だから若い女性の「恋愛離れ」が進んでいる…異性の目を意識する女性が3割しかいないという衝撃データ
異性の友達が「リスク」になったコンプラ時代
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Z世代を対象とした博報堂生活総合研究所の調査で、「異性と同性どちらの目を意識するか」という質問に、67.1%の女性が同性の目を意識すると回答。異性が意識する女性が3割程度にとどまることがわかった。『Z家族 データが示す「若者と親」の近すぎる関係』(光文社新書)から、その実像を紹介する――。
SNS上の縁をリアルに深めるZ世代
子どものころにインターネットがまだ人口に膾炙かいしゃしていなかった大人たちは、どうしても「インターネット(SNS)上の友達はつながりが薄い」「表面上の関係にすぎない」といったイメージを抱きがちです。
しかし、それは実態と合っているのでしょうか?
答えは、「否」です。今の若者はむしろ、さまざまなアプリを使いこなしながら、自分にフィットする友人を丁寧に選び取るというアプローチをとっています。
あるアーティストのファンである男子大学生は、深く共感できる相手を求めて数百人規模のファンが集う、チャットアプリのオープンチャットに参加しました。その巨大な空間でのやりとりのなかで、「この人とは好き度合いが近いかも」「住んでいるエリアが近そう」「価値観も合いそう」と感じるメンバーが徐々に見えてきたタイミングで、15人ほどの小グループに移動。そこでさらに1年間ほどオンライン上で交流を重ね、あるひとりの女性と実際に会ってみて、そのまま異性としてのお付き合いが始まったそうです。
たとえば、ライブ会場で隣にいる人も同じアーティストを好きという共通点はありますが、深い価値観までは分かりません。気が合わない可能性もあるし、ライブが終わるまでフェードアウトすることもできない気まずさもあります。あるいは同じ「電車好き」の集まるイベント会場でも撮り鉄なのか乗り鉄なのかは話してみないと分からないし、初手しょてでコミュニケーションを間違えると事故になるでしょう。