
子どもがダメなことをしたとき、大声で怒鳴ることや、泣くまで感情的に叱っていませんか。家の外に出すことや、つい手が出ることもあったのではないでしょうか。そんな叱り方をした後は自己嫌悪をして、罪悪感を感じてしまいますよね。そこで今回は、叱る際の心構えや、子どもの年齢別にどんな叱り方をすればいいのか、実際のエピソードも交えて考えてみました。
0歳から共通して叱るのは「危険なことをしたとき」です。特に赤ちゃんは、興味のあるものに何でも触れたり、口に入れてしまったりと、パパやママをハラハラさせますね。まずは何が危険なのかを知ってもらうため、ときには子どもを叱ることも必要です。
そしてもう一つは、「人に迷惑をかけること」をしたとき。社会に出て人に迷惑をかけないよう、しつけで叱る方が多いのではないでしょうか。
子どもが言うことを聞いてくれないと、思わず大声で怒鳴るときや、手が出る寸前まで感情的になってしまったことはありませんか?
家の外に出すことや、大声で叱る必要があるケースもありますが、あまりにも長時間叱ると、子どもは参ってしまいますし、親の方も激しく消耗してしまいます。子どもに少しでも反省の色が見えたら、気持ちを切り替えて、次はどうすればいいのか前向きにアドバイスすることが大切かもしれません。
子どもを叱り、我が子の泣く声を聞いてはじめて「ああ、やってしまった」と思った経験はありませんか?
叱りすぎると、子どもに対する罪悪感とともに、自己嫌悪もしてしまいますよね。そんなときは、決して自分を責めすぎたりせず、心を落ち着かせて気持ちの切り替えをすると良いでしょう。そして、叱った後には子どもを抱きしめたりするなど、フォローが必要になります。優しくフォローすることで、子どもも安心感が生まれますし、親も「こちらこそごめんね」と素直になれるきっかけにもなります。
子どもは自分なりに日々を精一杯生きていますし、親も叱るときは伝えようと一生懸命です。お互いにすれ違うことがあっても、最後には仲直りできると良いですね。
はっきりした区切りはありませんが、おおよその年齢別で、叱り方を考えてみました。
0歳の赤ちゃんはまだ言葉はわかりませんが、ママが嫌な顔をしたら「受け入れられていない」、優しい顔をしたら「受け入れられている」と感じ取ることができます。大声でむやみに叱らず、短い言葉で制止しましょう。びっくりしたり、泣くことで抵抗したら、言葉はわからずとも優しく話しながら抱きしめる、ということを繰り返していくうちに赤ちゃんも学んでいけると思います。
言葉を理解し始める子が多いようです。しかしまだ良いことと悪いことの区別もつきにくく、特に好奇心の強い子には叱る回数が増えてしまいがち。止めに入ったら子どもの目線になり、短めにわかりやすく「〇〇で遊びたかったんだね。でもお友だちからいきなり取ったらびっくりしてかわいそうだよ」のように理由を話してみましょう。お友だちに謝ることができたらほめたりして、愛情をもってフォローしたいものです。
イヤイヤ期といわれていて、こだわりが強くなる子も。また、行動範囲が広がってお友だちとの関わりが増え、手が出るケンカなども増えるかもしれません。おしゃべりが上手な子も多くなりますが、それでも自分の気持ちをうまく伝えることができないので、大人が間に入ることも必要です。また、子どもの行動にもそれなりの理由があるので、子どもの言い分も一旦聞いてから、譲歩したりして子どもの気持ちを尊重することも大切かもしれません。
実際にいつ、どんな場面で子どもを叱ったのかママたちに聞いてみました。
「筆者の息子は一時期、授乳時に乳首を噛むことがあったので、鼻をつまんだりしていました。しかし、なかなかやめず、痛いからやめて!と怖い顔で怒って無理やり離すと、泣く我が子。どうしたら良いのか悩みました」
鼻をつまむ、おっぱいを離すなどをして、噛まずに飲むようになったら「上手に飲めるね」と優しいママの表情に戻ると、赤ちゃんも安心します。ただ、あまり大げさに反応すると、かえって逆効果だったり、おもしろいと思われてやめなくなることもあるようです。
「家でお友だちと遊ばせていたら、おもちゃの取り合いに。お友だちを叩いてしまったときにまず私が謝って、子どもにもいっしょに謝らせて、もうやらないでねと言い聞かせました」
叩いてしまった子どもに、なぜ叩いてしまったのかとその理由を聞いて、うまく言えなくてもいいので考えさせると良いでしょう。「お友だちは叩かれて痛くて悲しい気持ちになってしまった」ということも伝えたいですね。
「うちの子は落ちている木の枝などの棒が大好き。走ったり振り回したりして、万が一目や顔、喉などに刺さっては危険だと思い、危ないから置いていきなさい、と厳しく言ってもなかなか離さないので、ヒヤヒヤしています」
走ったり振り回すのは危険ということは伝えた方が良いですが、砂に絵を描いたりして遊ぶ約束ができればいいよ、と妥協案を出してみてはいかがでしょうか。お互いが譲歩できると、信頼関係も強まり、話し合いの大切さも身につくかもしれません。
子どもを外に出すと、危険なことをしたり迷惑をかけてしまうことがあります。そんなときつい手が出る寸前までいきそうになり、感情的に怒鳴ることなどで、自己嫌悪に陥ってしまいますよね。
ですが大声で泣く子どもに対して罪悪感を感じても、ママは自分を責めすぎる必要はないのではないでしょうか。気持ちの切り替えをして、次はどうしたら良いのかを子どもといっしょに前向きに考えられると良いですね。
2017年01月24日
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