テレビで扱うほど「田久保応援団」は増えていく…「辞めない」「卒業証書見せない」田久保市長が狙う「ゴネ得」
すでに「叩かれすぎてかわいそう」の声が醸成されている
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「ワイドショー化」された田久保市長
静岡県伊東市の田久保真紀市長に、日本全国がクギ付けだ。学歴詐称疑惑が発展した結果、市議会では不信任決議案が全会一致で可決した。しかしながら、なぜ一地方都市の首長が、ここまで注目されるのか。その背景にある要因を考察すると、「ワイドショー化」されやすい理由が見えてきた。
静岡県伊東市議会で不信任決議が可決され、報道陣に囲まれる田久保真紀市長=2025年9月1日午前
田久保氏は2019年から伊東市議を務め、2025年5月の市長選で、現職だった小野達也氏との一騎打ちを制し初当選した。約1800票差で「男性の現職を、女性の新人が破った」として、一部メディアなどでは好意的な報道が目立った。
しかし、しばらくすると、田久保氏をめぐる「怪文書」が、各市議のもとに届いた。それは、田久保氏が「東洋大学卒業」としている経歴について、「中退どころか、除籍であったと記憶している」と明かす内容だった。
文書の拡散を受けて、田久保氏は一時、公式サイトで「現在公開されている経歴についての必要な機関、必要な人に対してのファクトチェック(真偽のチェック)は既に完了しております」などと全面否定していたが、7月2日に一転して、除籍であったことは認めつつ、公職選挙法上の問題はないとの認識を示した。
その後、市議会に百条委員会が設置され、田久保氏は辞職して出直し選挙に打って出る意向を示したが、最終的に続投を決定。そして、百条委員会の報告書がまとまったことから、9月1日に市議会は不信任決議案を可決。あわせて、地方自治法違反の疑いで刑事告発すると決めた。これにより、田久保氏は10日以内に議会解散か、みずからの失職のどちらかを選ぶ必要に迫られた。