てぃ先生と考える!子どもの成長と遊びの関係性。”よいおもちゃ”とはどんなもの?
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子どもの遊びをより豊かにしてくれるおもちゃ。選ぶなら子どもの発達や成長にプラスになるものを!と思いつつ、選択肢が多すぎてどう選べばいいか悩んでしまうことも…。“子どもによいおもちゃ”とはどんなものなのでしょうか?
”よいおもちゃ”とはどんなもの?
子育て中のママパパから絶大な人気を誇る現役保育士てぃ先生、良質な英語環境で本物のバイリンガルを育てるステラプリスクール代表植田さん、世界中で愛されているおもちゃブランド フィッシャープライス小林さんの3人に、それぞれの立場からおもちゃの役割や上手な選び方について語ってもらいました。
質の高いおもちゃにはアフォーダンスが潜んでいる
子どもにとっておもちゃは、遊びがより楽しくなる道具。学びを生み出す側面もあり、子どもの成長を支える大切な役割を持っています。
子どもの発達を促すと言われている知育玩具の人気も高まるなか、選択肢が多すぎて選びきれなかったり、おもちゃ選びに悩むこともあるでしょう。
そもそも、子どもによいおもちゃとはどんなものなのでしょうか。
私たちの園ではアフォーダンスというものを大切にしています。
アフォーダンスとは、たとえば公園にベンチがあれば『座るもの』、ドアに取っ手がついていれば『回すもの』と無意識に理解できるように、モノが持つ形や色、デザインなどが、そのモノ自体の使い方を説明しているという考え方。
説明なしでも直感的に使い方が理解できるのは、おもちゃにおいても重要で、てぃ先生のおっしゃる『子どもが自然と手を伸ばして遊びたくなる』というのも、子どもたちの挑戦心や想像力を誘導(アフォード)するかのように、色や形、デザインが設計されているということと同義なのではと思いました。
たしかにそうかもしれませんね。突き詰めていくとアフォーダンスって『心地よさ』だと思うんです。おもちゃに『心地よさ』が備わっていれば、子どもは自然と手を伸ばすし、繰り返し遊ぶのかなって思いました。
「握る、叩く、押す、引っ張る」おもちゃ選びのポイントは子どもの興味・関心
てぃ先生と植田さんが考えるよいおもちゃの条件、とても参考になります。
子どもの発達に合ったおもちゃを選びたいと考えたときに、おもちゃを販売する立場としては、おもちゃの対象年齢がひとつ基準になると思うのですが、他に何かポイントはありますか?
一番はそのとき子どもが何に興味を持っているかじゃないでしょうか。『握る』という感覚が楽しい時期に、叩いたり引っ張ったりするおもちゃを渡しても、興味を持たないのは当然のことですよね。
どんなときに夢中になっているのか、どんなときにうれしそうにするのかなど、日々の行動や表情をよく観察してみると、子どもが今どんなことに興味を持っているのか見えてくるかもしれません。
おもちゃの対象年齢というのを目安にしつつ、でも子どもの成長はひとりひとり違うので、日々の成長をよく見て、発達段階にフィットしたおもちゃを選んであげたいですよね。
昨日までできなかったことが今日いきなりできるようになったり、子どもの成長は著しいですもんね。おもちゃの選び方も、それに合わせて日々変化しているということですね。
フィッシャープライスのおもちゃには、プラスワンの楽しさがある
フィッシャープライスのおもちゃは、思わず触りたくなる、押したくなる、回したくなるというように、子どもの興味・行動を誘発する工夫や作り込み、それこそアフォーダンスが複数盛り込まれているのがいいなと思いました。
そうですね。遊びの中で新しい発見を繰り返し見つけられると、飽きずに長く遊べますよね。遊びのバリエーションが豊富で、プラスワンの遊びができるのも魅力的だと思いました。
たとえばバイリンガル・わくわくピアノは、ドレミファソラシド♪の音が鳴るだけでなく、鍵盤に丸、三角、四角、ハートなどの記号や1~8の数字が書いてありますよね。
本来なら記号や数字はなくてもいいわけじゃないですか。でもこれらがあることで、ピアノ以外にも興味が広がる可能性があるんです。
今回子どもたちといっしょに遊ぶ中で『レッド、オレンジ、イエロー…』と言いながらピアノをひいてる子がいて、それってまさに鍵盤にカラーがあるからこそ出てくることだと思うんですよね。
わんわんのバイリンガルポケットゲームは、ボタンを押すことが指先の刺激になるだけでなく、『ここを押すとどうなるんだろう?』と推測する力を養えるのが魅力的だと思いました。
スマートステージ・バイリンガルワゴンをわんわんのバイリンガル・リモコンで操作して遊んでいる子の姿も印象的でしたね。本来の遊び方ではないですが、実はそこに面白さがあって、もっと自由な発想で遊んでいいんだということに気づかされました。
おもちゃを通して親子の楽しい時間を
フィッシャープライスにはプレイラボという独自のおもちゃ研究所があり、年間3,500人の子どもたちが商品開発に参加。
子どもたちが遊ぶ様子を観察し、また児童発達学の専門家の意見も取り入れながら、企画・製造されています。
子どもたちの反応はどうか、遊び方は安全か、正直な子どもたちによる厳しい審査をパスしたおもちゃだけが、商品化され、店頭に並ぶことができるのだそう。
安全基準はもちろんのこと、どういう発達の段階に、どういうおもちゃが適しているか、独自の研究を積み重ねてきたフィッシャープライス。
今回ご紹介したおもちゃなども参考に、すてきなおもちゃを選んでくださいね。
<取材協力>ステラプリスクール南青山園
2021.06.08
いろんな考え方があるので一概には言えませんが、『子どもが自然と手を伸ばして遊びたくなるおもちゃ』や『工夫次第で遊びが発展したり、バリエーションが広がっていくおもちゃ』は、よいおもちゃを考える上でポイントになるかなと思います。