KIDSNA編集部の連載企画『病とともに家族と生きる』。#01は宮崎ますみ氏にインタビュー。女優業の再開、2児の母親として育児に奮闘する最中、乳がんが発覚する。病気と闘いながら、子どもたちとどのように向き合ってきたのか。病気を通じて得た想いとともに紐解いていく。
入浴中ふと胸に手を当てた時、なんとなく胸にしこりがないか確認したことがある女性は多いのではないだろうか。体を洗うついでであっても、心のどこかで気にかけているものだ。
近年、著名人の乳がん発覚、闘病のニュースが続く。どこか他人事のように感じながらも、決して縁遠い病気ではない。事実、がん大国と言われる日本で、乳がんは女性にできるがんの中で一番多く、毎年新たに乳がんを発症する女性は年間5万人に達する。
今回取材した宮崎ますみ氏は、37歳で乳がん宣告を受けた。
彼女は15歳で芸能界デビューしたのち、17歳で「クラリオンガール」に選出された。「ビー・バップ・ハイスクール」など次々と映画出演を果たし人気を博す中、26歳で結婚を機に芸能活動を休止し渡米。27歳で長男、29歳で次男を出産した。
再度自身の芸能活動を再開させるために帰国の準備を進めていた矢先、乳がんが発覚する。
親の大病を知った子どもが抱える心の葛藤と、それをサポートしきれない母親としての歯がゆい立場を、彼女はどのように乗り越えてきたのか。治療を続けながら感じていた想い、その先に見えたものとは。
病気を経て知った子どもとの向き合い方、家族の在り方を踏まえ、紐解いていく。
子どもの成長とともに自身の芸能活動再開を決意した時、発覚した乳がん。宮崎ますみ氏はどのような想いでこの現実と向き合い、受け止めてきたのだろうか。
ーーまず最初に、病気についてお伺いしたいと思います。宮崎さんは乳がんを患われたわけですが、乳がんを宣告された時の状況について教えてください。
ーー宣告を一人で受けたとき、動揺はしなかったのですか?
「動揺はあまりしませんでした。30代でがんを患った身内や友人が多く、彼らが病としっかりと向き合い、病から様々な学びを得ていた姿を見てきたこともあり、心の免疫ができていたのだと思います。
なぜ今、私はがん宣告を受けたのか、私の学びは何なのかと、とても冷静でした。
病気の一因は自分にもあるのではないか、ではその一因とは何か、医師からの電話の後はずっとそれを考えていました。
徐々に訪れる不安な感情に飲み込まれまいとしていたのかもしれません。
がんになってしまったことを納得するためにも原因を知りたくて、これまでの自分自身の考え方や生活、在り方などを深く見つめなおしました。大病になったのはある意味、自分自身を見つめなおすターニングポイントだったと思います」
ーーご自身を見つめなおしたことは、治療を進める上でどのようにつながったのでしょうか?
自身の病気をどのように子どもに伝えるか、母親として悩む課題でもあるだろう。事実をありのまま伝えた時、子どもはどのような気持ちになるのか。その時抱えたであろう子どもたちの不安を、宮崎ますみ氏はどのように払拭してきたのだろうか。
ーー自分が病気であることを子どもにどう伝えるか、母親として悩みませんでしたか?
大病の治療には副作用がつきものであり、治療が始まれば母親としての役割を果たしきれないこともあるだろう。満足にできないジレンマを覚えながらも、どのような想いで子育てと闘病を乗り越えてきたのだろうか。
ーー闘病中は子どもと接する時間が減ったり、子どもの気持ちを満たしてあげられない場面もあったのではないですか?
乳がんの治療は、宮崎ますみ氏本人だけでなく家族みんなにとっても試練となった。その経験は家族にどういった変化をもたらしたのだろうか。
ーー乳がんを患われてから、ご家族との関係で変化したことはありますか?
宮崎ますみ氏からは実にパワフルで、エネルギッシュな印象を受けた。
闘病中やシングルマザーになり奮闘する姿、自分の経験を活かす仕事を生きがいとして毎日過ごす姿と人生を楽しむべく正直に生きる姿。子どもたちは、母と一緒に元気な時も苦しい時も様々な瞬間を共に過ごし、背中を見てきた。その経験は子どもたちの胸に深く刻まれ、糧になっているだろう。
「ありのままの生き様を見せる」それが彼女の持つ母親像のように感じた。
2019年03月28日
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