こちらの記事も読まれています
時短勤務の期間が終わる3歳以降の働き方。法律や制度について
期間延長や期間変更をしたい場合
時短勤務の期間がすぎた後の働き方が気になっているママもいるかもしれません。今回の記事では、時短勤務を3歳以降に期間延長できる法律はあるのか、期間変更できない場合の対策、有給休暇の計算などの子どもが3歳をすぎて働くときに意識したことについて、厚生労働省の資料やママたちの体験談をもとにご紹介します。
時短勤務期間の終了が近づいたママの悩み
時短勤務をしているママのなかには、子どもが3歳になり時短勤務の期間が終了することでどのような生活になるのか考える方もいるかもしれません。そこで、時短勤務を利用しているママたちに悩みを聞いてみました。
「時短勤務が終わる3歳以降の働き方がまだ決まっていないことが悩みです。フルタイムで働く場合は仕事や家事、子育てのバランスをどのように取ったらよいか気になります」(30代ママ)
「3歳以降も時短で働きたいので時短勤務の期間変更ができるか知りたいです。子どもが小学校に入学するまで時短勤務を期間延長する制度があれば使いたいと思います」(30代ママ)
子どもが3歳以降になると時短勤務の期間が終わるために、時短勤務の期間変更ができるのか考えるママもいるようです。小学校入学まで育児を支援してもらえる制度があるとママやパパも働きやすいかもしれませんね。
3歳以降も時短勤務はできる?
厚生労働省によると、短時間勤務の制度は子どもが3歳までとなっているようですが、期間延長することはできるのでしょうか。3歳以降に適用される法律や制度とあわせて、ママたちの体験談をまとめてみました。
小学校就学までに適用される法律
厚生労働省によると「育児介護休業法」という法律には、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者がその子を養育するために請求した場合には、1カ月24時間または1年間150時間を超えて時間外労働させてはならないという「時間外労働の制限」という制度があるようです。利用できる期間は1回の請求につき1カ月以上1年以内となっており、子どもが小学校に入学するまで何度でも申請することができるそうです。この法律には他に22時以降05時までの深夜の時間帯に働くことを制限する「深夜業の制限」という制度もあるようです。
就学前まで期間延長
「私の勤務する会社には3歳以降、小学校に入学するまで時短勤務の期間延長ができる制度があるので、担当者と相談して利用することにしました。保育園の送り迎えも3歳までと同じようにできたので助かりました」(40代ママ)
厚生労働省のガイドブックには「小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者に関する措置」が記載されています。ここでは3歳から小学校就学までの労働者に対して、短時間勤務制度や始業時刻変更等の措置などを講じるよう努力義務があるとされているようです。
なお、厚生労働省の調査によると、育児のための所定労働時間の短縮措置などの制度がある事業所のうち、3歳未満の子どもに利用できる事業所が39.9%、3歳以降小学校就学の始期までの子どもに利用できる事業所が30.8%(平成28年度の状況)とあることから、制度を導入する企業は少しずつ増えているようです。
就学前まで時短勤務の期間延長を希望する場合は、勤務先の担当の方に相談してみるとよいかもしれません。
小学校3年生まで期間延長
「3歳以降も時短勤務をしたいと上司に相談したところ、会社に『短時間正社員制度』が導入されているので小学校3年生まで期間延長をすることができると教えてもらいました。労働条件を確認して利用することにしました」(30代ママ)
職場の子育て支援として「短時間正社員制度」を取り入れている企業もあるようです。厚生労働省によると、この制度を利用すると正社員のままで1週間の所定労働時間を少なくすることができるようです。利用するにあたっていくつかの条件があるようですが、勤務先にこの制度が導入されている場合は検討してみるとよいかもしれません。
3歳以降の時短勤務できない場合の対策
3歳以降に時短勤務を期間延長できない場合どのように工夫していたのかを、ママたちに聞いてみました。
勤務形態を変更する
「私の働く会社では、時短勤務の期間変更をする制度がないので、上司と話しあい子どもが3歳以降は契約社員として働くことにしました。子どもが小学校に入学したら再び正社員として働く予定です」(30代ママ)
子どもが3歳以降も時間を短縮して働きたいけれど会社に利用できる制度がないというときは、勤務形態を変更することも選択肢のひとつかもしれません。時短勤務の期間が終了する前に給与や有休の日数を計算して、働きやすい勤務形態を考えるとよさそうです。
ベビーシッターを利用する
「会社に3歳以降の時短勤務の制度がないので、保育園のお迎えに間にあわないときはベビーシッターを利用しながらフルタイムで働くことにしました。1カ月に必要なシッター料金を計算し、ベビーシッターを利用する回数を決めることで仕事にもメリハリをつけやすかったです」(40代ママ)
3歳以降にフルタイムで働くために延長保育とベビーシッターをあわせて利用する方法もあるようです。仕事が忙しいときには自治体が運営するファミリーサポートを利用して保育園のお迎えなどのお世話をしてもらったというママの声もありました。
3歳以降の働き方で意識したこと
3歳以降に時短勤務の期間延長ができない場合、どのような働き方をするとよいのでしょう。仕事や家事など行うときに意識したことをママたちに聞いてみました。
夫婦で協力して子育てや家事を行なう
「私の職場では時短勤務を3歳以降も期間延長することができないので、夫婦でフルタイムで働きながら家事や育児を協力して行うことを心がけています。夕飯の準備や保育園のお迎えなどは、その都度連絡を取りながら分担するようにしています」(40代ママ)
仕事と育児、家事をこなすために夫婦でしっかり協力して働きやすい環境を整えるのも大切かもしれません。子どもが熱を出したときなどは夫と都合をつけあって保育園のお迎えや看病をしたというママの声もありました。
有休を計画的に使う
「子どもの行事などのために仕事を休む必要がある日数などを計算し、夫婦で計画的に有休を取るといった工夫をしています。お互いの仕事に影響のないように、いつどちらが有休を取るかを話しあって決めるようにしています」(30代ママ)
有休は使える日数が決まっているので、フルタイムで働き始めたら夫婦で計画的に利用するとよさそうです。ママのなかには、計画を立てることで余裕ができたので有休を使って家族で旅行することができたという声もありました。
時短勤務など3歳以降の働き方を考えよう
3歳以降に時短勤務を期間延長できる場合は、勤務先に申し出て期間変更の手続きを取るママがいました。3歳以降の育児のための制度は企業によって違いがあり、明確な法律はないようですが、フルタイムで働く場合は延長保育やベビーシッターなどの費用を計算し、夫婦で協力して働くことができるとよいですね。
※記事内で使用している参照内容は、2019年2月26日時点で作成した記事になります。