なぜ同じ塾に通っているのに差がつくのか…中学受験の講師が断言「合格する子」「伸び悩む子」の親の決定的な差
「塾にお任せすればいい」は絶対NG
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中学受験で失敗しないために、親はどうすればいいのか。『中学受験 子どもの成績の本当の伸ばし方』(KADOKAWA)を書いたユウキ先生は「塾に通っているだけでは合格しない。子供の成績は、親と塾がうまく関わることで伸びていくからだ。塾を活用できていない家庭には、5つの特徴がある」という――。(第1回) ※本稿は、ユウキ先生『中学受験 子どもの成績の本当の伸ばし方』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
「塾に通わせる」だけでは受からない
中学受験を成功させるためには、塾の選択とその活用方法が非常に重要です。しかし実際には、多くの保護者が塾とどうコミュニケーションを取ればいいかわからないという悩みを抱えています。
子どもは毎週欠かさず集団塾に通い、毎日きちんと宿題をこなしているけれど、成績は一向に上がらず、夫に相談しようにも「塾のことは君に任せているから」と言われてしまい、相談がしにくい状況。さらに、塾の先生にも、いつどのように伝えればよいのか、そもそも何を聞けばよいのかわからない……。そして結局、1人でスマホの検索結果に出てくる膨大な情報に焦りと不安が募り、子どもの前では笑顔を見せることが難しい、などという話をよく耳にします。
しかし、こうした悩みは決して特別なものではありません。実は、中学受験を目指す家庭が塾を有効に使えず、親が孤立感を深めるケースは非常に多いのです。なぜなら、塾選びや活用方法に関する具体的で正しい情報が十分に得られず、家庭内だけで問題を抱え込んでしまうからです。
中学受験を成功させるには、「子どもを塾に通わせるだけ」で万事OKではありません。塾との適切なコミュニケーション、授業や宿題の活用法、時には個別指導や家庭教師、WEBサービスといった追加のサポートなど、幅広い視野で戦略的に対応する必要があります。
“塾のシステム”への理解度が合否をわける
そこで、これらの悩みに対して、現実的で具体的、さらにすぐ各家庭でまねができるノウハウを紹介します。
目指すのは、保護者の皆さんが自分たちに最も適した塾の活用法を知り、不安を抱え込まずに、迷いなく子どもを支援できるようになることです。そして何より、子どもたちが安心して学習に取り組み、保護者自身も無理なく寄り添える環境を作ることです。
まず最初に、お伝えしたいことがあります。それは、ただ「週に何回か塾に行っているだけ」では、中学受験はなかなかうまくいかないということです。多くの保護者が陥りがちな勘違いに「塾に通わせてさえいれば自然と成績は伸びるだろう」「塾にお任せすればなんとかしてくれるはず」というものがあります。
中学受験の学習は塾だけで成績を伸ばせるほど甘くありません。授業内容を家庭でどれだけ定着させるか、塾のシステムをどれだけ理解して活用できるかが合否を分けるのです。特に大手進学塾では、家庭との連携があってこそ、その真価を発揮します。
ですから、まず保護者の皆さんにお願いしたいのは、「塾は通わせるだけでは効果が出ない。家庭が積極的に関わってこそ成績が伸びる」という現実を受け止めていただくことです。そしてそのために、塾のシステムをしっかりと理解してほしいのです。

























