やっぱり「ネトフリ独占配信」で良かった…「WBC日本戦だけは地上波で」を求めるNPBと国内メディアの情けなさ
ネトフリが次に狙うのは「日本のプロ野球」独占配信
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米動画配信大手ネットフリックスによるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の独占配信権獲得がいまだ話題だ。ライターの広尾晃さんは「日本戦だけでも地上波で、という声がNPBや国内メディアから出ているが、情けない限りだ。これをきっかけに日本球界はビジネスモデルを変えるべきだ」という――。
WBC独占配信に文句を言っても仕方がない
アメリカの動画配信大手ネットフリックスは、2026年3月に行われる第6回WBCの放映権を獲得した。
東京ラウンドを含む全試合について、日本国内の放映権が独占契約された件について、日本球界、および国内メディアはまだくすぶり続けている。
NPBの中村勝彦事務局長「ネットフリックスが独占取得したので、交渉のテーブルにすら乗っていない」
巨人の山口寿一オーナー「放送権は主催団体が持っているもの。どこに売るかはこちらは関与できない」
ちなみに前回までWBC東京ラウンドの放映権は、山口オーナーが社長を務める読売新聞グループを通じてTBSとテレビ朝日に付与されていた。
そしてNPBコミッショナーで、経団連名誉会長でもある榊原定征氏は「5000万から6000万人が視聴可能だった環境が失われるのは極めて重大な問題」として、今年7月に米国でマンフレッドMLBコミッショナーと面談し、日本のファンが試合を見られなくなる懸念を直接伝えたとのことだ。
ただただ困惑しているような印象だ。率直に言うが、今の日本は、トップクラスのビジネスマンでさえこの体たらくだから、世界経済から後れを取るのだと思う。
今回のWBC放映権をめぐる話は、きわめて単純である。