専門家が教える。子どもの英会話教育は、家で1日20分のルーティーンが効果的

専門家が教える。子どもの英会話教育は、家で1日20分のルーティーンが効果的

2017.05.29

Profile

平川裕貴

平川裕貴

幼児教育研究家

英語プリスクール「リリパット・リトルキンダー」経営者、「日本・欧米いいとこどり育児」を提唱する幼児教育研究家。経営者としての視点と教育者としての視点から、子ども達が生きる未来の社会を見据えて教育に取り組んでいます。 保育士、英語教師資格保有。

英語教育をする場合、どのような環境を作ればいいのでしょうか?今回は『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱する平川裕貴が、年齢別にどのように英語環境を作れば良いかをお話したいと思います。

妊娠中のママの場合

まずは、ママが英語学習を始めることをおすすめします。カナダ・ブリティッシュコロンビア大学の研究で、「二カ国語を話す家庭の赤ちゃんは、子宮にいた時に聞いた二つの言語に好反応を示す」ということは前回ご紹介した通りです。

前回の記事:幼児期ならまだ大丈夫!英語教育の専門家が考える「子どもが英会話を始める最適な時期」とは

さらに以前、某情報番組でお腹の中の子どもに外界の音が聞こえるかという実験を行っていました。

結果は、お母さんの声だけはしっかり聞こえていたというのです。ですから、


一番効果的なのは、お母さんが二カ国語を話すことなのです。


もし、英語が得意であったり堪能だというなら、英語の新聞や本を、声に出して読むことをお勧めします。

また英語が得意でないお母さんは、簡単なものからで良いので英語学習を始めてみましょう。別にテキストを使わなくても、テレビやYoutubeなどを利用して


ネイティブの英語を声に出してリピートすればいいのです。


歌が好きなら歌詞を見ながら英語の歌を歌うのもいいですね。発音に自信がなくても、お腹の赤ちゃんにはクリアに聞こえるわけではないので大丈夫です。ポイントは、声に出すことです。

子どもが0~1歳半位にすること

人間の器官の中でも、聴覚はとても早くから発達します。お腹の中にいる時から聞こえているのですからね。

そして、数多くの研究からわかるように、バイリンガル環境を作るのは


まだ言葉を話せない赤ちゃんの時からがベストなのです。

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この時期の赤ちゃんには、歌であろうとニュースであろうとドラマであろうと、とにかく英語が耳に入るようにすることが大事です。

日本語にない英語の音に触れさせるのが目的なので、英語が得意なお母さんは英語育児を始めてもいいでしょう。

仮に英語がそれほど得意でなくても、簡単な会話だけ英語で話してみるという手もあります。CDなどを流しておくのももちろんいいのですが、


やはり赤ちゃんは、お母さんの言葉を一番よく聞くからです。


赤ちゃんはまず“音”を聞き取ることから始めます。意味を理解するのはもっと先になりますから、


日本語と英語を混ぜて話しても問題はありません。


ただし、英語育児をずっと続けていくつもりなら、例えば「母親とは英語で、父親とは日本語で話す」というルール付けをしておいた方が、あとあとやりやすいでしょう。

子どもはどうしても圧倒的に聞くことの多い、楽な日本語を使ってしまいますから。

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子どもが2~3歳の時にすること

子どもは2歳くらいから急速に言葉を覚え始めます。この時期からは、


視覚にも訴えていくのが効果的です。


子どもが好きな歌やアニメや映画などを、どんどん英語で見せていきましょう。英語の意味が分からなくても、映像が面白くて見てくれればしめたものです。子どもが興味を示すなら、英語のレベルなど気にせず見せてください。

一日に20分~1時間くらいを目安に、例えば、朝の支度でお母さんが忙しい時に15分ほど見せ、夕食の支度の間に15分ほど見せるという風に、細切れにして構いません。

そうして興味を持ってくれたら、英語教材やTVやYoutubeなどの英語レッスンを利用して、


どんどん英語を口に出させるようにしていきましょう。


「お母さんも英語を勉強したいから」と、簡単な英会話を親子で楽しむのも効果的です。

それ以外は、子どもが他のことをしている時でも、BGMとして英語の歌やニュースなど(大人向けでも構わない)をかけ流して、常に英語が耳に入る環境を維持しましょう。

子どもが4~5歳の時にすること

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4~5歳で初めて英語に触れさせるという場合は、興味を持たせるのに少し苦労するかもしれませんが、基本的には2~3歳の場合と同じです。

英語のかけ流しをどんどんした上で、Youtubeなどで、子どもが興味を持ちそうな英語レッスンやアニメなどを見せるなどして、


興味付けをしていきましょう。


そうして子どもが英語に興味を持ち始めたら、英語教材を買うもよし、英会話教室に行くもよし、またYoutubeなどを利用して家で学習させてもいいでしょう。

仮に、すぐに子どもが英語に興味を持たなくても、かけ流しを続けてください。そして、折に触れ、「将来英語ができないと困る」とか「英語の音は子どものうちにしか身に付かないらしい」という話をしていきましょう。

ちなみに、Youtubeなどの動画サイトには、子ども向けの番組がたくさんできています。また別の機会にでもご紹介できればと思いますが、「子ども 英語」とか「英語レッスン 子ども」などと検索すればいろいろ出てきます。


お母さんも子どもと一緒に、英語を声に出して楽しむようにしてみましょう。


次回は、文字への興味の持たせ方やスペルを学べるゲームなどをご紹介したいと思います。


執筆:平川裕貴

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元日本航空CA。外資系英語スクールマネージャーを経て、1988年子ども英語スクールを開校。現在、英語プリスクールで、3歳から6歳までの子ども達を、幅広い視野と思いやりを持ったバイリンガルに育てている。また、スクール経営の傍ら、長年欧米文化に触れてきた経験から、日本と欧米の優れた点を取り入れたしつけを提唱する幼児教育研究家として活動。フジテレビ『ホンマでっか!?TV』 に子ども教育評論家として出演。また、英語やしつけに関する記事を多数執筆。著書に『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)『グローバル社会に生きる子どものための-6歳までに身に付けさせたい-しつけと習慣』(アマゾン)

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英語プリスクール「リリパット・リトルキンダー」経営者、「日本・欧米いいとこどり育児」を提唱する幼児教育研究家。経営者としての視点と教育者としての視点から、子ども達が生きる未来の社会を見据えて教育に取り組んでいます。 保育士、英語教師資格保有。

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