教育上の目的では全くない…子どもの運動会に普段見られないケガ多発の「特殊種目」が多いワケ

教育上の目的では全くない…子どもの運動会に普段見られないケガ多発の「特殊種目」が多いワケ

昔は「地域の祭り」のような行事だった

運動会シーズン本番。子どもや保護者にとって楽しいイベントだが、じつはケガのリスクが高い行事でもある。名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授で、学校のリスクを研究する内田良さんは「日本では昔から運動会がエンターテイメントとしてもてはやされ、見栄えのいい特殊競技が行われてきた。これがケガの多い理由になっている」という――。

運動会本番や練習でケガが多い

スポーツの秋、学校では運動会のハイシーズンだ。さまざまな種目に取り組む子どもたちの姿に、会場は大盛り上がり。子どもたちが運動会を楽しみ、また保護者や周囲がその姿を見て喜ぶことは、とても意義のあることだ。スポーツをとおして楽しさや達成感を味わうことで、子どもの成長や発達が促される。こうした経験は、将来にわたって健康を支える運動習慣の形成にもつながる。

一方で、運動会やその練習でケガをする子どもも少なくない。日本スポーツ振興センター『学校等の管理下の災害[令和6年版]』によると、2023年度に小中高の運動会(体育祭含む)で発生した負傷等の件数(医療費支給件数)は、8818件にのぼる。これは運動会開催時の件数であり、その練習中の事故については、統計的なデータが存在しない。

それらの事故は、スポーツ活動であるからにはやむをえない側面もある。だが、運動会には、かつて巨大組体操が問題視されたように、事故が起きて当然と言えるような危険な種目も多い。「スポーツにケガはつきもの」で済ませてはならない。

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2025.10.20

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