カリスマ保育士「てぃ先生」の人気連載コラム。今回は、多くのパパとママが気になる「イライラしないトイレトレーニングの考え方について教えてくれました。
こんにちは!てぃ先生です。
前回の「子どもとスマートフォンの関わり方」は読んでいただけたでしょうか?
安易にスマートフォンはダメだと決めつけるのではなく、子どもが上手に使えるように考えてあげたいですね。この先、電子機器が使えないと便利に暮らせませんから!
今回は、「『イライラしない』トイレトレーニング」の考え方についてお話します。
皆さんは、子どものトイレトレーニングをいつ始めようと考えていますか?
2歳になったら?歩き始めたら?周りにそのような動きがあったら?
本気でトイレトレーニングについて考えるのであれば、0歳から始めることができます。
例えばオムツ替え、お家のどこでやっていますか?リビング、寝室、場合によって異なるなど、それでは勿体ないです。
もし、トイレのスペースに少しでも余裕があるのであれば、そこで替えてあげてください。もしくはトイレの近くでも構いません。
皆さんが用を足すとき、必ずトイレに行きますよね。そこ以外でするなんて考えません。それは「そういったことはトイレでするものだ」という意識がはっきりとあるからです。
上で挙げたように、オムツ替えもトイレ、もしくはそこに近い場所で毎回行うことにより、「ここでキレイになる」「さっぱりする場所」という意識を作ることができます。
さらに、最近のオムツは高性能なものが多く、不快感を覚えにくい場合がありますから、オムツ替えの際にはパパママの方から「おしっこ(うんち)出たね。キレイにしようね」「さっぱりしたね!」といった具合に言葉で補足してあげるとより良いと思います。
こういったことを0歳の頃からやったかやらなかったか、それだけで後のトイレトレーニングの本番を迎える際に随分と変わってきます。
本番を迎えたかどうかについては、以下のようなポイントで考えてみてください。
歩けなければトイレにたどり着くこともできません。当たり前のようですが大事なことです。
オムツを触ってみて、2時間以上でていないようであればOKです。尿意を感じられたとしても、それが30分おきではトイレに行くだけで1日が終わってしまいます。
ここは完璧でなくても構いません。なんとなくでも大丈夫。でも「本当?」とか「さっきも行ったじゃん」といった言葉がけは控えるようにしてください。子どもが自分の判断を信じられなくなります。
しっかりと歩ける、尿もためられる、尿意も感じられる、それでも勝手にトイレにいくことは難しいですよね。大人の補助が必要になります。だから「おしっこ出る!」など、自分の意思を言葉やジェスチャーで伝えられるか確認を。
とにかく「自分の意思でトイレに行きたいと考えられるようになること」が最重要です。
これだけのステップを乗り越えて、ようやくトイレトレーニングに臨むことができるのです。
早く始めたから膀胱が大きくなるわけではないし、口うるさく言ったから尿意を感じられるようになるわけでもありません。大人の都合でトイレトレーニングをしようと思っても不可能なのです。
その子の性格や出来る出来ない云々ではなく、脳と身体の機能の成長がまだそこに達していない、それだけのことです。
早くオムツが取れたからすごい、そうでなかったからダメなど、お友達と比べても何の意味もありません。
トイレトレーニングについて、そして子どもの成長について調べれば調べるほど、その無意味さがよくわかると思います。
イライラしたって仕方ない。意味がない。
一生オムツがとれずにそのまま、ということはまずないのですから、「そのうちとれるでしょ」とパパママが大らかに、焦らず、お友達と比べず、子どもの成長を見守ってあげてください。
ご参考までに。
てぃ先生
関東の保育園に勤める男性保育士。
ちょっと笑えて、可愛らしい子どもの日常をつぶやいたTwitterが好評を博し、フォロワー数は46万人を超える。
Twitter原作のマンガ『てぃ先生』(KADOKAWA/メディアファクトリー)は20万部を突破、著書である『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は15万部を超える大人気作に。他にも『ハンバーガグー!』『園児がくれた魔法の言葉』などを出版。
保育士として勤務する傍ら、その専門性を生かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演活動も年間50本以上。
他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。
ちなみに、名前の読み方は「T」先生。
2017年08月26日
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