幼児期の勉強ルーティンはどうやって定着させる?おすすめは朝学習!

幼児期の勉強ルーティンはどうやって定着させる?おすすめは朝学習!

2025.06.29

小学校に入学する前の幼児期に勉強するルーティンを作りたいと思っている保護者は多いのではないでしょうか?とはいえ、幼児期の子どもに勉強を習慣化させるのは難しく、「まず何から始めたらいい?」「そもそも幼児期に勉強をルーティン化するのは可能なの?」など悩んでいる人も多いと思います。この記事では、幼児期に勉強をルーティン化するコツを解説。おすすめの勉強なども併せて紹介します!

幼児期に勉強をルーティン化させるのは可能?

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結論からお伝えすると、幼児期からでも勉強を習慣化させることは十分に可能です。ただし、幼児の集中力は非常に短いということを理解しておく必要があります。アメリカの児童発達の専門家によると、乳幼児が集中できる時間の目安は「年齢×2〜 + 3分」(※)だという研究結果も出ています。このため、無理に長時間勉強させるのではなく、あくまで「勉強をする習慣をつける」という意識で向き合うのがよいでしょう。

※参考|Brain Balance NORMAL ATTENTION SPAN EXPECTATIONS BY AGE

幼児期の勉強ルーティンにおすすめの時間は「朝」!その理由は?

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幼児期に勉強をルーティン化したいなら、時間帯は「朝」がおすすめです。その理由を、以下で解説します。

時間が決まっているので、ルーティン化しやすい

朝の勉強が習慣化しやすい最大の理由は、生活リズムがすでに決まっている家庭が多いからです。多くの場合、朝は「起床」から「家を出る」までの流れが毎日ほぼ同じなので、この決まった時間の中に勉強を組み込むことで、無理なくルーティンにできます。

さらに、朝の勉強には「終わり時間」が決まっているという大きな利点があります。たとえば、登園時間が決まっていれば、「あと15分で終わり」といった見通しが立ちます。これにより、いつまでもだらだらと続けてしまうのを防ぎ、短時間で集中して取り組む習慣が身につきます。メリハリのある学習は、子どもの集中力を養うことにもつながるでしょう。

朝は脳がクリアな「ゴールデンタイム」

朝は、十分な睡眠をとった後で、脳も体もすっきりしている「ゴールデンタイム」です。日中の情報や疲れがリセットされているため、新しいことを吸収しやすく、高い集中力を発揮できます。この時間帯に勉強することで、効率よく学習内容を定着させることができます。

一方で、夕方や夜は、日中の活動で体力や集中力が消耗しています。保育園や幼稚園での活動で疲れている場合も多く、気分も日によって変わりやすいでしょう。また、習い事などで予定が不規則になりがちなので、決まった時間に勉強を続けるのが難しくなります。

幼児期の朝学習をルーティン化するコツ

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子どもに朝学習を習慣化させたいと思っても、いったい何から始めたらよいか困っている保護者は多いと思います。ここでは、幼児期に朝学習をルーティン化する際にできるコツを解説します。

子どもの興味がある分野の学習にする

朝学習の習慣化したいときは、まず子どもの興味のある分野から取り組ませてみましょう。この時期の朝学習の目的は「勉強する習慣を身につけること」です。まずは勉強にこだわらず、折り紙や粘土など好きなことから始め、机に向かう習慣をつけましょう。

「できなかったことができるようになった」「新しい知識を得るのが楽しい」という成功体験を積み重ねることで、お子さんは勉強そのものに楽しさを感じられるようになるはずです。

集中できる環境を作る

子どもが朝学習するときは、集中できる環境を用意してあげましょう。子どもの勉強用にミニデスクを用意するのも効果的です。朝学習で机に向かう習慣を身につけることで、小学校に入学してからも、授業中に席でじっとするという行為への抵抗が少なくなるでしょう。

達成感を感じられる仕組みを作る

朝学習を習慣づけるには、頑張りが目に見える形で分かるようにすることが大切です。たとえば、朝学習ができた日はカレンダーにシールを貼ったり、学習でつくった作品を目立つ場所に飾ったりするのも良い方法です。目に見える成果が積み重なっていくことで、子どもが自信をつけ、より前向きに勉強に取り組めるようになるでしょう。

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幼児期に勉強ルーティンを定着させたいなら、気をつけるポイント

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子どもに朝学習を習慣化してほしいと強く思うあまり、つい逆効果なことをしてしまう場合があります。以下の点に注意して、お子さんの学習をサポートしてあげましょう。

ペースや成果は気にしない

朝学習に使用できる時間は非常にわずかですので「もっと効率よく進めてほしい」「机には向かっているけれど、何も身についていないのでは」と心配になることもあるでしょう。つい成果を求めてしまいがちですが、幼児期の学習ルーティンの最大の目的は「机に向かう習慣をつけること」です。勉強の土台作りの時期なので、ペースや成果は気にしないようにしましょう。

勉強の内容に干渉しない

朝学習は、子どもの自主性を育む機会でもあります。保護者が隣で見張ったり、あれこれ口出ししたりすると、お子さんは自分のやりたいことに集中できません。大切なのは、近くで見守りつつも、良い意味で放っておくことです。そうすることで、子ども自身が次に何をしようか考え、行動する力が育まれます。

無理やりやらせようとしない

朝学習が習慣になるまでは、子どもがやる気を出さなかったり、早く終わらせたがったりすることもあるでしょう。そんな時、つい怒ってしまいそうになりますが、無理やり勉強させると「勉強は嫌なこと」という印象を与えてしまい、将来的に勉強嫌いになってしまうことがあります。幼児期の学習は無理のない範囲で、子どものペースに合わせて行うようにしましょう。

幼児期の朝学習におすすめの勉強

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幼児期の勉強ルーティンでは、子どもの「好き」を大切にするのが一番です。もし、子どもが特にこだわりがなく、何をさせたら良いか分からない場合は、以下を参考にしてみてください。

運筆

運筆は、読み書き学習の土台となるため、幼児期の勉強ルーティンとして最適です。もし、子どもがひらがなやカタカナに興味を持っているのであれば、ドリルなどを使うのもよいでしょう。まだ文字に挑戦するには早いと感じる場合は、線をなぞったり、迷路を解いたりする練習も効果的です。

計算練習

朝は脳の中でも論理的思考を司る前頭前野という部分が活性化しやすいため、計算などの学習に向いているといわれています。足し算や引き算の概念がわかるようであれば、ドリルなどにチャレンジしてみるのもよいでしょう。

折り紙・パズル

折り紙やパズルは、「一つできたら終わり」と区切りをつけやすいため、朝学習に最適です。もし、子どもがまだひらがなを読めない場合は、保護者がそばについてあげる必要があるため、子どものレベルに合った教材や本を選んであげましょう。

読書

お子さんがひらがなを読めるようであれば、朝学習に読書を取り入れるのも良いでしょう。興味のある分野の図鑑などもおすすめです。読書を習慣づけることで、ひらがな・カタカナ・漢字の習得にもつながり、さらなる学びへの好奇心も育まれるでしょう。

幼児期に勉強をルーティン化したいなら「朝」がおすすめ

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幼児期に学習を習慣化することは、小学校入学後のスムーズな移行につながります。ぜひ定着させたいものですが、方法を間違えると、お子さんが「勉強嫌い」になってしまうことも。本記事でご紹介した、朝学習を習慣化させるコツや注意点を参考に、「学ぶことは楽しい」という気持ちを育んであげてください。

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