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大人の心に沁み、子どもの心に響く。親子で読みたい絵本8選
子ども向けの絵本の中には、子どもが楽しめるのはもちろんですが、大人が何度もページをめくりたくなるような本もあります。今回は、親子で楽しめる内容の深い絵本をセレクトしました。絵や言葉が表現豊か、社会や世界のことを知ることができるなどポイントとともにご紹介します。
あさになったのでまどをあけますよ
荒井良二さんの独特のタッチの絵と言葉が綴られた世界観に引き込まれる絵本。
シンプルな構成の中ながらも、「朝に窓を開ける」という当たり前の日常の大切さに引き込まれます。大人も疲れた時にこの絵本を開くと、明日への活力になるかもしれません。
ことばのかたち
子どもの頃に、おーなり由子さんの漫画に親しんだママもいるかもしれません。
もし言葉の向こう側の風景が見えたなら、という想像力を膨らませてくれます。これから言葉を覚える子どもにも読ませたいですね。大人は普段使っている「言葉」について改めて考えさせられます。親子で言葉の使い方が変わるきっかけになりそうな絵本です。
ぼくは0てん
ファッションデァイナーでもある著者が「他人の評価から自由になってほしい」というメッセージを伝えてくれる絵本です。
それぞれキャラクターになった「てんすう」たちがかわいいので、子どもは純粋に楽しめます。大人にとっても自分の得意なことを見つけ出していくストーリーは、子育てや生き方の参考になるかもしれません。
あおいアヒル
絵もストーリーもすてきな絵本として純粋に楽しめるのですが、子どもの成長とともに変わる親子関係を描いているので、大人が読んで自分を育ててくれた両親に思いをはせることにもなるでしょう。
というのも、著者が認知症の祖母と過ごした体験を元に描いた絵本だからです。世代をつないでいく揺るぎない愛情を再確認できる一冊です。
きょうはマラカスのひ
独特なタッチの絵が楽しめるだけでなく、言葉のリズムが楽しいので、親子での読み聞かせにぴったりです。
読んでいるだけで元気が出るような絵本。子どもの年齢によって伝わる内容が異なりますが、友達が来るわくわく感や一生懸命に練習する姿には年齢も関係なく共感できそうです。
タンタンタンゴはパパふたり
絵本としておもしろいだけでなく、子どもに多様性について自然に伝えることができる名作です。
大人にとっては家族の形について改めて考えるきっかけになるかもしれません。ニューヨークの水族館で実際にあったことがベースになっているので、ペンギンの生態を学ぶこともでき、生物多様性に興味を持つきっかけにもなるのではないでしょうか。心が温かくなる本です。
せかいいちうつくしいぼくの村
美しい絵で進んでいく悲しいストーリー、そして衝撃的な結末に親子で考えさせられる一冊です。
戦争の悲惨さを知るきっかけになるだけでなく、これから子どもが成長していく中でニュースを自分ごととして想像する力を養ってくれます。ひとりの大人として、世界で起こっていることを知るべきだと思わせられる、ずっと大切に読み続けたい絵本です。
翻訳できない世界のことば
子どもも大人も、この絵本によって「言葉の深さ」を知ることができます。
読み聞かせにもぴったりですが、世界中にある多様な文化を知ることができるので、大人もひとりの時間にぱらぱらとめくりたくなるような本ではないでしょうか。新しい世界の見方を考えさせてくれる一冊です。
<執筆>KIDSNA編集部