疲労回復効果が認められた成分はたった一つ…「イミダペプチド」をたっぷり含むスーパーで買える食材
16時間断食、1日1食生活は脳が疲れてしまう
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疲れを解消する方法はあるのか。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身さんは「疲れを感じる元凶は自律神経中枢、つまり脳だ。何かと忙しい現代人には、まず脳を守る『脳ファースト』の暮らしが求められている」という――。 ※本稿は、梶本修身監修『最新医学でわかった 脳ファーストの休養学』(宝島社)の一部を再編集したものです。
栄養ドリンクで疲れが消えるわけではない
「脳ファースト」の生活には、睡眠だけでなく食生活も重要です。特に注意しなければならないのが、カフェイン飲料。なかでも栄養ドリンクには注意が必要です。
栄養ドリンクを飲むと疲れが取れるように感じるのは、それは大量のカフェインによる覚醒作用と、ドリンクに含まれる微量アルコールが気分を高揚させるせいで、疲労が解消するわけではありません。その状態で栄養ドリンクを飲み続ければ、過剰な摂取によって心筋梗塞やカフェイン依存症、情緒不安定になる恐れもあります。
また、「タウリン」が疲労に効くというイメージをお持ちの人は多いかもしれませんが、タウリンに健康な人が起こす疲労を軽減する効果はまったくありません。実は、現在市販されている栄養ドリンクの中で、人を対象として科学的に疲労回復効果が実証されているものはないのです。
「カルシウム=イライラに効く」の誤解
疲れに効くといわれているビタミンB1は、確かに欠乏するとだるくなり、疲労感が強くなります。ですから、欠乏しているときに補充すれば、疲労が軽減します。ところが、現在の日本では、ビタミンB1不足から起こる「脚気かっけ」の人はほとんど存在しません。つまり、ビタミンB1を現代人に補給したとしても疲労軽減にはならないのです。
ビタミンB1は豚肉にも多く含まれていることもよく知られているように、普段の食生活をしていれば、体内で足りなくなるようなことはほぼないと言っていいでしょう。
カルシウムも、「摂取するとイライラ解消にいい」とよく言われていますが、まったくのデタラメです。そもそも体内(骨など)には豊富なカルシウムがあります。脳が主であり、身体は従である以上、万一、脳でカルシウムが不足するような事態が生じれば、我々動物は自分の骨を溶かしてカルシウムを補うメカニズムを太古の昔から装備しています。

























