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つわりで傷病手当は受け取れる?条件や申請について
つわり中は無理せず過ごそう
妊娠中につわりで体調を崩すママもいるでしょう。つわりには個人差があるようですが、日々の生活や仕事に支障をきたすような、重いつわりを経験する方もいるかもしれません。今回は、つわりで傷病手当が受給できるかや受け取るための条件、診断が下りる目安や診断書のもらい方などをご紹介します。
傷病手当とは
傷病手当とは、全国健康保険協会の資料によると、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。
妊娠中につわりになったとき、傷病手当がもらえるとママの不安を少しでも取り除くことができるかもしれません。妊娠中のママの中には、つわりは病気ではないため、傷病手当がもらえないと思っている方も多いようです。
数日であれば有給休暇を消化してもよいかもしれませんが、頻繁に休んでしまった場合や、長期で休むことになった場合に、有給休暇を使い切ってしまわないためにも、傷病手当の制度を知っておくとよいかもしれません。
妊娠中の不安定な気持ちを払拭するためにも、傷病手当が受給できる症状の目安や診断書のもらい方などをしっかりと確認しておきましょう。
つわりで傷病手当は受給できるか
つわりで傷病手当が受給できるかどうかは、一般的に、つわりの症状が悪化して、医師から日常生活を送れない程の病的な状態である妊娠悪阻などと診断を受けて治療をしているかで判断されるようです。
妊娠高血圧症候群や切迫流産のように安静にしなくてはいけない期間についても対象になる場合があります。
つわりで傷病手当が受給できる条件
つわりで傷病手当を受給するには、以下の全ての条件を満たす必要があります。
- 健康保険に加入している
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業である
- 仕事に就くことができない
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けない
- 休業した期間について給与の支払いがない
育児中のママの中にはパートで働いている方もいるでしょう。パートとして働いていても、労働時間の長さにより健康保険に加入していれば、傷病手当を受給することができるようです。
傷病手当の申請方法
傷病手当を受け取るためには、支給申請書を加入している健康保険の保険者に提出する必要があります。
申請書は、本人が記載する部分と会社が記載する部分、医師が記載する部分に分かれているため、加入している健康保険の窓口に問い合わせをして、必ず手順や書き方を確認するようにしましょう。
つわりの診断書をもらうとき
つわりでどのような症状があるときに、仕事を休むべきなのか知りたいママもいるでしょう。傷病手当を受給するために、医師の診断が下りるつわりの症状の目安をまとめました。
診断が下りる目安
- 食事ができない日が続く
- 1日に複数回の嘔吐がある
- 体重が急激に減っている
- めまいや頭痛などで立ち上がれない
- 電車に乗ることができない
- 脱水症状がある
診断がおりる症状の目安は、明確に決まっているわけではないようですが、上記の症状がある場合は、つわり(妊娠悪阻)として診断書を書いてもらえることが多いようです。
症状を自己申告するだけで診断書を書いてもらえたというママや、どんなにつらい症状でも検査結果の数値から判断されたというママの声もあるので、かかりつけの医師に自分の症状を的確に伝え、相談することも大切でしょう。
診断書のもらい方
かかりつけの産婦人科で診断書をもらう以外にも、「母性健康管理指導事項連絡カード」という、診断書と同じ効力を持つカードもあるようです。
女性労働者から、勤務先にこのカードが提出された場合は、カードに記載された内容に応じた措置を講じる必要があると定められています。
どちらも医師の診断結果により判断されるため、医師と相談することが重要のようです。
傷病手当を受給するときの注意点
つわりで傷病手当を受給するときには、健康保険に加入しているともらえる他の手当についても、知っておくとよいかもしれません。
出産のために会社を休み、給与の支払いが受けられない場合に、出産手当金が健康保険から支給されます。傷病手当金を受給する期間に、この出産手当金を受給する場合もあるかもしれません。
全国健康保険協会の資料によると、平成28年4月からは、傷病手当金の額が出産手当金の額より大きければ、その差額を受給することができるようになったようです。
妊娠や出産にかかる費用ともらえるお金について、しっかりと把握しておきたいですね。
つわり中は無理せず過ごそう
つわりで今まで通りの生活ができなかったり、仕事に行けずに不安になるママもいるでしょう。吐き気などの不快感がひどい場合は、日常生活に支障をきたす場合もあるようです。
また、妊娠中は気持ちが不安定になりがちなので、つわりで傷病手当がもらえると、ママにとっても安心できるかもしれません。
妊娠中は無理はせず医師と相談しながら、定められた制度をうまく利用して、穏やかに過ごしたいですね。
※記事内で使用している参照内容は、2020年2月3日の記事作成時点のものです。