「日ハム→MLB→ソフトバンク」はプロとして当然の選択…上沢投手の移籍を非難する人に欠けている視点
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12月18日、プロ野球のソフトバンクは上沢直之投手(30)の獲得を発表した。ライターの広尾晃さんは「古巣球団の恩を忘れているなど非難の声が上がっているが、それは間違っている。MLB⇔NPBの流動にはもっと寛容になるべきだ」という――。
佐々木朗希の移籍先として噂されている球団
最近のストーブリーグは国際的になっている。NPBからMLBに挑戦する選手、反対にMLBからNPBに返ってくる選手もいる。
そのいずれの場合も、焦点になるのは「どのチームに行くか?」「どんな契約(金額)で行くか」だ。
ロッテの佐々木朗希はポスティングルールの「実働6年、25歳以上」を満たすことなくMLB移籍を希望。球団もこれを認め、実働4年、23歳で移籍することになった。このために佐々木はマイナー契約しか結ぶことができず、ロッテに支払われる譲渡金(ポスティングフィー)は少額になると予想される。日本側のエージェントを経由してアメリカの有名なエージェント事務所である「ワッサーマン」と契約したようだ。
ワッサーマンはドジャースの山本由伸や、NBAレイカーズの八村塁などのエージェントでもある。ドジャースとのパイプが太いことから、大谷、山本のチームメイトになるのではないかと噂されている。
巨人のエース菅野智之は35歳。早くからMLB挑戦を訴えていたが、なかなか認められず、そのうち成績も下落したが、今季奮起して15勝を挙げ最多勝、リーグ優勝にも貢献しMVPを獲得。晴れて海外FA権を行使してMLBに移籍することとなった。
12月17日には、アメリカン・リーグ東地区のボルチモア・オリオールズと契約したと伝えられた。1年1300万ドル(約20億円)。若い投手なら5年、10年と大型契約を結ぶが、全盛期ならいざ知らず、球速、奪三振能力も衰えたベテラン投手が通用するかどうかについては、オリオールズもやや懐疑的で、異例の単年度契約になった。