腸を整えるのはヨーグルトだけではない…人類の健康維持に必須な「善玉菌のエサ」となる身近な食べ物の名前
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仕事の視野を広げるには読書が一番だ。書籍のハイライトを3000字で紹介するサービス「SERENDIP」から、プレジデントオンライン向けの特選記事を紹介しよう。今回取り上げるのは一石英一郎著『予防医学の名医が教える すごい野菜の話』(飛鳥新社)――。
イントロダクション
野菜でビタミンCや食物繊維を摂取するのが健康にプラスに働くことは常識だ。だが、具体的にどんな野菜が、どういう効果を、どれほどもたらすのか。また、なぜ私たちの食事に野菜が欠かせないのか詳しく語れる人は少数だろう。
実は人類の歴史をたどると、野菜の摂取が種の存続に関わってきたようなのだ。
本書では、遺伝子を研究し、予防医学に取り組んできた医師が、「なぜ人は野菜を食べるべきなのか」を科学の知見を踏まえて幅広く解説。菜食と進化、歴史との関係、栄養学および予防医学からみた野菜の機能、そしておいしく野菜を食べるためのレシピなど、野菜に関する雑学的知識を豊富に提供する。
野菜にさまざまな有益な成分が含まれている理由は、その場から動けない野菜だからこその生存戦略なのだという。
著者は医学博士で、国際医療福祉大学病院内科学/予防医学センター教授。DNAチップ技術を世界でほぼ初めて臨床医学に応用し、論文を発表。また人工透析患者の血液の遺伝子レベルでの評価法を開発し、国際特許を取得している。
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野菜の持つパワーの源泉は、植物の「生存戦略」
野菜にはものすごいパワーがあります。その源泉は、植物の生存戦略にあります。植物は動物と違って、逃げも隠れもできません。有害な紫外線や、土中の病原菌、害獣や害虫から、自分の力で身を守らなければならない。そのために植物は、紫外線による酸化の防止、殺菌や解毒、害虫の駆除などに役立つさまざまな成分を、自ら生み出しています。
私たちは野菜を食べることによって、そうした有益な成分を体内に摂り入れているのです。
また、そうした成分の中には、薬に転用できるものもたくさんあります。私たちが現在、使用している薬剤の7割以上は、植物由来であるか、もしくは植物にヒントを得ているものと言われています。