パートでも交通費は出る?支給の条件や上限、扶養控除との関係

パートでも交通費は出る?支給の条件や上限、扶養控除との関係

パートで働くときに、交通費が出るのか出ないのかを気にするママもいるのではないでしょうか。今回は、どのような理由で交通費あり、交通費なしだったのかや、電車や車、徒歩の場合で交通費はどのように変わるのか、距離や金額に上限はあったかや扶養控除との関係について、ママたちの体験談を交えてご紹介します。

パートで働くときに交通費は支給された?

パートを探すとき、交通費が出るのか出ないのかを基準に探すこともあるかもしれません。パートで働くときに交通費が支給されたかをママたちに聞いてみました。


交通費あり

「利用区間分の電車の定期券代を会社が出してくれています。最寄り駅まで車で行く分の交通費は出ませんが、定期代を負担してもらえるだけ助かります」(40代ママ)

「私の会社では正社員、パートに関わらず、全員一律で交通費が支給されます。パート勤務の出ないと思っていたのでとても嬉しかったです」(20代ママ)

パート勤務でも交通費を全額支給、または一部を支給されたというママの声もありました。交通費が支給されるためには会社の定めた条件を満たす必要がありそうです。


交通費なし

「車で通勤していますが、私の働く会社では全員交通費が出ないです。その代わりに、駐車場代は会社が全額負担してくれています」(30代ママ)

パートの場合は交通費が出ないという会社の他、駐車場代を負担する代わりに交通費なしという会社もあるようです。

交通費の支給については法律で定められていないため、会社によって条件や上限はさまざまなようです。気になる場合は求人情報の記載をチェックしたり、就業規則や雇用契約書をよく確認するとよさそうです。

交通費が出る条件

車
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交通費が支給されるためにはどのような条件を満たす必要があるのでしょう。交通費が出る条件についてママたちに聞いてみました。


出勤日数、時間によって

「私の会社では週に2日以上働いた場合に交通費が支給されます。もともと週3日以上働くつもりだったので困ることはありませんでした」(30代ママ)

出勤日数によって交通費の支給の有無が決まっていたというママの声もありました。短期間の仕事や季節限定の仕事の場合は交通費が出ないこともあるようです。


通勤の距離によって

「会社の定めでは、通勤距離が片道2キロ以下の場合は交通費なしとなっているようです。片道11キロの距離を車で通勤していますが、1キロあたり20円の交通費が支給されています」(30代ママ)

通勤の距離によって交通費の支給額が変わることもあるようです。一定の距離に満たない場合は交通費が出ないこともあるようなので、通勤距離が短い場合は交通費の支給条件を会社に確認するとよいかもしれません。


交通手段によって

「電車を利用する場合は一番安い路線の定期券代が渡されます。バスやタクシーなどを利用する場合は実費請求することになっています」(30代ママ)

「公共交通機関を使った場合は交通費が支給されますが、徒歩や自転車、自家用車の場合は交通費なしです。健康のために自転車通勤をしているので、交通費はもらっていません」(40代ママ)

交通手段によって交通費の有無が決められている会社もあるようです。実費支給、定期券分の支払いなど、交通手段によって交通費の支給内容が変わることもあるそうなので、どの交通手段を使うとどのような支給方法になるのかを、事前に会社に確認しておくとよいかもしれません。

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交通費に上限はあった?

通勤に距離が時間がかかる場合は、交通費がどこまで支給されるのか気になりますよね。支給される交通費に上限があったかをママたちに聞いてみました。


上限あり

お金
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「どの交通手段を使ったとしても支給額の上限は2万円で、超過分の交通費は出ないことになっています。2万円を越える距離で来ている人はいないので実質全員がもらえています」(30代ママ)

一律や交通手段などによって交通費の上限が定められている会社もあるようです。一般道路を利用する場合の上限はないけれど、高速道路の料金には上限があったというママの声もありました。


上限なし

「正社員の方には金額の上限があったようですが、パート勤務の場合は出勤日数が少ないなどの理由から上限はありませんでした」(30代ママ)

会社の決まりに上限がなかったというママの声もありました。雇用形態や交通手段によって上限を定めないという場合もあるようです。

交通費と扶養控除との関係

扶養の範囲内で働きたいと考えている場合、交通費が年収に含まれるのかが気になるママもいるかもしれません。交通費と扶養控除の関係についてまとめてみました。


所得税の場合

国税庁と財務省のホームページによると、扶養控除の対象となるためには、年収が指定された金額以下である必要があるため、扶養の範囲で働きたい場合は150万円を目安にするとよさそうです。

非課税分の交通費は年収に含まれず、電車やバスだけを利用すると1カ月あたり15万円までが非課税対象となり、車や自転車を使う場合は片道の通勤距離によって課税対象となるかが変わるようです。また、公共交通機関と車の両方を使う場合は合計額15万円が非課税の上限となるそうです。詳しくは国税庁のホームページを参照するとよいかもしれません。

出典:No.1180 扶養控除 / 国税庁
出典:平成29年度税制改正の大綱の概要 / 財務省
出典:No.2508 給与所得となるもの / 国税庁
出典:No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 / 国税庁
出典:No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当 / 国税庁

社会保険の場合

日本年金機構のホームページによると、社会保険、健康保険の扶養に入るためには、年収が130万円未満であることが条件となるようです。ここでいう年間収入とは過去の収入ではなく、被扶養者に認定された日以降の年間の見込み収入額を指すようなので、注意が必要となりそうです。

社会保険料を決定するときの基準となる標準報酬月額には交通費による収入も含むため、パートで働く場合は交通費を含めた月収がいくらになるのかを計算してみたり、月による収入の差があまりないようにするとよいかもしれません。

出典:健康保険(協会けんぽ)の扶養にするときの手続き / 日本年金機構
出典:年金Q&A(厚生年金保険の報酬月額と保険料納付額、国民年金保険料の納付状況について) / 日本年金機構

パートの交通費支給は会社によってさまざま

話をする女性達
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パートの交通費の取り決めは会社によって異なるため、交通費あり、交通費なしそれぞれの場合があるようです。電車や徒歩などの交通手段や距離によって支給条件が変わったり、交通費が出ない代わりに駐車場代を負担するという会社もあるそうなので、契約のときに会社によく確認しておくとよさそうです。

扶養に入るための金額の上限や交通費を含むかは所得税と社会保険で変わってくるので、事前に月収の見込みを想定し、負担のないようにできるとよいですね。

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※記事内で使用している参照内容は、2018年11月12日時点で作成した記事になります。

2018.11.13

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