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「一生に必要なお金(一世帯あたり)が3億円」といわれているのをご存知でしょうか。今後の先行き不透明な昨今、株式投資で資産運用を始める人が増えています。そこで今回の記事では、資産運用の知識豊富な専門家に資産形成の基礎知識と株式投資について話を伺いました。
講師紹介
今こそ資産運用について考えてみませんか
日本の高校でも2022年4月から「資産形成」についての授業がスタートします。カリキュラムには家計管理の方法や基本的な金融商品の特徴を教えるなど、金融・経済に関する知識や判断力を身につける手助けをすることがねらいとなっています。
若い世代でも投資などで資産形成を行い、早めに仕事をリタイヤする「FIRE」という考え方が注目を集めるなど、日本でも徐々に株式投資への関心は高まっています。
変わりつつある日本人の資産運用
世界的に見ると日本は「貯蓄大国」です。
預貯金が資産の50%以上を占め、株式保有は10%以下という日本の状況に比べ、アメリカでは資産の13%ほどが預貯金で、30%以上が株式保有にあてられています。両国の資産運用に関する意識や知識の違いが浮き彫りになっているといえます。
しかし近年、新型コロナウイルスの流行もあり、日本人の資産運用に対する関心の高まりが加速しています。
「コロナ影響下で変化したマネー意識調査」によると、将来に向けてお金のことが心配になった人が約6割に増え、節約・倹約意識が高まり、お金の使い方を見直すようになった人も多く見られます。
そして、このコロナ禍での生活防衛策として投資を始める人も増えています。特に若年層で株投資を始めた人が増加しているという調査結果もあります。
また2020年1月と2021年の1月におけるPayPay証券の口座開設数を比較すると、男女ともに伸びていますが、特に女性の伸び率が約11倍と非常に高い数値です。この背景には女性の社会進出もありますが、将来への不安が株式投資への関心につながっているともいえるのではないでしょうか。
子どもが成人するまでに必要なお金はいくら?
「人生100年時代」といわれる今、結婚や出産などの人生のライフイベント、そして子どもの教育費用、老後の生活費などを合算すると、一生に必要なお金は一世帯あたり約3億円といわれています。
あくまでも一例ですが、子どもの教育費だけで2,500万円以上かかるだけでなく、その直後に迫る親の介護に約500万円もの出費があることが、この図表からわかります。
子育て世帯では特に資産形成の準備が必須ともいえるのではないでしょうか。
資産形成のための金融商品を知る
まずは、資産を形成するための金融商品について知っておきましょう。
預貯金
銀行などの金融機関に預けた預貯金は、超低金利時代といわれる現在、元本保証の面で安全性は高い※ですが収益性はあまり望めません。せっかく貯めた資産を増やすためには投資が必要です。
※預金保険制度により一部保護等されております。詳しくは銀行等にお尋ねください。
債券
国や地方自治体、会社などが発行している信用証書のようなものが債券です。
満期時に受け取ることができる金額や利子の条件が決められていますが、デフォルト(債務不履行)等により債券の発行者が破綻等するなどの原因によって、元本や利息の支払いが遅延したり、停止する等の可能性があります。
定期的に利子がつく、途中で売却できるなどの利点がありますが、価格変動あるいはデフォルト等のリスクもあります。
投資信託
「投資信託」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品」で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品です。
「集めた資金をどのような対象に投資するか」は、投資信託ごとの運用方針に基づき専門家が行います。投資信託の運用成績は市場環境などによって変動します。
株式
企業が活動資金を集めるために発行するのが株式です。株式を購入して企業を所有する一員になることを株式投資といいます。
株価が値上がりするとその値上がり益が期待でき、企業によっては自社製品の割引などの株主優待を受けられます。企業の利益の一部を還元する配当金を受け取れることもあります。
長期的な資産形成の運用方法
それでは次に、具体的な資産形成の方法についてご説明します。
「NISA」や「iDeCo」とは
NISA(ニーサ)とiDeCo(イデコ)という言葉を耳にする方も多いと思います。すでに運用を始めている方もいるでしょう。
これらは資産形成のために国が推奨している制度で、税金が優遇されるというメリットを受けながら投資ができます。少額投資、積み立て投資もできるので始めやすい反面、iDeCoは60歳になるまで投資したお金を引き出せないという制限があります。
銀行に預けても増えない!今、投資がおすすめ
近い将来、子どもや家族にかかるお金を準備するためには、銀行で貯金するだけでは厳しい状況と思われます。
以下のグラフは、毎月1万円ずつ銀行に預けた場合と、株式投資をした場合の違いを表しています。10年積み立てた場合、最大で700万円以上の差があることがわかります。
2011年6月〜2021年5月までの値動きから作成。預金は、想定利回り(利率)0.1%、年1回の複利にて計算。為替、税金、手数料等を考慮しておりません。
株式投資のリスクを減らすための3つのポイント
初めて株式投資をする場合は不安もあるかと思います。そんな方に向けてリスクを減らすための3つのポイントをお伝えします。
「長期投資」で時間を味方に
株式は、短期的に大きく変動する場合が多いものの、長い期間保有すればするほど株価の振れ幅が小さくなるという特徴があります。
保有期間を長くすることで、短期投資に比べて安定した収益を得ることが期待できます。
「分散投資」でリスクも分散
様々な株式に資産を分散しておくと、ある株式が値下がりした場合でも、他の株式の値上がりでカバーできるようになります。複数の国や通貨を組み合わせて分散する場合も同じことが言えます。
「積立投資」で価格変動リスクを回避
株式投資のタイミングや金額を決めておき、定期的に購入するのが、積立投資です。
定期的に一定額を投資することで、価格が高い時には少なく、安いときには多く購入することができ、この積み立てで、1株あたりの購入価格が平均化される(ドル・コスト平均法)ことにより価格変動リスクを低減させる効果があります。
まずは少額投資を始めてみましょう
初めての株式投資は上記の3つのポイントをおさえつつ、少額からの投資がおすすめです。
PayPay証券は、1,000円からスマホで投資できるサービスを提供しています。
「大きな資金がないと始められない」「損をしたら怖い」というイメージをお持ちの方でも、気軽に始めることができるのではないでしょうか。
日本の大手企業や有名な外資企業など、手が届かないと思っていた日米有名企業に1,000円から投資できるので、親子で株式投資を学び、金融リテラシーを高めるにもぴったりです。
今だからこそ、資産形成について考え、投資を始めてみませんか。
2022.02.17