子ども二人にかかる費用はどれくらい?教育費を貯めるための方法

子ども二人にかかる費用はどれくらい?教育費を貯めるための方法

2017.11.25

一人目の子どもが成長するにつれ、そろそろ二人目を、と考える家庭も少なくはないでしょう。二人目は欲しいけれど子育てにいったいどのくらいの費用がかかるのか気になるという方も多いと思います。そこで今回は、子ども二人を育てる場合に必要な費用の概算と、教育費を上手に貯めるためのポイントをご紹介します。

子ども二人を育てるのにかかる費用

すべて公立に通った場合の金額

子どもが幼稚園から高校まですべて公立に通った場合、平均で約523万円の教育費が必要とされています。これは、塾などの学外活動も含めた費用です。

そのほかに食費や衣料費などにかかる養育費が、0歳から16歳までで平均1070万円以上。高校3年間では中学生以上の費用が必要と考えられるので、合計で1340万円以上はかかると考えた方が良いかもしれません。高校卒業後も公立または国立の4年制大学に通った場合、年間で平均101万円ほどかかり、これに入学費用をプラスすると、4年間で約483万円が必要です。

さらに実家を出た場合、仕送りの総額が4年間で平均580万円。これらを合計すると、子どもが大学を卒業するまでに必要な費用は、合計で3000万円近くになります。単純に計算すれば、子どもを二人育てるにはこの2倍の6000万円近くが必要です。

ただし実際は、上の子の衣服やおもちゃを二人目で共有したりすることで、二人目の養育費は節約も可能。そのほか、親の所得に応じて二人目の保育料が減額される制度などもあるので、一人目ほどはお金がかからない場合も多いでしょう。


すべて私立に通った場合の金額

ランドセルを背負う妹と弟
ANURAK PONGPATIMET/Shutterstock.com

私立の学校に通わせる場合、一般的には公立以上の費用が必要です。幼稚園から高校まで私立に通った場合、教育費だけで総額約1770万円かかります。

さらに大学も私立に進学すると、理系で約876万円、文系で約691万円の学費が必要です。これに仕送りが加われば、大学4年間の必要経費は、最低でも1270万円以上。

子どもがすべて私立に通い、さらに大学からは実家を出るとすると、一人あたりの費用は総額4380万~4570万円にのぼります。子どもを二人ともすべて私立に通わせる場合は、この倍近い金額を覚悟する必要があるでしょう。

出典:平成26年度「子供の学習費調査」の結果について/文部科学省
出典:インターネットによる子育て費用に関する調査報告書/内閣府
出典:教育費負担の実態調査結果(平成28年度)/日本政策金融公庫

お金がかかりがちな時期

保育園・私立幼稚園

子育てをするなかで、多くの人が最初に出費を実感するのが、子どもが保育園や幼稚園に入る時期です。特に子どもの年齢が低いほど、保育料も高額になります。

また幼稚園に通わせる場合、公立幼稚園では保育料が世帯収入に応じて定められていますが、私立幼稚園では園によって異なるので注意が必要です。

スイミングや茶道など、カリキュラムにこだわっている幼稚園では、費用がその分増額になる場合も少なくありません。


中学、高校への進学

子どもが中学、高校と進学するに伴い、子育てにかかる費用も増えていくのが一般的です。まず、中学や高校へ進学する際の準備費用として、まとまったお金が必要になります。

そのほか食費や衣服費、交際費なども、年齢を重ねるごとに増えていき、何かとお金がかかりがちです。

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子どもの年齢差によって費用負担が変わる場合もあるので注意

子どもを幼稚園に通わせる場合

子どもの年齢差で、幼児期にかかる費用が変わってくる場合もあります。平成27年度から施行されている「子ども・子育て支援新制度」では、一人目が小学校3年生までの間、指定の幼稚園や認定こども園では二人目の保育料が半額。

ただし年収360万円以上の世帯の場合、一人目が小学4年生以上になると二人目でも保育料は半額ではなくなってしまうため、注意が必要です。

出典:子ども・子育て支援新制度 なるほどBOOK(保育料について)/内閣府

子どもを保育園に通わせる場合

幼稚園と同様、保育園の保育料も二人目の減免措置を設けています。ただ、減額の条件が異なるので注意が必要です。保育園では、年収360万円以上の家庭の場合、一人目が小学校に上がるまで二人目の保育料は半額ですが、一人目が小学1年生になった時点で、この措置が受けられなくなります。

子ども二人の教育費を上手に貯めるためのポイント

学資保険などを早いうちから検討する

子ども二人分の教育費を貯めるには、学資保険を利用するのもひとつの手です。特に子どもにお金がかからない幼少期のうちから、学資保険などに加入すると安心という声も聞きます。妊娠が分かった時点で、学資保険加入を検討してもよいでしょう。


児童手当などを上手に貯める

世帯所得が960万円未満の家庭の場合、一人目と二人目の子どもに対して、0歳から2歳までは15000円、3歳から中学校終了前までは10000円の児童手当が支給されます。

この児童手当を使わず貯めておくだけでも、子どもが高校に入るまでに200万円近く貯金が可能です。将来の教育費を貯める余裕がないと思ったら、児童手当だけでもなるべく残しておくようにするとよいでしょう。


習い事は精査する

子どもが小さいうちは、あれもこれもといろいろ習わせたくなる人も多いはず。しかし教育費を効率的に貯めたいなら、子どもの習い事も精査するのが賢明です。

本当に役に立つと思ったものや、子どもが自分からやりたいと言い出したものだけに絞るなどして、習い事を取捨選択しましょう。

特に子どもが二人いる場合は、上の子が通っているからといって、必ずしも下の子にも同じ習い事をさせる必要はありません。それぞれに適した習い事だけを見極めて、続けさせてあげるとよいでしょう。

子育て制度などを上手に利用して、二人分の教育費を貯めよう

仲良しの兄弟
Andrew Lam /Shutterstock.com

それぞれの進学状況などによって額は異なりますが、子ども二人が一人前になるまでには、それなりの費用がかかります。早いうちから子育て支援制度や学資保険について学んで準備をしておくことで、無理なく二人分の教育費を貯めていきたいものですね。


※記事内で使用している参照に関する内容は、2017年11月21日時点の情報となります。

2017.11.25

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