東京の日本橋で「巨大グマ」が大暴れ…秋田「イオンにクマ侵入」どころの騒ぎではない激ヤバ事件の結末
ノソノソと3人の若者を引きずり…
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11月16日、秋田県能代市の「イオン能代店」にクマが侵入し、2時間半後に駆除された。ノンフィクション作家・人喰い熊評論家の中山茂大さんは「約80年分の北海道の地元紙を通読し、ヒグマによる事件を収集・データベース化した。その中にも、繁華街や住宅街にクマが乱入して大騒ぎになった事例が記録されている」という――。
秋田ではイオンにクマが乱入
クマが冬ごもりに入る11月半ばを過ぎても、人身被害が収まらない。
それどころか16日には、秋田県能代市のイオンにクマが乱入して大騒ぎになった。
スーパーマーケットにクマが闖ちん入したのは、今年10月に群馬県沼田市恩田町のスーパー「フレッセイ沼田恩田店」に体長1.4メートルの熊が侵入した事例と、昨年12月に秋田県秋田市土崎港のスーパー「いとく土崎みなと店」に50時間以上居座り続けたクマが記憶に新しい。
これらのケースに対応して、「センサー式自動ドア」を「手動式」に変更するなどの対策をとる自治体も出て、もはや繁華街にクマが出没するのは、驚くことではなくなった感がある。
筆者は北海道の地元紙80年分を通読してヒグマによる事件を収集、データベース化して、拙著『神々の復讐』(講談社)にまとめたが、過去に繁華街あるいは住宅街にクマが乱入して大騒ぎになった事件はいくつか記録されている。
「飼っていたクマ」が凶暴化し…
古い記録では、明治8年8月3日の「読売新聞」に、岡山県津山での大騒動がかなり面白く描かれている。
津山より知らせに、美作の国入庭郡下茅村の百姓が飼って置いた熊を、久世駅中町の中川善八というものが、その熊を買いうけてよく手馴れし、これまであばれたこともなかったが、先月八日、どうしたことかほえ出して恐ろしい勢いになり、繋いである鉄鎖を捻り切り、まわりの囲いをさんざんにこわして飛び出し、人を見次第にとびついて引き倒し、にげるもあれば転ぶもあり、やがて人家へ這い入って暴れまわり、二階へかくれるやら裏口へ逃げ出すやら大騒ぎになって、そのうち辰藏というものは十二歳と九ッになる子供を抱いて寝て居る処へ暴れこみ、それという間に二人の子供を布団へつつみ押入へいれて声を出すなと言って親父は逃げ出す、(中略)熊はこの家を出でて、またまた隣家へはいり家内のものは二階へかくれると亭主の虎藏は酒に酔って寝ていたが、この騒動に目をさまし、息子を抱いて逃げ出す、熊は後より飛びつき今こそ命が消えるかと思ううち、この家を出ると、また一人の子供にくらいつき体中へ傷を負わせて東西南北を暴れ歩き、誰一人これを鎮めるものなく、怪我人も大勢あり、家々では道具その外を損じさせ、実に驚く騒ぎをいたし(後略) |
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いったいなにを腹に据えかねたのか、ひどい暴れようだが、死人が出なかったのは幸いであった。
次に東京都心にヒグマが逃げ出して大騒ぎになった記事を見てみよう。





























