のときの日焼け対策や日焼け対策グッズ、自転車や外遊びなど日常生活で使える日焼け対策法と、日焼け後のケアや対処法について専門家の意見をまじえながら紹介します。

子どもの肌は紫外線によるダメージを受けやすい

子どもの肌は大人と比べて肌の厚さが薄く、外の刺激から肌をバリアする機能が弱いものです。

太陽の紫外線も子どもの肌には強い刺激になってしまいます。

特に紫外線が強くなる4月下旬~8月中は注意が必要です。1日10分程度、日光を浴びるのは子どもの体の成長にとって必要なことですが、この時期に1時間以上も紫外線を浴び続けると肌にダメージを与え、日焼けによるヤケドの原因となってしまうことがあります。

また、ごくまれですが、紫外線が子どもにとってアレルゲンのとなる可能性もあります(紫外線アレルギー)。紫外線を浴びると肌が赤くなったり、湿疹が出てかゆみが生じます。

このようなトラブルにならないよう、ママやパパが子どもの日焼け対策、ケアをする必要があります。

では、具体的にどういった対処をしたらよいのでしょうか。

日焼け止めを塗るママ
©  dzono – Fotolia

子どもの日焼け対策に欠かせないグッズ

外遊びや海水浴など、夏にはいろいろなレジャーを楽しむ機会がありますよね。そこで、まずはどの場所へのおでかけやレジャーでも活躍してくれるアイテムをご紹介します。


ラッシュガード

ラッシュガードを着て楽しむ男の子
iStock.com/CreativaImages

夏に外で遊ばせるときは、肌の露出面積を減らすため に水着の上にラッシュガードを着用させるとよいでしょう。

ジッパーつきの羽織りタイプのラッシュガードなら、海やプールなどの水着のときだけでなく、普段の外遊びでの紫外線対策にも活用できます。


日焼け止め

子どもが生後3カ月を過ぎているなら、長時間の外出や海や山のおでかけの時は、他の日焼け対策グッズと併用して日焼け止めを併用して日焼け対策をしましょう。
日焼け止めは子ども専用の低刺激のものを選び、海やプールで遊ぶときなど、水着で水遊びをするときは、SPF30前後で、PA+++ぐらいのものがよいといわれています。

かぶれの原因になることもあるので、腕の内側に少し塗って、2日間かぶれないか見てから使用すると安全です。

専門家も日焼け止めについて次のように述べています。

小さいお子様でも日焼け止めは必須でしょう。 お子様用の日焼け止めなどをこまめに塗布する事をお勧め致します

出典: AskDoctors

1日中遊ぶ時は、途中でこまめに日焼け止めを塗りなおすケアが大切です。帰宅後は石けんを使って汗と日焼け止めをしっかり洗い流しましょう。

【小児科医監修】子どもの日焼け止め、いつから必要?お湯で落とせる?正しい選び方

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夏のシーン別の日焼け対策

次は、プールや海、自転車、外遊びのシーン別に、日焼けの対策法をお教えします。いずれのシーンでも子どもの遊びや動きを制限しないで済むような対策をとりたいですね。


海やプールでの日焼け対策

海水浴のときやプールでの日焼け対策でとても大切なのが、長時間肌を直射日光にさらさないことです。水に入っているとそれほど暑さを感じないのですが、肌は着実に日焼けをしています。長時間遊び続けるのではなく、一定の時間を過ぎたら水から出て日陰で休むようにしたり、水着の上からラッシュガードやTシャツを着用したりすることも海水浴やプールのときの日焼け対策として有効です。

また、水着では肌が日光に当たる面積も普段着より広くなります。いつも日焼け止めを塗らない部分にもしっかり塗るように意識しましょう。


自転車に乗っている時

自転車に乗る子ども
©  apple713 – Fotolia

子どもが1人で自分の自転車に乗っている時は、できるだけ素肌を露出しないよう薄手の長袖、長ズボンを着用させましょう。自転車に乗る際にはヘルメットを着用していても、一般的なヘルメットには、帽子のようなつばは、ありません。子どもが暑くないようならば、ヘルメットの下につばのある帽子をかぶるのもよいでしょう。

ママやパパの自転車に乗る時も、素肌を露出させる面積を少なくしてください。また、乗車位置によって状況は異なります。

自転車後部のチャイルドシートに乗る場合、運転する人が日よけ代わりになる場合もあるでしょう。UVカット加工されているブランケットなどを子どもの脚ににかけたり、ポンチョのように肩から掛けると、より紫外線をガードできます。

一方、自転車の前のせのチャイルドシートに乗せる場合は、子どもが直射日光を浴びてしまいがちです。チャイルドシート全体にかぶせて使う、UV加工を施した生地の日よけを利用するとよいでしょう。

メッシュ素材など通気性のよい素材を選ぶと、中に熱がこもる心配もなく、自転車を運転するママの視界も妨げません。


外遊びをするとき

夏に外遊びをするときは、遊ぶ時間帯がカギとなります。1日のうちで紫外線が強くなるのが10~14時になります。その時間に外遊びをさせるときは、念入りなケアをしてください。夏は30分以上、日光の下にいる場合は、日焼け止めを塗って対策をすることも重要です。

また、自転車のときと同様に手足も直射日光にさらさないようにすることが必要です。そのため帽子は、子どもの視界を妨げない程度のつばが広めのタイプのものがよいでしょう。さらに、首の後ろに日よけ垂れがついているものを選ぶと、しっかり日焼け対策ができそうです。

日焼け対策でレッグウォーマーを利用するママもいるでしょう。日焼け対策としてレッグウオーマーを使用する場合にはは、ゴム部分に汗がたまり、あせもの原因になってしまうこともあるため、通気性の良い素材でゴムがきつくくないものをえらぶのがポイントです。


子どもが日焼けしてしまった後の対処法

しっかり日焼け対策をしていても、思いがけず直射日光をたくさん浴びてしまう日や、子どもが部分的に日焼けしてしまうこともあるでしょう。子どもや赤ちゃんの日焼けしてしまったときの対処法をご紹介します。


赤くなっている場合は冷やす

子どもの肌が日焼けをした後、赤くなっている場合は、炎症を起こしている状態です。濡らしたタオルや保冷剤で冷やしてあげましょう。凍った保冷剤を、直接子どもの日焼けした肌にあててしまうと、刺激になってしまうのでNGです。その場合は、保冷剤を濡れたタオルやガーゼで巻いてから日焼けした部分にあててください。

その後、カーマインローションなど日焼けによる炎症を和らげるローションでケアをし、様子をみましょう。

日焼けした日は湯船にあまりつからない方が良いので、シャワーで汗を流す程度にしましょう。


痛みや水ぶくれのある日焼けは受診を

日焼け後にヒリヒリしたような痛みや水ぶくれ、かゆみや湿疹があらわれているときは速やかに医療機関を受診してください。かかりつけの皮膚科がある場合は皮膚科を、無い場合は小児科医を受診しましょう。

子どもの日焼けケアはシーンに応じて対策を

水遊びをする子ども
©  shirohige – Fotolia

1年のうちで紫外線が強くなる4月下旬~初秋にかけては、日焼け対策が必要になってきます。プールや海、自転車、外遊びなど、シーンに応じて適切な日焼け予防の対策を取りましょう。


監修:眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)

Profile

眞々田容子(クローバーこどもクリニック)

眞々田容子(クローバーこどもクリニック)

台東区蔵前の小児科クローバーこどもクリニック院長。信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。 症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。 お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。

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