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2017年08月04日

5~6歳のうちに体験しておきたい「お金の教育」。お金を貯める方法

5~6歳のうちに体験しておきたい「お金の教育」。お金を貯める方法

みなさんは、学校でお金の使い方を習ったことはありますか?おそらく、「習ったことがない」もしくは「生活科や社会科でお買い物体験はしたけれど、何かを教わった記憶はない」という人がほとんどではないでしょうか。では、子どもを将来お金に困らないように育てるには、どうすれば良いのでしょう。今回は、家庭でできるお金の教育として、「5~6歳のうちに体験しておきたいお金を貯める方法」をお伝えします。

島田 綾 (一般社団法人 金融学習協会)

お金を貯めるってどういうこと?

そもそも、「お金を貯める」という行動は、 大きく2つのタイプに分けられます。

<タイプA>明確な目的があるわけではなく、とにかく貯めておく

「毎月の生活費のうち、残ったお金は全て貯める」という人はこちらのタイプかもしれません。今使わないお金は、何かあった時のために貯めておくという貯め方です。

<タイプB>ある目的を達成するため、必要な資金を貯める

例えば、子どもの将来的な教育資金、旅行費用、老後資金など、使い途を明確にした状態で貯めている方はこちらのタイプです。

①と②では、どちらの貯め方がより「将来お金に困らない」貯め方でしょうか。そう、<タイプB>なんです。子どもたちには、ぜひ幼いうちから②の貯め方を身につけてほしいですよね。

そのために家庭で体験できること

お小遣いを渡すお母さんの手

ぜひ、少しずつでよいので、おこづかいをお子さんにあげて、「おこづかいを貯める」体験を与えてみてください。ただし、単純にお金を渡すのではなく、前もって次の2つの手順をとるようにします。

①おこづかいで購入するものを、子どもとの間で明確にする

購入対象は、各家庭の方針に合わせて設定してください。例えば、日々のおやつでもいいですし、いつもはお母さんが買ってあげているカードゲームやかわいいシール、ぬいぐるみなどでもいいかもしれません。

②おこづかいの渡し方を決める

渡す方法は、

・毎日定額を渡す
・肩たたきやお皿の片づけなど、お手伝いの対価として渡す
・おつかいに行った際のお釣り

などが考えられますが、見通しを立てやすい方が子どものモチベーションを保ちやすいため、定額制かお手伝いの対価だと続けやすいと思います。

また、金額は①で決めた目標に応じた設定が理想ですが、お子さんの年齢などを加味して、破格になりすぎないよう注意したいところです。(例えば、お皿の片づけ1回で500円という設定にしてしまうと、与えすぎの印象ですよね)

渡す金額や渡す方法も各家庭の方針に合わせて決めてほしいのですが、

大切なことは「目標に向けてお金を貯めて、その結果、目標が達成できた」という成功体験を積み重ねることです。

子どもが少しがんばったところで、目標のものを手に入れられるというストーリーになる設定が理想です。

さきちゃん(仮名)の場合

この方法で、お金を貯めることにチャレンジしたさきちゃん家族のお話です。

さきちゃんはかわいいシールを集めるのが大好き。ショッピングセンターに行く度に、欲しいシールをおねだりしていたので、パパ、ママも買ってあげたりあげなかったり…と対応にブレがありました。そこで思い切って、先ほど紹介した方法でお金を貯めるよう、さきちゃんに伝えてみました。

さきちゃんとパパ、ママが話し合ったのは以下2つのルールです。

・これからは、ほしいシールは自分で貯めたお金で買う
・パパかママの肩たたきを1日5分行うと10円もらえる

さきちゃんが欲しいシールは130円前後。毎日肩たたきをしたとして、2週間程度で1枚シールが買える計算です。実際、それまでさきちゃんがシールを買ってもらう頻度も2週間に一度程度だったので、さきちゃんもパパ・ママも納得です。

さきちゃんは毎日肩たたきを続けられたわけではありませんでしたが、一ヶ月に2枚シールを購入するペースで、目標に向けてお金を貯めることができているそうです。

注意すべきこと

小さな一歩からお金を貯める体験ができるこの方法ですが、3つ注意して欲しいことがあります。

①おこづかいの管理はいっしょに行う

5〜6歳であれば、2桁以上の足し算や引き算はまだできないという子がほとんどです。子どもがモチベーションを保てるよう、お金が増える度に、「10円増えたから110円になったね。」「あと20円だから、肩たたきをあと2回がんばったらほしいシールが買えるね」といった声を掛けましょう。計算がいっしょにできるようになれば、算数の勉強にもなって一石二鳥です。

②ルールの変更は前もって知らせる

小学生になったら、月額制でおこづかいを与えたいなど、ルール変更を考えている方もいるかもしれません。その場合は、突然ルールを変更するのではなく「このルールは小学校にあがるまでね」と前もって伝えておきましょう。また同様に、おこづかいで買うものを増やしたい場合も、突然増やすのではなく、お互いが納得できるよう話し合ってから変更するようにしましょう。

③子どものモチベーションを大事にする

大切なことは、おこづかいを与えることでもなければ、無駄なものを買わせないことでもなく、「自分で貯めたお金で欲しいものを買うことができた」という体験です。おこづかいをもらう努力を無理に促したり、厳しい基準を設定するのではなく、子どもが自分から「お金を貯めたい」と思える環境を整えるよう意識しましょう。モチベーションを保つには、お子さん専用の貯金箱とお財布を用意すると効果的ですよ。

家庭はお金の教習所

考える女の子

みなさんが経験したとおり、日本ではお金について学校で教わることはほとんどありません。では、私たちはどこでお金との関わりを身につけたのでしょうか。多くの人は、家庭で、両親がお金を使う姿を見て学んできたのではないかと思います。

私たち金融学習協会では、「家庭はお金の教習所」と考えています。お父さん、お母さんがお金としっかり向き合い、その姿勢を子どもたちに伝えていければ、子どももお金と正面から向き合う大人に育つはず。ぜひ一度、お子さんと「お金を貯める体験」に挑戦してみてくださいね。

執筆:島田 綾 (一般社団法人金融学習協会・認定インストラクター)

島田さん

同協会にて、小学生から大学生まで幅広い金融教育プログラムの企画立案を担う。前職はアウトドアインストラクター、前々職は金融機関のシステムエンジニア。自身がインストラクターを務める小学生とその保護者向けのプログラム「HAPPY×PROJECTSCHOOL」(ハピスク)は、参加した保護者の93%が「参加してよかった」と回答する人気講座。

一般社団法人金融学習協会
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