新生児科医ふらいと先生のお悩み相談室⑤子どもへのコロナワクチン接種はした方がいいですか
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小児科医/新生児科医
小児科医/新生児科医
新生児科医(新生児専門医)×公衆衛生(母性疫学の研究)。漫画『コウノドリ』取材協力、今橋先生の中の人、小児科専門医、小児医療ジャーナリスト、チャイルドリテラシー協会代表理事、みんパピ運営。母と子を通し社会問題を考える。
Twitterフォロワー10.8万人!漫画『コウノドリ』取材協力&今橋先生の中の人としておなじみの新生児科医・今西洋介先生に、乳児を育てるママや妊婦さんがいだきがちな不安をテーマにさまざまなお悩みに回答していただきます。
編集部:夫婦で「接種する・しない」の意見が一致している場合はいいですが、意見が合わない場合などは、どうしたらいいでしょう。
「なぜ、接種する」ことに賛成なのか、逆に「なぜ、打たないのか」の理由をデータ提示した上でしっかり家族内で協議することが大切だと思います。
漠然と根拠なく不安に思う方もいますので、入念な話し合いと同時に話し合いの仕方も大事です。
編集部:ワクチン接種は5歳から可能ですが、幼児期の子どもに「注射を打ちたいか」と聞いたら、多くが「打ちたくない」って言うと思います。子供にもよく説明してあげた方がいいですね。
そうですね。
今回のコロナ禍でメンタルヘルスの不調を訴えているお子さんが多いことがアンケート調査の結果でわかっています。また、メンタルヘルスをやられてしまい、うつ病になるお子さんが増えています。
その理由として、子どもの社会活動が大人から見るよりずっと妨げられているからです。すぐ休校になったり、ずっと授業がオンラインだったり、習い事には行けず友達とも自由に遊べない。だからこそワクチンを打ちたいと言っている子もけっこういます。
小学生の中には、「本来の社会活動を取り戻したいから接種をしたい」と言っているお子さんも多く、そういう声は本人の希望ということでちゃんと聞いてあげないといけないと思います。
編集部:お子さんが望むのに親が止めているってこともあるんですね。
けっこうあります。親御さんが、「私はちょっと迷ったのですけど、本人が打ちたいというので来院しました」という方は結構います。
ワクチンの長期的副反応をよくみなさん、心配されます。つまり、将来大人になったときにワクチンの副作用がどうなるかという問題です。
1951年に制定された結核予防法に基づき1974年に定期接種が開始したBCGワクチンも、ある程度時間を経過しないと副反応の作用はわからないのです。
それに合併症の約9割は1週間以内に起こるというデータがあるので、よくご家族で話し合ってお決めください。
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ふらいと先生(今西洋介)
2022.06.22
子どものコロナワクチン接種の是非が問われるのは、「子どもが大人ほど重症化はしない」ことが現実的にあるからです。
一方で、基礎疾患があるお子さんは重症化リスクが増大する可能性が高いことがわかっていますが、日本小児科学会も一律に打つことを推奨はしていません。
打つことには意義があるけれど、家庭内で相談してそれぞれ決めてもらった方がいいと思いますが、感染者数が増えれば弊害も増えるので、個人的には打った方がよいとは思います。