【産婦人科医監修】妊娠中に炭酸水がおすすめな理由。妊婦が選ぶときのポイントについて

【産婦人科医監修】妊娠中に炭酸水がおすすめな理由。妊婦が選ぶときのポイントについて

2019.05.20

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杉山太朗

杉山太朗

田園調布オリーブレディースクリニック院長/医学博士/東海大学医学部客員講師/日本産科婦人科学会専門医、指導医/母体保護法指定医/女性ヘルスケア専門医/日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医(腹腔鏡・子宮鏡)/日本内視鏡外科学会技術認定医/がん治療認定医

信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

妊娠中、つわりで十分な水分や食事がとれないけれど、炭酸が飲みたくなる人は少なくないようです。妊娠中の炭酸水の選び方のポイントと炭酸水がおすすめの理由を解説します。また、炭酸水を飲みすぎると起こる影響についても併せてご紹介します。

妊娠中、炭酸水は飲んでもよい?

妊娠中はつわりで食事がとれなかったり、胃が圧迫されて気持ちが悪いときに炭酸が飲みたくなるママもいるでしょう。

妊娠中に炭酸水を飲むことは問題ありませんが、炭酸水の選び方や飲む量については注意が必要です。

炭酸水を選ぶときのポイント

妊娠中に炭酸水を飲むときには以下のようなことに注意しましょう。


無糖

炭酸水とは、炭酸ガスと水を合わせたものです。ソーダ水と呼ばれることもあり、商品によって炭酸の強さもそれぞれです。

炭酸水を飲むときは、炭酸水と炭酸飲料の違いを知っておくことが大事です。

炭酸水は、炭酸ガスと水だけで作っていますが、炭酸飲料は、甘味料や酸味料、香料を含んで飲みやすいようにしています。

炭酸飲料を飲みすぎると、糖分の摂りすぎになり、妊娠糖尿病になる可能性もあるため注意が必要です。

妊娠中は、無糖の炭酸水を選びましょう。


ゼロカロリー

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iStock.com/yipengge

飲料100mlのカロリーが5Kcalの場合はゼロカロリーと表記してよいことになっているため、ゼロカロリーと表記がある場合でも、カロリーが完全にゼロではない場合があります。

また、カロリーゼロには人工甘味料が大量に使用されています。人工甘味料をたくさん摂ると、頭痛を引き起こす人もいます。人工甘味料のなかには、インスリンを過剰に分泌する作用を持つものもあるので、ゼロカロリーの炭酸飲料をたくさん飲むと、糖尿病などリスクに繋がる恐れがあります。

ゼロカロリーだから大丈夫だと思って飲みすぎないことが重要です。


ノンカフェイン

炭酸飲料のなかにはカフェインが入っているものもあります。

ママが飲んだカフェインは、胎盤を通してお腹のなかの赤ちゃんに届きます。お腹の赤ちゃんはまだ上手くカフェインを分解できません。

また、カフェインはカルシウムや鉄分などの吸収を妨げる作用があるので、妊娠中のママはカフェインの摂取量に注意が必要です。

妊娠中に炭酸水を選ぶときは、カフェインが入っていないか表示を確認しましょう。

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妊娠中は炭酸水がおすすめ

妊娠中に炭酸水がおすすめの理由をご紹介します。


つわりが和らぐ

つわりで気持ちが悪いときに炭酸水を飲むと、口の中がすっきりしてつわりの症状が楽になったという人もいるようです。

つわりがひどいときは水分もとりにくく、水分が不足しがちになり、脱水状態になる場合もあります。

炭酸水が飲めるのであれば、炭酸水で水分補給をするとよいでしょう。


便秘解消

妊娠時は、ホルモンバランスの変化や水分不足などが原因で便秘になりやすいです。

炭酸は胃腸に刺激を与えるため、内臓機能が活発に働き、便が出やすくなるため便秘が解消されるかもしれません。


疲労回復

炭酸水に含まれている重炭酸イオンは、疲労物質の乳酸を中和して疲れを溜まりにくくさせる役割があります。

二酸化炭素を身体のなかに取り入れて血管を拡大させ、血液の量が増加し、代謝をよくさせるため疲れがとれやすくなるかもしれません。

炭酸を摂りすぎると起こる影響

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iStock.com/RuslanDashinsky

妊娠中に炭酸を摂ると、つわりの緩和や便秘解消などよいこともありますが、炭酸を摂りすぎると以下のような影響が起こる場合があります。


下痢

炭酸水は胃を刺激して消化を助けてくれる役割がありますが、飲みすぎると腸への刺激が大きくなり、下痢を引き起こす場合があります。

胃腸が弱っているときは炭酸水は控えましょう。


ゲップやおならが多くなる

妊娠をしてからケップやおならが増えたと感じている人は少なくないようです。

妊娠すると、ホルモンバランスが変化して胃腸の動きが鈍くなったり、お腹が大きくなって臓器が圧迫されるため、ゲップやおならが増えるといわれています。

炭酸はガスが含まれているため、炭酸水を摂りすぎるとゲップやおならがより増える可能性があるので、気になる場合は控えた方がよいでしょう。


気分が悪くなる

炭酸を飲みすぎると、胃に炭酸ガスが溜まって不快感を感じたり、気分が悪くなる場合があります。

つわりのときに炭酸を飲んで胃がすっきりする人もいますが、飲みすぎてしまうと逆に気持ちが悪くなる場合があります。

妊娠中の炭酸飲料は選び方と摂取量に気をつけて飲もう

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iStock.com/gpointstudio

妊娠中、つわりがつらくて常に気持ちが悪かったり、水分や食事が十分にとれない人もいるでしょう。胃が圧迫されて気持ちが悪いときに炭酸が飲みたくなるという人もいるようです。

妊娠時の炭酸水は、つわりの症状が緩和されたり、便秘解消や疲労回復によいですが、飲みすぎると下痢を引き起こしたり、ゲップやガスが増えたり、気分が悪くなるなど逆効果になる場合もあるので注意が必要です。

炭酸水を選ぶときには、ゼロカロリーに注意して、無糖でノンカフェインのものを選ぶことがおすすめです。

妊婦さんは、お腹の赤ちゃんのことを考えて体重管理や食べ物や飲み物が制限されることも多いですが、妊娠中でも飲める炭酸水を選んで、摂取する量に気をつけることが大切です。


監修:杉山 太朗(田園調布オリーブレディースクリニック)

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杉山太朗

杉山太朗

信州大学医学部卒業。東海大学医学部客員講師、日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医。長年、大学病院で婦人科がん治療、腹腔鏡下手術を中心に産婦人科全般を診療。2017年田園調布オリーブレディースクリニック院長に就任。患者さんのニーズに答えられる婦人科医療を目指し、最新の知識や技術を取り入れています。気軽に相談できる優しい診療を心がけています。

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