「予防接種をしたあと副反応を起こしたらどうしよう」と心配しているママもいるのではないでしょうか。接種後いつから副反応が出やすいのかや発熱、腫れ、下痢などどんな副反応が出やすいのか調べてみました。また、重篤な副反応にはどんなものがあるか、出てしまった場合の対処法などもご紹介します。
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予防接種後にワクチンや、ワクチンに含まれる成分の一部によって、たまに引き起こされる反応を副反応といいます。またワクチンの成分によりアレルギーなどを引き起こすことも。
予防接種の副反応とはどのようなものがあるのでしょうか。副反応は、数日で消える場合がほとんどですが、腫れが広範囲ではないかや熱を持っていないかなど注意しながら観察するとよいでしょう。またかゆみがある場合は患部を冷やしてあげるのも効果的なようです。
予防接種後に接種した部分が固くなることがあります。それをしこりと言い、数日から数カ月残ることもあるようです。赤く腫れた後しこりになることもあるようです。
接種後すぐや次の日などに発熱のみの症状がある場合は、副反応の可能性があります。そのほかの見分け方としては鼻水や咳などの風邪の症状がみられないことや、短期間で熱が下がることなどがあるようです。
子どもによってはワクチンの成分にアレルギー反応を起こしてしまうこともあるようです。蕁麻疹などの症状が出ますが数日で治まることが多いようです。
しかしまれに、意識障害や呼吸困難などの症状を引き起こしてしまうこともあるので、息が苦しい、ぐったりするなどの症状が出始めたら早めに受診しましょう。さまざまな副反応を紹介しましたが、副反応はほとんどが数日で収まるようです。
副反応が出やすいのは一般的に生ワクチンは1~2週間後、不活性ワクチンの場合には接種当日から3日後といわれているようです。ワクチンに対する強いアレルギー反応の場合、接種後30分以内に起こるようなので、予防接種後30分ほどは病院に留まるか戻れるようにしておくとよいでしょう。
副反応かな?と思う症状が一度出たら繰り返すのか、本当に副反応なのかなどの見分け方を調べてみました。
「一度副反応が出ると出やすくなってしまうのでは?」と心配になるママもいるのではないでしょうか。専門家によると、
では、予防接種後に発熱などの症状がみられた場合、予防接種による副反応か、全く違う理由によるものかを見分けるにはどうすればいいのでしょうか。
と専門家は回答しています。実際に副反応かを見分けるのは難しいようです。また、
とありました。しかし副反応が出るからと言って接種をしないと決めてしまうよりは、
とのことなので、次に受ける予防接種に不安がある場合は、接種前にかかりつけ医に、接種するべきかどうか、副反応についての不安を相談してみるとよいでしょう。
重篤な副反応がでてしまったときどのような方法で報告をすればよいのでしょうか。厚生労働省のホームページにある「予防接種後副反応報告制度」を確認してみると、「予防接種法第12条第1項の規定に基づき、医師等が予防接種を受けた者が一定の症状を呈していることを知った場合に、厚生労働省に報告しなければならない制度」とあります。
予防接種後に生じる種々の身体的反応や副反応と思われる症状が出て場合、それについて情報を収集し、ワクチンの安全性について管理・検討を行い、以て広く国民に情報を提供すること及び今後の予防接種行政の推進に資することを目的としています。
実際の報告方法は医師等が副反応と診断をした場合、厚生労働省に報告する流れになっているようなので、気になる症状が出た場合は医療機関を受診するのがよいかもしれません。
予防接種は病気から身体を守る大切なものです。しかし、稀に軽いものから重篤なものまでいろいろな副反応を引き起こしてしまうこともあります。予防接種後、副反応が現れやすいのはいつまでかを前もって確認しておくと、万一の際に慌てずに済みます。
さらに、発熱や下痢、腫れといったような「副反応かな?」と思われる症状が出たら、重篤な場合は医療機関の受診を、軽症なら後日接種した医師に報告しておきましょう。副反応が出た時のことを考えて普段、子どもの体調管理をいっしょにみてもらっている、かかりつけ医で予防接種をするのが望ましいでしょう。
小児科専門医、地域総合小児医療認定医。小児の感染症、アレルギー、免疫・膠原病を中心に東京、横浜の病院で研修・診療の経験を積み、2015年に東京の十条にておひさまクリニック(小児科、耳鼻咽喉科)を開院。子どもたちが健やかに成長していくためのサポートをしたいと思っております。また、3児の父でもあるので、子どもに関することでしたら、お気軽にご相談ください。
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2018年06月04日
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