鉄球を両手に持ったまま椅子に座って寝た…「努力でも知識でもない」エジソン級アイデアを生むのに必須の要素

鉄球を両手に持ったまま椅子に座って寝た…「努力でも知識でもない」エジソン級アイデアを生むのに必須の要素

頭の中にあえて余白につくることで斬新なアイデアが生まれる

人々を驚かすようなアイデアを生み出すにはどうしたらいいのか。戦略コンサルタントのジョセフ・グエンさんは「頭の中にあえて余白につくることで、従来のものとは別の斬新なアイデアが生まれる。エジソンもアインシュタインも意図的に考えないことで、降りてくる神聖なメッセージをダウンロードできる状態にした」という――。 ※本稿は、ジョセフ・グエン『考えすぎない練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、矢島麻里子=訳)の一部を再編集したものです。

奇跡が起こるための余白をつくり出す

【今日、私は奇跡が起こるための余白をつくる。大事なのは、奇跡の大きさではなく、奇跡が起こるための余白をどれだけつくるかだ――カイル・グレイ(作家)】

禅師と学者の物語――茶碗を空にする

昔々、賢明な禅師がいました。人々はその禅師の助けを求めてはるばる遠くから訪ねてきました。その見返りに、禅師は人々に教えを説き、悟りに至る道を示しました。ある日、一人の学者が助言を求めて禅師のもとを訪ねてきました。

「禅について教えていただきたくて参りました」

と学者は言いました。

ほどなくして、学者の頭の中は彼自身の意見と知識でいっぱいであることが明らかになります。学者は自分の話で禅師の説教をたびたび遮り、禅師の話に十分に耳を傾けませんでした。そこで、禅師はお茶を飲むことを穏やかに提案しました。

禅師は学者の茶碗に静かにお茶を注ぎ始めます。茶碗がいっぱいになってもなお注ぎ続け、茶碗からお茶があふれ出してテーブルや床にこぼれ落ち、ついには学者の上着にかかってしまいました。

「やめてください! 茶碗はもういっぱいです。見えないのですか?」

と学者は叫びました。すると禅師は「おっしゃるとおり」と笑顔で答えました。

「あなたはこの茶碗のようです。知識でいっぱいで、これ以上何も入りません。茶碗を空にしてから私のところへ戻っておいでなさい」

「無」について多くのことを書けるというのは皮肉なことです。それこそが余白、つまり「無」なのです。

宇宙と量子物理学を学ぶと、すべての始まりは「無」であることがわかります。そのため、偉大な精神的指導者(スピリチュアルマスター)は、これを「大いなる無」と呼びます。創造するには、まず余白がなければなりません。同じことが私たちの頭の中にも当てはまります。

新しい考えなど、何か新しいものを生み出したい場合は、まずは余白をつくり出して、人生を変えるような新しいアイデアを受け取れるようにしなければなりません。茶碗のたとえのように、あなたの頭が従来の思考でいっぱいだと、あなたが求める変化を生み出す新たな考えが頭の中に入ってくることができません。

考えないことによって、この余白をつくることができます。考えようとする猛烈な努力をやめたとたん、新しい考えやアイデアが頭に入ってくるための余白が生まれます。自分の今の考え方に疑問を呈する質問も、頭の中に余白をつくるのに効果的です。

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2025.11.01

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