相手と意見が違うときに「いや」「でも」は言わない…年上から「もっと話したい」と思われる社員のうまいずらし方
同意しなくても、理解しようとする姿勢
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会話が上手い人とそうでない人は何が違うのか。『年上との話し方で人生は変わる』(総合法令出版)を書いた中島健寿さんは「相手からもっと話したいと思われる人は、話しやすい空気を作るのが上手い。その空気感を分析すると3つの特徴がある」という──。(第2回)
聞き上手な人に共通する「安心・尊重・余白」
年上の方と話すときに、「この人にはもっと話したくなる」と思ってもらえるかどうか。それは話し手の“話術”だけでなく、聞き手がつくり出す“空気感”に大きく左右される。
では、どうすれば相手が自然と心を開いてくれる話しやすい空気を生み出せるのか。鍵となるのは、安心・尊重・余白の3つだ。
1.安心:否定されないという安心感を与える
「間違っていたらどうしよう」「変に思われたくない」。そう思わせてしまうと、相手の口数は自然と減っていく。逆に、「何を話しても大丈夫」と思える空気があると、人はどんどん言葉を重ねてくれる。
リアクションで心がけたいのは、否定や訂正ではなく、受け止めること。たとえば、意見が違ってもすぐに「いや、それは……」とは返さず、「なるほど、そういう考えもあるんですね」と、一度受け入れる。
このワンクッションが、相手の安心感を大きく左右する。
2.尊重:話の内容より“話している姿勢”を尊重する
たとえ内容が自分の知っている話だったとしても、「それ知っています」「あ、それ前に聞きました」などと返してしまうと、相手の意欲は萎えてしまう。
年上にとって大切なのは、「自分の経験や想いを、真剣に聞いてくれている」という実感。話の新しさではなく、自分の言葉が尊重されている感覚があるかどうかがポイントだ。