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【産婦人科医監修】妊娠中におすすめしたいホットの飲み物の効果
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田園調布オリーブレディースクリニック院長/医学博士/東海大学医学部客員講師/日本産科婦人科学会専門医、指導医/母体保護法指定医/女性ヘルスケア専門医/日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)/日本内視鏡外科学会技術認定医/がん治療認定医
田園調布オリーブレディースクリニック院長/医学博士/東海大学医学部客員講師/日本産科婦人科学会専門医、指導医/母体保護法指定医/女性ヘルスケア専門医/日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)/日本内視鏡外科学会技術認定医/がん治療認定医
信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
妊娠中はつわりや味覚の変化が多く、気を付けないといけないことも増えます。そのためどのような飲み物を飲んだらよいのか分からなくなることも。妊娠中におすすめしたいのは、身体を温めるホットの飲み物です。先輩ママたちはホットのどのような飲み物を飲んで、妊娠時期を過ごしていたのでしょうか。体験談をご紹介します
妊娠中に飲むホットドリンクのメリット
妊娠中の身体に、冷えは大敵です。冷えると手足のむくみや、腰痛の悪化、下痢などの症状を引き起こすことがあります。さらに、つわりの程度に影響したり、ひどい場合にはお腹が張りやすくなり早産につながるなど、多くの影響が指摘されています。
このような理由から、妊娠中は身体を冷やす冷たい飲み物ではなく、あたたかい飲み物を飲むことがよいとされています。
ホットドリンクは血行を促し、身体全体を温めます。また、ホットの飲み物を飲むとリラックスした気持ちになることがあるでしょう。ストレスが溜まりやすい妊娠中は、ホットドリンクを飲んでホッと一息つくとよいかもしれません。
しかし、つわりがひどかったり、さっぱりした味しか受け付けない場合は、冷たい飲み物を少しずつ飲むのがいいでしょうか。大切なのは、水分を摂取することです。
妊娠中のママが飲んでいたホットドリンク
では、実際に妊娠・つわりを経験したママは、どのような飲み物を飲んで過ごしていたのでしょうか。
生姜湯
寒い時期や、特に身体を冷やしたくないときは、生姜湯を飲むのがよいでしょう。すり下ろした生姜をお湯に入れて飲みますが、お好みでレモンやハチミツを入れたり、ノンカフェインの紅茶にいれるなど、アレンジをするのもおすすめです。
気を付けたいのは、すり下ろした生姜を入れた後は、一度加熱をすること。加熱をすると、生姜に含まれるジンゲロールという成分がショウガオールという成分に変わり、このショウガオールこそが、身体を芯からポカポカにする成分なのです。
ノンカフェインの紅茶
ノンカフェインの紅茶はスーパーやドラッグストアに売っていることも増え、わりと簡単に買うことができます。もともと紅茶が好きなママは、妊娠中はノンカフェインの紅茶を飲んでいたという声がありました。
妊娠中にカフェインを含んだものを飲むと、赤ちゃんが低体重児になってしまうリスクがあります。できるかぎりノンカフェインの飲み物を選び、リスクを避けたいと考えるママが多いでしょう。
ルイボスティー
ルイボスティーにもカフェインが含まれておらず、渋みの少ない味わいはホットで飲むのにも向いています。つわり中にもすっきりとした後味が飲みやすかったという声も。
ルイボスティーに含まれるマグネシウムは興奮を鎮める効果があり、なかなか寝付けないときなどにもリラックスする効果が期待できます。また、マグネシウムには腸の中で硬くなった便を柔らかくする効果があるので、便秘になりがちな妊娠中には嬉しいと感じるママも。
たんぽぽコーヒー
たんぽぽコーヒーとは、たんぽぽの根を香ばしく焙煎して作ったコーヒー風味の飲料です。カフェインが含まれていないため、妊娠中でもどうしてもコーヒーが飲みたい、というママに好まれています。ホルモンバランスを整える効果も期待できるといわれています。
ほうじ茶や玄米茶
ほうじ茶や玄米茶は、コーヒーや紅茶、緑茶などに比べるとカフェインの含有量が少ないため、妊娠中に飲んでいたというママは多いようです。ただ、カフェインが全く含まれていないわけではないので、飲みすぎには注意するようにしましょう。
食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~/厚生労働省
ホットミルク
お茶や白湯ばかりでは飽きてしまうときに、ホットミルクを飲んでいたママも。温めた牛乳に少しだけ砂糖やハチミツを入れると、ホッとする味に変身します。
そして牛乳といえばカルシウム。赤ちゃんの骨や歯の形成には、ママがカルシウムを摂取することが大切です。カルシウムは日本人が普段から不足しがちな栄養素なので、カルシウム摂取の観点からも、妊娠中のホットミルクはおすすめです。
ホットレモン
絞ったレモン果汁とハチミツをお湯で割って作るホットレモン。レモンの酸味で口の中がすっきりするため、つわりがひどいときによく飲んでいた、というママも多いようです。
また、レモンといえばビタミンC。ビタミンCは、妊娠中に不足しがちな鉄の吸収をサポートする効果もあるので、貧血気味のママにもホットレモンはおすすめです。
白湯
妊娠中の定番といえば、白湯。ノンカフェインの飲み物を買いに行ったり、カフェインが含まれていないかどうかを気にすることが面倒に感じてしまって、結局白湯ばかり飲んでいた、という声も。
ホットドリンクの注意点
妊娠中はホットの飲み物を飲むことがよいとされていますが、気を付けないといけないことがあります。
まず、65度以上の熱すぎる飲み物を飲むと、食道がんのリスクが高まるとして、国際がん研究機関が注意喚起をしています。妊娠中だけに限りませんが、熱いお茶などを飲むときは、冷ましながら飲むようにしましょう。
また、妊娠中は寝不足や身体の変化などの影響で、普段よりもぼんやりとしてしまうことも。熱い飲み物を用意しているときに、やけどをしないように気を付けましょう。
体験談
ホットの飲み物に関する体験談を聞きました。
30代/1児のママ
40代/2児のママ
普段はコーヒーが大好きですが、妊娠中は控えなくてはいけなかったので、一日に一杯だけの楽しみにしていました。それ以外は白湯や緑茶などを飲んで水分補給をしていました。
気分に合わせてホットの飲み物を楽しもう
妊娠中は体調の変化や味覚の変化が大きい時期。昨日まで苦手だったものが今日は美味しく感じることも多々あります。ノンカフェインやローカフェインのホットドリンクは色々な種類があるので、ぜひ気分に合わせて試してみてはいかがでしょうか。
監修:杉山太朗
Profile
杉山太朗
信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。
3月生まれだったので、妊娠中期~後期は寒い時期でした。身体を冷やさないようにと病院でも繰り返し言われていたので、市販の生姜湯を飲んだり、ティーバッグの紅茶にすり下ろした生姜を入れたりしていました。